サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

‘パーム油’カテゴリーの記事一覧

ブログ:新動画「日清食品と熱帯林『ルーセル・エコシステム』との関係は?」即席ラーメン記念日に公開(2021/9/8)

RAN日本代表 川上豊幸

9月に入って、あたたかい食べ物が美味しくなってきましたね。

RANは「即席ラーメン記念日」だった8月25日、新動画「日清食品と熱帯林『ルーセル・エコシステム』との関係は?」を公開しました。もうご覧いただけましたか?

動画の中で紹介している「ルーセル・エコシステム」は、インドネシア・スマトラ島に残る低地熱帯林です。森の奥深くは「オランウータンの都」として知られ、緑豊かな熱帯林にはスマトラ固有のゾウ、トラ、サイも生息しています。そして地域住民にとっては必要不可欠な水の供給源です。

しかし、この貴重な熱帯林と動物たちの生息地が危機にひんしています。

日本の大手食品会社が批判され、その1社が即席ラーメンを発明した日清食品です。

その理由は? 日清食品が日本、米州、欧州、アジアなど世界中で生産している商品が、ルーセル・エコシステムや、インドネシアの保護区である「ラワ・シンキル野生生物保護区」の熱帯林を犠牲にして生産された可能性があるからです。

日清食品は東京2020オリンピック・パラリンピック大会のスポンサーでもあることから、ルーセル・エコシステムの森林破壊に果たすべき責任は大きいとして、消費者やNGOから対応を求められてきました。

写真:伐採され排水作業が進むシンキル泥炭林、ルーセル・エコシステム 2016年8月14日、インドネシア、アチェ州 (2°44’38.59″N, 97°39’51.39”E)©︎Paul Hilton / RAN

「森林破壊フリーの東京五輪に!」3万人が賛同

ルーセル・エコシステムの熱帯林を犠牲にして生産されたパーム油は、日清食品にパーム油を供給しているサプライヤー企業と関連があります。

RANは消費者とともに、日清食品に、問題あるパーム油の調達を通して森林破壊と人権侵害に加担してきた責任を認識して対策を取るよう、2015年から求めてきました。

今年6月に大阪で行われた日清食品の株主総会では、経営陣に対してパーム油調達方針の強化を求める声が株主から上がりました。また五輪開催前には、日清食品が東京五輪のスポンサーであることから、東京2020大会を「森林破壊のない東京五輪」にするよう日清食品に求める署名をRANは展開し、約3万人の賛同署名が集まりました。

写真:「持続可能なパーム油100%達成目標が2030年では遅すぎる」、日清食品株主総会会場前でアピール行動をするRANと「ウータン・森と生活を考える会」メンバー、2021年6月25日、大阪

森林や人権の方針でも課題

日清食品はまた、森林や人権に関する方針でも課題があります。

日清食品は、RANがグローバルで展開する「キープ・フォレスト・スタンディング」キャンペーンの対象企業です。RANが今年4月に発表した「森林&人権方針ランキング2021」では、対象企業17社のうち最低ランクの評価を受けた1社でした。

低評価の理由は、公表されている方針が不十分であること、そしてパーム油、紙パルプなど森林を破壊するリスクのある産品のサプライチェーンで、人権侵害と森林破壊を防ぐために必要な方針の実施も検証システムも不十分なためでした。

日清食品はまた、パーム油の搾油工場リストといった供給業者の情報開示もしていないため、他社に遅れをとっています。

日清食品が動いた

このような批判や要求が高まる中、日清食品は即席麺大手企業として、2030年度までに「持続可能に生産された」パーム油の調達を100%にすると約束しました。

今年6月の株主総会では一歩踏み込んで、日本で販売される即席麺製品の目標を2025年にすると発表しましたが、グループ全体の目標は据え置きです。

熱帯林の破壊が続く今、どちらの目標年も遅すぎます。

写真:ルーセル・エコシステムにあるクルット泥炭地、インドネシア・スマトラ島 Suaq Balimbing ©︎RAN / Paul Hilton

「ルーセル・エコシステム」を守ろう

この動画を撮影した写真家のポール・ヒルトン氏が、メッセージを寄せてくれました。

「ルーセル・エコシステムの広大な熱帯低地林は危険にさらされている。日清食品は、スマトラ島のオランウータン、ゾウ、サイ、トラの重要な生息地にパーム油生産が拡大しないよう、行動を取ることができる」

ぜひ動画を見て、森の中の音を聞き、「ルーセル・エコシステム」の自然の素晴らしさを体感してください。

そしてこの動画をシェアし、これ以上、インスタントラーメンによって森林が破壊されないよう、オンライン署名に賛同をお願いします!

