サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

‘ファイナンス(金融)’カテゴリーの記事一覧

論議を呼ぶダコタ・アクセス・パイプラインに日本の3金融機関が参加

ダコタ・アクセス・パイプラインの最終融資に関するRANの声明

2017年2月13日

問合せ先:ハナ・ハイネケン hheineken@ran.org (日本語可)

川上豊幸  toyo@ran.org 電話03-3341-2022

 2月8日(米国時間)、論議を呼んでいる米国のダコタ・アクセス・パイプライン(DAPL)[1] について、必要とされていた最後の地役権を米国陸軍工兵司令部が発行することで、トランプ政権は、同日日本の3銀行を含む、パイプラインに融資する17の銀行にプロジェクト費用25億ドルのうち残りの14億ドルの貸付供与についてゴーサインを出しました。この資金は、パイプライン所有者であるエネジー・トランスファー・パートナーズ(ETP)、サノコ・ロジスティック・パートナーズ、およびフィリップス 66にいつでも貸出可能となります。 レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)の事務局長、リンジー・アレンは、次の声明を発表しました。 「このプロジェクトの融資は、これらの銀行が人権と先住民族の権利に関する誓約に対して、どれだけ真剣なのかを試す重要な試金石となります。三菱東京UFJ銀行 [2]、 みずほ銀行 [3] 、SMBC日興証券 [4] 、そしてその他の14の銀行が融資に最終的にサインすることは、深刻な人権侵害に手を貸すことになる」。 「銀行は、この歴史的な論争において受動的な主体ではなく、ダコタ・アクセス・パイプラインの壊滅的な影響に直接な責任を負っている」。 シティバンク、TD証券、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行が率いる17の銀行は、工事で影響を受ける先住民族スタンディング・ロック・スー族の同意がないにもかかわらず、非暴力のデモ参加者に対するパイプラインの治安部隊による数か月の虐待、神聖なネイティブアメリカン埋葬地の意図的な破壊、下流のコミュニティのための重要な飲料水供給を脅かすことが確認されているにもかかわらず、25億ドルもの融資により、この腐敗した事業者を支援するという選択をしました。国連の専門家は、パイプライン所有者によるこれらの行動を非難しました [5] 。 ダコタ・アクセス・パイプライン・プロジェクトとそれを支援する銀行は、スタンディング・ロック・スー族のための自由意志による事前の十分な情報に基づく同意(FPIC)といった国際的に認められた基準を遵守することを拒否し、その結果として世界中の何十万人もの人々が抗議活動を行いました。スタンディング・ロック・スー族は、水の供給と神聖な場所を保護することを明言し、地役権が合法的に許可されていないとして裁判所に異議を申し立てようとしています[6] 。 リンジー・アレンは続けて述べています。「RANは、すべての未解決問題についてスタンディング・ロック・スー族が完全に満足する解決に至らない限り、追加融資の支払いを即座に停止し、プロジェクトのスポンサーに建設中止を求めるよう、すべての銀行に対して要求する」。 「日本の銀行は、ダコタ・アクセス・パイプラインへの支援を停止というスタンディング・ロック・スー族からの要求に応えることで、人権への尊重とリーダーシップを示すことができるのである」。

以上

[1] ノースダコタ州のバクケン油田とイリノイ州を結ぶ1886kmのパイプライン。このプロジェクトはエネルギー自給率を高め地域に収益をもたらし雇用を創出すると言われているが、パイプライン所有者による過去のプロジェクトは原油流出のリスクが高いことを示しており、このことから、地元の先住民族スタンディング・ロック・スーを含む下流の1,700万人の人々へ供給される水を汚染する可能性がある。このプロジェクトはまた部族の神聖な埋葬地を破壊する恐れも有している。

[2] 融資額は23,500万米ドル(全体の9.4%)

[3] 融資額は同上

[4]融資額は12,000万米ドル(全体の4.8%)

[5]  http://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=20570&LangID=E

[6] http://standwithstandingrock.net/standing-rock-denounces-army-easement-announcement-vows-court-challenge/

