パーム油産業によって進行する伐採が、種の絶滅と気候への影響に拍車をかける

危機に瀕するルセル 生態系の新しい進捗報告書が指摘

 

Emma Rae Lierley 氏による 2015、11、10

横行するプランテーション拡大が深い泥炭地とスマトラ象の主要生息地を破壊する。地域の運命は、産業の巨人と、地方及び中央政府の集団行動にかかっている。

緊急リリース

連絡先:Emma Rae Lierley, Emma@ran.org, 425.281.1989

サンフランシスコ – 壊滅的なインドネシアの森林火災シーズンの最中に、本日発表されたRainforest Action Network (RAN)による新しい報告書が、地球上で最も生物多様性に富む地域のひとつで破壊が進行していることを明らかにした。「地球上の最後の場所:ルセル生態系を守るための追跡と新しい機会(The Last Place on Earth: Tracking Progress and New Opportunities to Protect the Leuser Ecosystem)」と題されたRANの報告書は、地域の工場にパーム油を供給するパーム油生産者による継続的な伐採の証拠に言及している(訳注:ルセル生態系とは、インドネシアのアチェ州及び北スマトラ州にある森林地帯。260万ヘクタールを占め東南アジアの熱帯雨林の中で最も豊かな地帯のひとつである)。

特に、現在、地域からパーム油を調達する可能性のあるパーム油の三大バイヤーと称されるWilmar International, Musim Mas Group、Golden Agri Resourcesを強調し、彼ら及び政府当局者が、侵入してくる産業開発から絶滅危惧種や地域生活を保護するために必要な手順の概要を述べている。

進捗報告書は、インドネシアのアチェ州の開発のための新しい経路を見つける機会を説明している。それはルセル生態系を保護し、平和と生活を確保し、地域社会のための新しい経済的機会を作る機会である。インドネシアの大統領ジョコ・ウィドド氏は、この機会を確保する上で重要な人物である。なぜなら彼は、まもなくインドネシアの裁判所で民事訴訟の対象となるかもしれない保留中のアチェの悲惨な計画の承認を拒絶する力を持っているからである。

RANが最初に2014年11月にルセル生態系への脅威を明らかにしてから1年後に発行されたこの最新の報告書は、熱帯雨林が伐採され続け、泥炭地が枯渇し続け、企業と地域社会の競合が続き、ルセル生態系のための継続的な法的保護が危機に瀕していることを示した。

報告書は、最も重要な現存の低地熱帯雨林や泥炭地がパーム油紛争のために破壊され続けていることを示す新たな衛星画像と現地調査結果を明らかにした。

また報告書は、広大であるが脅威にさらされた生態系を蚕食する森林破壊に責任のある企業を名指しした。それには、インドネシア政府自身のプランテーション会社PT. Perkebunan Nusantara (PTPN) IIIも含まれている。これらの危機に瀕した地域で進行する破壊の規模から、今、さらなる集団行動をとらない場合、私たちは永遠にルセル生態系を失う恐れがあることは明らかだ。

RANのアグリビジネスのキャンペーンディレクターであるジェマ・ティラック氏は述べている。「ルセル生態系は、世界で最も豊かな生物多様性の景観の一つであり、何百万人もの人々は、彼らの食料、水や生活をここに依存している。しかし、この自然の王冠の宝石-トラ、オランウータン、サイ、ゾウやクマにとって家である泥炭地や低地熱帯雨林-の運命は、今行われる重要な決定に依存する。」

「ルセルエコシステムから紛争パーム油を買い付ける可能性がある三大バイヤーは、ルセル生態系の破壊を停止する購買力を持っている。これらのバイヤーは他の利害関係者と協力し、彼らのサプライヤーと地方政府と州政府に本当の奨励策を提供し、熱帯雨林や泥炭地の破壊にモラトリアムを推進し、ルセル生態系のための継続的な法的保護を確保するために、ステップアップする必要がある。」

「人権、森林や地域社会が依存する生態系サービスを保護しながら、多様な経済を構築するようにバランスを取ることが求められる。この機会はつかみ取られなければならない。さもなければインドネシアの最後の森林フロンティア-ルセルの生態系、アチェの最も貴重な資産-は、開発モデルの犠牲になってしまう。スマトラとボルネオの工業開発は、熱帯雨林と泥炭地を破壊しコミュニティの生計を喪失させ土地収奪、紛争、労働者の権利乱用を引き起こしてきたが、それと同じことが起こってしまうのである。」

「ルセル生態系の破壊はアチェの何百万人もの人々にとって悲惨なものとなり、絶滅危惧種を絶滅の淵に追い込むだろう。」ティラック氏は続ける。「ジョコ大統領は、インドネシアの人々のために最善のことをし、国のかけがえのない自然の遺産を保存するために、三大バイヤー、及び、最近推進されているインドネシアのパーム油誓約(Indonesian Palm Oil Pledge :IPOP、 http://www.palmoilpledge.id/ 参照)の仲間たちと力を合わせる力を持っている。森林や泥炭地の破壊を停止する、また産業パーム油開発の拡大を支援するために意図的に行われる森林火災を停止する努力は、インドネシアの二酸化炭素排出量と、毎年恒例の煙霧危機の深刻さを削減し、コミュニティの生活と生計を保障するものとなるだろう。」

————————————

レインフォレスト・アクション・ネットワークは、教育、草の根組織、および非暴力直接行動を通じて、北米の化石燃料依存を停止させ、危険にさらされた森と先住民の権利を保護し、世界中の破壊的な投資を停止させる積極的なキャンペーンを実行しています。

更なる情報は www.ran.org でご覧ください。

 

 

シェアする