以下のキャンペーンに賛同をお願いします

日清さん、2030年まで

問題あるパーム油を使い続けないで!

#日清2030年では遅すぎる

http://chng.it/fPL9gLxkV6

声明:三井住友FG、2050年排出量ネットゼロを約束 (2021/9/3)

「森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ」もパーム油など農園開発に要求
〜「TCFDレポート2021」発表に伴い方針強化、待たれる人権尊重〜

米環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は、本日3日、三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)が「SMBCグループ TCFDレポート 2021」を8月31日に公表(注1)したことを受けて以下の声明を発表し、パリ協定の目標に向けての方針強化であると歓迎しつつも、中期目標の設定を先送りしていると批判しました。

RAN日本代表 川上豊幸

まず、SMBCが2050 年までに投融資ポートフォリオで温室効果ガス(GHG)排出量をネットゼロにすると約束したことは、パリ協定の目標達成に向けた方針強化と受け止めて歓迎します。「2050年ネットゼロ」は気温上昇を1.5度に抑えるために必要な長期目標で、日本政府も同様の目標を掲げています。気候危機を加速させている化石燃料への資金提供額がアジア5位のSMBCが、アジア首位の三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)(注2)に次いでコミットしたことは重要です。

しかし、投融資ポートフォリオのGHG排出量把握と中長期削減目標の開示は行われず、中期目標の開示は2023年に先送りされたことから、パリ協定への整合性を確認することができません。そして2030年までの限られた数年を目標策定に費やすことになり、緊急性に欠けます。また、投融資ポートフォリオGHG排出量の算定には、石油・ガス、電力セクターに加え、GHG排出に大きな影響を与えている石炭採掘を含めた化石燃料セクター全般、およびパーム油を含む森林関連セクターを早期に追加することが求められます。

第二に、今回のレポートでは、森林破壊の要因となるパーム油などの農園開発事業に対し、「森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ方針」(※NDPE方針)を遵守する旨の公表を求めました。しかし、取引先には遵守の公表を求めるだけではなく、グループ全体およびサプライチェーンを含めた遵守状況をモニタリングし、不遵守状況への対応等を通じて、方針の実施と強化を進めることが必要です。また同基準は農園開発事業に限定され、各産品の購入企業には適用されていないことも課題です。MUFGも今年4月にパーム油セクターにNDPEを適用しましたが、同様の問題があります(注3)
※No Deforestation, No Peat and No Exploitationの略

一方、森林伐採事業セクターでは違法労働への支援を行わないことを明記したものの、労働者の権利尊重や地域住民や先住民族の土地権尊重といった人権尊重が明記されていません。特に「自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意」(FPIC:Free, Prior and Informed Consent)(注4)の要件は追加されませんでした。NDPEと同様、FPIC 基準は国連「持続可能な開発目標」(SDGs)の達成や「国連ビジネスと人権に関する指導原則」(UNGP)への遵守に不可欠です。

SMBCは前述の通り、パリ協定締結以降の化石燃料への資金提供額がアジア5位、世界18位であることが明らかになっています。また、3メガバンクは東南アジアの森林減少に加担している企業への最大の資金提供者に含まれます(注5)。 SMBCの融資先には、問題案件となっているベトナムおよびインドネシアの新規石炭火力発電所建設、インドネシアで人権侵害を伴うパーム油の農園(注6)、米国で先住民族らによる抵抗が続くオイルサンド・パイプライン(注7)等が含まれています。

注1 ) 三井住友フィナンシャルグループ、「SMBCグループ TCFDレポート 2021」の発行について」、2021年8月31日

「SMBCグループ TCFDレポート 2021」

注2)RAN他プレスリリース「『化石燃料ファイナンス成績表2021』発表〜世界60銀行、パリ協定後も化石燃料に3.8兆ドルを資金提供〜」、2021年3月24日

注3)NGO共同声明「MUFGが石炭火力・森林セクター方針を改定、なおパリ協定と整合せず」、2021年4月26日

注4)FPIC(エフピック)とは、先住民族と地域コミュニティが所有・利用してきた慣習地に影響を与える開発に対して、自由意志による、事前の、十分な情報を得た上で同意する、または同意しない権利のことをいう。