「森林と金融」データベースの日本語版を公表

2016年9月16日

緊急リリース

GPIF は重大なESGリスクに 直面-保有株トップ10に入る3大メガバンクは東南アジアの熱帯森林破壊や人権侵害に関わる企業への主要な資金提供者-新調査結果発表

森林と森林コミュニティの保護への新たな国際的なプレッシャーの下、 注目を浴びる金融部門

連絡先: 日本語: 川上豊幸 toyo@ran.org 英語: ハナ・ハイネケンhheineken@ran.org

レインフォレスト・アクション・ネットワーク

 http://japan.ran.org

Phone:03-3341-2022 FAX:03-3341-2277

東京 — 本日、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)、TuKインドネシア、プロフンド(Profundo)は、東南アジアの熱帯林を脅かしている企業への民間資金源として、日本がマレーシア、中国に次いで三番目に大きいことを示す日本語での新しいオンライン・データベース・サイト「森林と金融:東南アジアでの森林破壊リスクに直面している銀行と投資機関」を公開しました。調査によると、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) [1]が株式を大量に保有している、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)、三菱UJFフィナンシャル・グループらは、熱帯林破壊に関与する企業への主要な資金提供者でした。そうした金融機関の中で、みずほFGが、マレーシアの2つの銀行に次いで世界第三位の金融機関であることがわかりました。このデータベースの公開は、環境や社会への責任投資を促進する国際的なイニシアチブである国連責任投資原則(PRI)[2]へのGPIFの署名1周年を機に行ったものです。

調査では、2010年から2015年の間に、貸付金および引受業務で少なくとも380億米ドル相当が、パーム油、紙パルプ、ゴム、熱帯材の生産と一次加工によって東南アジアの熱帯の天然林に影響を与えている企業50社に提供されたことがわかりました。加えて、これら問題の50社の森林関係の事業は、2016年の開始時の債券と株式で140億米ドルに相当する資金により追加して支援されていました。GPIFのポートフォリオにある丸紅株式会社(丸紅)、伊藤忠商事株式会社、王子ホールディングス株式会社、住友林業株式会社(住友林業)、および住友商事株式会社は、東南アジアの森林に影響を与える50社に含まれています[3] 。例えば丸紅と住友林業によるプランテーション事業は地域社会との紛争や貴重な熱帯林の破壊をもたらしています [4]。

また、このウェブサイトでは、森林や地域社会でこの資金提供の影響を実証するケーススタディを掲載し、これらの部門への資金供与に関する重要な環境、社会、ガバナンス(ESG)のリスクに対処するために銀行が持つべき方針について評価しています。ケーススタディの一つで取り上げたインドネシアの民間企業で第三位のパーム油プランテーション会社インドフード(Indofood)については、日本の三大メガバンクが共に資金を提供していますが、その農園では児童労働を含む深刻な労働違反であることが最近確認されました[5]。またSMFGは、土地をクリアするために違法に火を用いたり、村民を移住させてしまった王子ホールディングスの関連会社のコリンティガ・フタニ社(PT Korintiga Hutani)への主要な資金提供者です。これら日本の3行はいずれも特に森林部門のESGリスクに対処する方針が無く、金融機関の方針評価において主要な欧米の銀行よりも低い得点となりました。

「世界最大級の銀行は、顧客企業が実際に森林法に従っているか、地域社会の権利を尊重しているかどうかのチェックをほとんどすることなく、紙パルプ、パーム油、ゴム等の生産および伐採等の熱帯林リスクのセクターに年間数十億ドルを注ぎ込んでいる。」とRANの森林と金融キャンペーン・ディレクターのトム・ピッケン氏は述べています。「この調査結果は、日本の3大メガバンクが金融サービスによる壊滅的な影響を見て見ぬふりをし続けていることを示唆している」。

勧告として述べたいことは、日本を含めた関連する地域の金融セクターの規制当局は、不遵守の場合の強力な罰則の導入と共に、森林部門の顧客企業への強固なデューデリジェンスに基づく適格審査プロセスを実施するために、銀行や投資機関に義務となる要求事項を導入すべき、ということです。責任ある投資家はまた、銀行が金融サービスの全てにわたってESG課題を統合していることを確認する必要があります。GPIFは、日本国民の年金の134兆円以上の資金を監督しています。 PRIに署名することで、投資先企業の投資分析、それら企業とのエンゲージメントでESG課題に配慮することを約束しました[6] 。

