森林破壊と金融

『生物多様性崩壊をもたらす金融業務:熱帯林破壊を助長する銀行と投資家の追跡』(英語名:Banking on Biodiversity Collapse、通称BOBC)は「森林と金融」連合による年次報告書です。世界の主要30銀行と30機関投資家による、熱帯林地域での森林破壊や生物多様性の損失、気候変動、人権侵害を助長している資金の流れについて包括的に分析しています。

金融と森林破壊の関係を明らかに

世界の熱帯林破壊の大部分を引き起こしている「森林リスク産品」セクターの主な品目(牛肉、パーム油、紙パルプ、天然ゴム、大豆、木材)に携わる300社の森林部門事業に対する資金提供(融資・引受・投資)について、パリ協定採択以降(2016年1月)の金額を、毎年報告書として発表しています。

日本の銀行はパーム油と紙パルプへの資金提供が多い

日本の金融機関は、パリ協定以降(2016年〜)、森林破壊を引き起こしているセクターに対し、世界第5位の資金提供を行なってきました。特に東南アジアと南米への金額が大きく、主にパーム油、紙パルプおよび大豆に多額の資金を提供しています。特に3メガバンクの森林リスク産品セクターへの融資・引受額は、日本の金融機関による金額全体の90%を占めています(2020年1月から2025年7月)。これらの銀行が支援した企業の中には、深刻な環境破壊や人権侵害との関連が指摘されているリスクの高いセクターの事業を展開している事例もあります。国際基準に準拠し、長期的な金融の安定性を確保するために、方針の強化と実行、透明性の改善が求められています。(写真:Paul Hilton)