調査内容はforestsandfinance.orgに掲載されていますが、検索可能なデータベースと共に、熱帯林破壊に関与している企業がどのように資金提供されているかについて包括的な評価を提供しています。東南アジアの熱帯林は、これらの森林リスク商品の大規模開発により、世界で最も速いスピードで森林減少が起きている地域にあたります。本サイトは、四半期ごとに更新して責任ある投資業界、研究者そしてキャンペーナーのために、 継続的な情報提供をしていきます。また本サイトには、金融に係る調査と企業の方針の採点をどのように行ったかの方法論について詳細な説明もあります。

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[1] GPIFは世界最大の年金基金。詳しくは http://www.gpif.go.jp/

[2] 国連責任投資原則(PRI) https://www.unpri.org/about.

[3] GPIFの国内株式保有についてはhttp://merutore.com/investment-theme-stock/gpif-japanstocklist-2015/

[4] これらの日本企業が直面している森林関連のESGリスクに関する情報は、レインフォレスト・アクション・ネットワークの報告書にある。http://japan.ran.org/wp-content/uploads/2016/06/Shareholders_Beware_jp_web.pdf

[5] 以下の報告書参照。「紛争パーム油のヒューマン・コスト(人々の損失):インドフード社、ペプシコ社のインドネシアの労働者搾取と隠れたつながり」 The Human Cost of Conflict Palm Oil, June 2016: www.ran.org/new_report_finds_food_giants_pepsico_indofood_linked_to_child_labor_poverty_wages_and_worker_exploitationこの報告書の所見の多くは、最近、RSPO(パーム油の認証機関)に関連する独立機関、Accreditation Services Internationalにより確認された。 www.accreditation-services.com/document/asi-rspo-sai-pc-compliance-indonesia-2016/

[6] GPIFのPRIへの署名についてはhttp://www.gpif.go.jp/topics/2015/pdf/0928_signatory_UN_PRI.pdf

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レインフォレスト・アクション・ネットワークは、教育、草の根組織、および非暴力直接行動を通じて、北米の化石燃料依存を停止させ、危険にさらされた森林と先住民族の権利を保護し、世界中の破壊的な投資を停止させる積極的なキャンペーンを行っています。更なる情報は japan.ran.orgでご覧ください。

TUKインドネシアは、人権、正義それに自己決定を可能なものとし保護するために、政治的な解決と、弱者、地域社会そして先住民族のための選択肢の確保を推進するために活動しています。更なる情報はhttp://www.tuk.or.id/ でご覧ください。

プロフンド(Profundo)は、商品チェーン、金融機関や企業の社会的責任(CSR)の問題を分析する経済研究のコンサルタントで、主にオランダとその他の国々の環境、人権、開発組織のための仕事をしています。更なる情報はhttp://www.profundo.nl/page/show/home-122 でご覧ください。

**英語版オンライン・データベースは国連の責任投資原則主催の会議で、9月6日に発表されました。

本プレスリリースの件

 

東南アジアの熱帯林消失の関連企業へ資金提供している銀行と投資家が明らかに

連絡先: Blair Fitzgibbon, blair@soundspeedmedia.com

森林と森林コミュニティの保護への新たな国際的プレッシャーの下、スポットライトを浴びる金融部門

シンガポール-今日、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)は、TuKインドネシア、プロフンド(Profundo)は、拡大しつつある「森林と金融キャンペーン」の一環として新しい双方向のウェブ上のプラットフォームの開始を発表しました。アジア太平洋地域の熱帯林破壊に関与している投資機関、金融機関及び金融会社を対象としています。この新しい研究ツールは、世界最大の持続可能な投資会議-シンガポールでの国連責任投資原則(UN PRI)会合のサイドイベントの記者会見(http://www.cvent.com/events/pri-in-person-2016/custom-114-5807fe87bca3470e953b0f4c3ca66f52.aspx)において紹介されました。

調査内容はforestsandfinance.org に掲載されていますが、これは様々な項目での検索機能を介して全体を検索可能なデータベースで、熱帯林破壊に関与している企業がどのように資金提供されているかについて、初めて包括的評価を提供します。プラットフォームforestsandfinance.orgはまた、金融機関が森林・リスク部門の資金調達に関わる共通の環境・社会的なリスクに対処するために、どのような方針を持っているかを評価し、提供された資金の一部が森林や地域社会にもたらす影響を実証するためのいくつかのケーススタディを掲載しています。プラットフォームは、四半期ごとに更新して責任ある投資業界、研究者そしてキャンペーナーのために進行中の事項について情報を提供していきます。

「世界最大級の銀行は、顧客が実際に森林法に従っているか、地域社会の権利を尊重しているかどうかのチェックをほとんどすることなく、紙パルプ、パーム油、ゴム等の生産および伐採等の熱帯林リスクのセクターに年間数十億ドルを注ぎ込んでいる。」とRANの森林と金融キャンペーン部長のトム・ピッケン氏は述べています。「この調査結果は、銀行が金融サービスによる壊滅的な影響を見て見ぬふりをし続けることを示唆している。森林犯罪に拍車をかけている銀行を止めるに必要な規制基準などを設定できるのは、金融セクターの規制だけである」。

本日発表の調査結果は、2010年から2015年の間に少なくとも380億米ドルの商業貸付および引受業務が、パーム油、紙パルプ、ゴム、熱帯材の生産と一次加工によって、東南アジアの天然の熱帯林に影響を与えている50社に提供されたことを示しています。加えて、これら50社の森林での事業は、2016年の開始時で140億米ドルに相当する債券と株式の価値によって支援されていました。東南アジアの熱帯林は、これらの森林リスク商品の大規模開発により、世界で最も速いスピードで森林減少が起きている地域にあたります。

「緩い法執行、それに信用承認プロセスで金融機関が適用する最低限のデューデリジェンス基準であることによって、環境、人々そしてビジネスに圧力を加えている。2015年の壊滅的な森林火災、それに続く2016年の火災はそのような影響のひとつと見ることができるが、これまでのところ金融業者はいずれも農園拡張に手を貸した責任を取っていない。」と、TuK インドネシアの事務局長、ラマワティ・レトゥナ・ウィナルニ氏は述べています。「インドネシアの金融当局は、自らが監督する金融セクターの透明性と説明責任の基準を設定する規則を作るべき時期だ。このウェブサイトは野放し状態の金融事業の問題にスポットライトを当て、持続可能性と責任投資という目的を共有するステークホールダー間のコミュニケーションのプラットフォームとなるだろう」。

これらの熱帯林リスク部門の資金調達に大いに関与していると判明した銀行は、マラヤン・バンキング、CIMB、DBS、OCBC、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャル・グループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、HSBC、スタンダード・チャータード、JPモルガン、中国国家開発銀行、バンク・マンディリとバンク・ネガラ・インドネシアです。

自主的な環境・社会的方針を持っている銀行である場合でも、顧客企業が森林破壊や社会的な違反に関与していても日常的に貸付金およびその他の金融サービスを提供している場合があることが、調査により判明しています。

勧告として述べたいことは、日本、インドネシア、シンガポール、英国のような重要な管轄区域の金融セクターの規制当局は、不遵守の場合の強力な罰則の導入と共に、森林部門の顧客企業への強固なデューデリジェンスに基づく適格審査プロセスを実施するために、銀行や投資機関に義務となる要求事項を導入すべき、ということです。

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レインフォレスト・アクション・ネットワークは、教育、草の根組織、および非暴力直接行動を通じて、北米の化石燃料依存を停止させ、危険にさらされた森林と先住民族の権利を保護し、世界中の破壊的な投資を停止させる積極的なキャンペーンを行っています。更なる情報は www.ran.orgでご覧ください。

TUKインドネシアは、人権、正義それに自己決定を可能なものとし保護するために、政治的な解決と、弱者、地域社会そして先住民族のための選択肢の確保を推進するために活動しています。更なる情報はhttp://www.tuk.or.id/ でご覧ください。

プロフンド(Profundo)は、商品チェーン、金融機関や企業の社会的責任(CSR)の問題を分析する経済研究のコンサルタントで、主にオランダとその他の国々の環境、人権、開発組織のための仕事をしています。更なる情報はhttp://www.profundo.nl/page/show/home-122  でご覧ください。

以上

10社のコーポレートガバナンス・コード報告を調査、サステナビリティ-報告の改善を提言

連絡先: (日本) 川上豊幸toyo@ran.org
(米国) Laurel Sutherlin, laurel@ran.org

株主に警告するレポートを発表:
日本の大手企業、サステナビリティ遵守状況を適切に伝えず。

日本のコーポレートガバナンス・コードの一周年記念日(6月1日)に、
レインフォレスト・アクション・ネットワークは、透明性と監視にむけた進展を欠いていることを明らかに

東京 -昨年6月の日本でのコーポレートガバナンス・コード(以下本コード)の導入は、より大きな透明性と監視に向けて日本企業を開放していく手助けをする上で大きな一歩として歓迎された。しかし、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)が本日発表した新しいレポートでは、本コードは取締役会の独立性などのガバナンス問題に関するいくつかの肯定的な影響を与えているように見える一方で、透明性と、サステナビリティの課題を企業の事業運営に統合していく点での改善については同様の効果があるとはいえない、と述べている。

「このRANのレポートで述べた調査結果は、サステナビリティーの問題に関する実施状況について、体系的に誤って企業が伝えているか、真のサステナビリティー報告と企業の社会的責任(CSR)についての表面的な記述との違いについての根本的な理解ができていないことを示唆しています。」とRAN日本代表の川上豊幸は述べている。また「日本のコーポレートガバナンス・コードが、企業のサステナビリティの達成状態に関心を持つ株主から信頼を得るには、本コードのサステナビリティ報告義務の総点検、指導、それに遵守状況の監視が緊急に必要です。」と述べている。

本コード実施の初年度の企業の遵守状況を掲載した最近の東京証券取引所の報告書によると、99%以上の企業が本コードのサステナビリティーとステークホルダーの規定を実施していると自己申告している。

「SHAREHOLDERS BEWARE -株主の皆様、要注意。:コーポレートガバナンス・コード報告において、日本の大企業はサステナビリティー報告がいかに適切にできていないか」と題された本レポートにおいて、RANは熱帯林の破壊リスクに直接関係していることが知られている10社の大企業のコーポレートガバナンス・コード報告書を評価することにより、これら企業の主張を検証した。
企業は一般的なサステナビリティーの問題を認識していることを報告しているものの、熱帯林破壊への直接的な関連により、直面する環境・社会的リスク要因を特定した企業はほとんどなく、そして、これらの問題に実質的に対処する方法を示す企業は皆無であることが、本レポートにより判明した。全ての事例で、企業は今起きている重大な環境的・社会的な紛争に関係していることも判明した。

「サプライチェーンと投資の関係を含め、事業運営に関連する明確かつ正確なサステナビリティー情報の提供は、企業の投資可能性を評価する重要な部分です。」とRANのトム・ピケンは述べている。「このような情報を省略したり、隠蔽したりすることは、企業が負の環境的・社会的影響に関連することで、投資家に不測の損害を発生させる可能性があり、このことは次にはブランドの評判失墜、サプライヤーとの契約解消、法的措置による生産停止へつながる可能性があるのです。」

RANのレポートは、本コードにおいてサステナビリティーとステークホルダーに関する項目の基準とガイドラインが強化されること、そして、企業の報告書をもっと積極的に金融庁の遵守モニタリング対象とすることを提言している。また、本レポートでは主要なステークホルダーグループの中でも特に地域住民の権利を尊重し守るとともに、熱帯林リスク商品に関係しているすべての企業による協調した行動が、これらの脅威にさらされた固有の生態系の保護や保全を進めるために不可欠であると結論付けている。
レポートをご覧下さい : Shareholders Beware-株主の皆様、要注意。:コーポレートガバナンス・コード報告において、日本の大企業はサステナビリティー報告がいかに適切にできていないか
Read the report: Shareholders beware: How major Japanese companies are misreporting sustainability under the Corporate Governance Code (English)

森林火災企業への金融サービスでの緊急制裁措置を求めるレター送付

       2016年4月27日

連絡先:Emma Rae Lierley, Emma@ran.org

Tom Picken,  thicken@ran.org

インドネシアの森林火災の容疑者に対して国際的な連合体が緊急制裁を要求

森林火災が再び勢いづく時期を迎え、さらなる環境及び公衆衛生の災害防止のために

金融規制当局にできることを全て実行するように要求

インドネシア、ジャカルタ – Transformasi untuk Keadilanインドネシア(TUKインドネシア)、Walhi(FoEインドネシア)、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)、及びシエラクラブ等の70以上の市民社会組織による幅広い国際的な連合体は、インドネシア、マレーシア、シンガポール、日本、中国、欧州、米国の金融規制当局に対して、毎年東南アジアの多くの人を苦しめる森林火災危機を引き起こしているとされた企業から資金を断ち切ろうとする取組として主要な商業銀行への緊急制裁措置を適用することを求めます。共同レターは、世界でトップ銀行の最高経営責任者(CEOs)や金融サービス規制当局を含めて、50以上の国際組織に送付します。

紙パルプとパーム油生産のために土地を安く一掃して焼き払う目的で意図的に放たれて急速に広がった炎は制御不能となり、有害な煙がインドネシア、シンガポール、マレーシアを覆うこととなった2015年の煙霧危機の再来に対して、これらの地域では身構え始めています。煙霧危機は地域全体の避難、学校や空港の閉鎖、数十万人の呼吸器疾患や少なくとも19人の死亡を引き起こしました。2015年の火災シーズンの災害ピーク時には米国の一日平均よりも多くの温室効果ガスが毎日排出され、史上最悪となりました。そして、誰に聞いても、環境と人間への災害であった2015年の火災シーズンはインドネシアの雨期到来によって終わりました。

「これは、時計仕掛けのように毎年やってくる恐ろしい人災だ」。レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)のスポークスパーソンのトム・ピケン氏は述べています。「大手銀行は、この回避可能な火災危機を引き起こしている産業の発展に火に油を注ぐように多くの資金を提供している。銀行は防火法に違反する企業を支援すべきではないのに、支援を行っている。金融規制当局は一歩踏み込んで、顧客企業の有害な違法行為を可能にし、その行為から利益をあげている、これらの金融機関に適切な管理や予防措置を適用する必要がある。」とピケン氏は述べました。

共同書簡で述べたように、2015年の森林火災に関連した熱帯林リスク商品(例えばパーム油、パルプ・紙、木材、ゴムなど)の生産企業は413社でした。これらの企業は、20以上の商業銀行から金融サービスや投資を受けており、その額は2009年以降17億米ドルを超えると推定されます。

2016年の火災シーズンが始まり、現在、インドネシアとマレーシアで新たな火災が起きていることが報告されています。

以上

金融庁へのレター(日本語) 英文レター

セミナーのご案内 (10月14日):熱帯林を危険にさらす産品と責任ある投融資

熱帯林を危険にさらす産品と責任ある投融資
〜木材、パーム油、紙・パルプ事業での合法性とESGのより良いリスク評価の必要性〜

<本セミナーは、終了しました。セミナー開催報告をご覧下さい。>

世界で残存するアフリカ、中南米、東南アジアの熱帯雨林は急速に失われつつあり、生物多様性の減少、地球温暖化、先住民族や地域住民や労働者の権利侵害等を引き起こしています。

金融機関は、熱帯林を危険にさらす商品、すなわち木材、パーム油、紙・パルプ事業等に関わる顧客企業へ多額の投資・金融サービスを提供することによって、大きく、熱帯林セクターでの違法行為のリスクと環境・社会・ガバナンス(ESG)リスクにさらされています。森林減少、違法伐採、汚職、土地紛争、強制労働、児童労働などに関与している企業への投融資のリスクが含まれます。世界最大級の政府系ファンド、ノルウェー政府年金基金、などの機関は対応し始めています。当該基金は、森林減少のリスクを理由に約50社への投資を引き上げ、その内、約半分はパーム油と関係している会社でした。

ESGリスクに対処することは、新たに施行されたスチュワードシップコードおよびコーポレート・ガバナンス・コードでの課題となっています。本セミナーでは、熱帯林セクターにおける違法性・ESGリスクの特定、軽減に必要な情報やツールをお伝えします。

開会挨拶: 荒井 勝/NPO 法人社会的責任投資フォーラム(JSIF)会長、責任投資原則 (PRI) ボードメンバー

スピーカー: 

ベン・リドリー(Ben Ridley) /クレディ・スイス、サステナビリティ部 アジア太平洋地域代表

  金融取引に関連する環境や社会(労働、コミュニティ)問題の技術面・評判面でのアセスメントを含めた持続可能性課題の管理責任者

トム・ピケン(Tom Picken)/レインフォレスト・アクション・ネットワーク 森林と金融シニア・キャンペーナー

ハナ・ハイネケン(Hana Heineken) /グローバル・ウィットネス シニア・アドバイザー

コメンテータ: 河口 真理子/大和総研 調査本部 主席研究員

モデレータ: 後藤 敏彦/サステナビリティ日本フォーラム 代表理事

【日時】   2015年10月14日(水)13:30~17:30/受付開始13:00

【会場】   大手町ファーストスクエア カンファレンス (東京都千代田区大手町1-5-1大手町ファーストスクエア イーストタワー2F)

【最寄り駅】東京メトロ 「大手町駅」C8/C11/C12 出口から直結、JR「東京駅」丸の内北口から徒歩4分

http://www.1ofsc.jp/common/pdf/access_map.pdf

【主催】   レインフォレスト・アクション・ネットワーク、グローバル・ウィットネス

 レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)は、森林とそこに暮らす人々の人権の保護のために1985年に設立された米国のNGO。サンフランシスコ、東京、ロンドン、ジャカルタにスタッフを置く。2000年に、米国の金融機関への働きかけを開始。RANの活動を通じて、シティバンクを皮切りに多くの金融機関が赤道原則を超えるレベルで融資方針等を採用することとなった。

 グローバル・ウィットネス(Global Witness)は、木材や鉱物等の天然資源への需要、汚職、武力紛争と環境破壊との関係性を明らかにするために1993年に設立された英国のNGO。ロンドン、ワシントンDC、北京に事務所を置く。紛争ダイヤモンドに関する活動により、2003年にノーベル平和賞にノミネートされた。

【協力】   PRI日本ネットワーク(責任投資原則(PRI))、Fair Finance Guide Japan

【問い合わせ先】レインフォレスト・アクション・ネットワーク日本代表部 川上

TEL: 03-3341-2022  FAX: 03-3341-2277

金融セクターと日本のコーポレート・ガバナンス・コード:熱帯林リスク産品の場合

ほとんどの銀行は、熱帯木材やパーム油、紙パルプのセクターの顧客企業が森林を皆伐する法的な権利があることの証拠を要求してはいません。被害を受けている先住民族や他の森林に依存する地域住民の権利が尊重されているのかどうかの証拠を要求してはいません。そして、ほぼ確実に、厳格な環境基準を条件とした融資を行うこともありません。不合理に聞こえるでしょうが、これが、銀行が熱帯林を皆伐する事業を行う顧客企業との標準的な手法です。森林の一区画への主張、なんらかの担保、自発的に販売しようという顧客のリストなどで、企業は森林減少への資金提供などは全く安易なことと考えています。RANは巨大な銀行が森林破壊や関連する人権侵害を行うことを止めさせる時だと思っています。

熱帯林減少に関与している企業への融資の最大の供給元の一つが、日本の銀行セクターです。しかし潮目は変わるかもしれません。2015年6月、日本の新しいコーポレート・ガバナンス・コード(コード)が発行されました。これは、日本の主要銀行を含めて、東京証券取引所の上場企業が直面する環境、社会、ガバナンス問題を情報開示し、取り組みを開始することを求めています。

RANは、この新しい政策を実践に転換する上での日本の金融機関への手引きを作成した。森林破壊や権利侵害を引き起こす企業には、もはや資金提供すべきではありません。真に責任ある森林セクターの顧客企業だけが銀行融資を得られるように、RANは日本の銀行セクターを含め、全ての銀行に対して、強力な森林セクターのセーフガード方針やシステムの策定を求めています。

レポート全体は、こちらをご覧下さい。

「金融セクターと日本のコーポレート・ガバナンス・コード」(日本語版英語版

この記事の英語原文はこちらをご覧下さい。