注5)RAN他「森林と金融データベース」より
参照:​​RAN他プレスリリース「『森林と金融』メガバンク等の森林方針の評価を発表」、2021年6月22日

注6)RAN、インドフードまたは同社グループ企業への投融資に関する銀行・投資家向けレター、2020年11月13日

注7)RAN声明「メガバンクが支援する北米パイプライン『ライン3』、活動家らの封鎖で工事中断」、2021年7月7日

本件に関するお問い合わせ先
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
広報:関本 Email: yuki.sekimoto@ran.org

プレスリリース:明治を東京五輪パーム油調達コード違反で通報〜ライセンス菓子商品について〜(2021/7/9)

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)と熱帯林行動ネットワーク(東京都渋谷区、以下JATAN)は、7月8日、明治の東京五輪ライセンス商品におけるパーム油調達が東京五輪「持続可能性に配慮した調達コード」に違反した疑いがあるとして、緊急事態宣言下での五輪開催に批判が高まる中、パーム油の利用が本格化する開幕直前に東京2020組織委員会へ通報を行いました。

写真:インドネシア「ルーセル・エコシステム」内のシンキル・ベンクン熱帯低地林地域。
パーム油生産の農園開発のために排水され、火入れで皆伐された泥炭林 ©Nanang Sujana / RAN

通報の対象(注1)は、東京2020大会スポンサー企業である株式会社明治が2019年7月に販売開始した、東京2020公式ライセンス商品「チョコレートスナック」です(注2)。東京五輪「持続可能性に配慮した調達コード」(注3) と「持続可能性に配慮したパーム油を推進するための調達基準」(注4)では、法令遵守、環境保全、先住民族等の権利尊重の基準を満たした形での生産を求めています。しかし、RANが2019年に発表したインドネシアの熱帯林「ルーセル・エコシステム」での調査事例を元に分析した結果、明治のパーム油サプライチェーンには現地での違法農園開発や、泥炭地および熱帯林破壊、地域住民の土地権侵害などに関与する企業が含まれている疑いがあることが明らかになりました。2021年6月にも、森林破壊に関与して問題となっているインドネシア現地企業からのパーム油が日本を含むサプライチェーンから排除できていないことが見つかっています。

このような違反事例が起こる背景には、五輪パーム油の調達がRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)などの認証制度に依存している現状があります。明治をはじめ日本企業は、非認証油が混合されているRSPO「マスバランス」方式のパーム油を調達していることから、サプライチェーンで起こる問題を防ぐことができていません。パーム油の利用が本格化する開幕を前に、東京五輪の調達基準の不足点を顕在化させることも今回の通報の目的です。

【通報の概要】

通報者:
●熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
●レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
●インドネシア「ルーセル・エコシステム」熱帯林(通報者に生じる負の影響を説明する必要があるため追加)

被通報者:
●株式会社明治(五輪スポンサー企業「東京2020ゴールドパートナー」)
●明治ホールディングス(HD)株式会社(明治グループ全体のパーム油調達方針を策定)
●東京2020組織委員会(「持続可能性に配慮したパーム油を推進するための調達基準」の制定主体)

通報先:東京2020組織委員会

内容:明治が調達しているパーム油における調達コードおよび基準違反の可能性について、同社のサプライヤー企業(不二製油)のパーム油調達先(搾油工場や農園)で起きている環境・社会問題を指摘。

通報の目的:
東京2020大会で調達するパーム油の持続可能性(注5)の担保方法としてISPO(インドネシア政府主導のパーム油認証)、MSPO(同マレーシア)、RSPOの認証制度が認められている。特にRSPOでは非認証油の混入が可能な「マスバランス方式」も活用可能で、東京五輪の調達コードや調達基準を満たしていないパーム油が利用されるリスクを排除できていない。今回の通報で、森林破壊や違法な農園開発、土地紛争を引き起こした企業から調達したパーム油が日本市場で流通してきたことを示すとともに、パーム油調達基準の不足点を顕在化させる。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)日本代表の川上豊幸は「今回の通報によって、明治のサプライチェーン管理を改善するとともに、五輪調達の持続可能性に配慮した基準の担保方法が不適切な認証システム(RSPOマスバランス方式)に依存している現状を示すことができます。東京2020組織委員会および関連企業は、こうした問題を認識して調査を行い、『持続可能性大会後報告書』で報告する必要があります。調達基準の不足点および改善点を『東京五輪のレガシー』として残し、問題のあるパーム油を市場から排除する仕組みを促進していきたいです」と訴えました

熱帯林行動ネットワーク(JATAN) 事務局長の原田公は「今回の通報は、東京五輪の持続可能性の調達基準が、パーム油の持続可能性への配慮を必ずしも担保するものでないことを示しています。調達基準の名称が、他の品目では「持続可能性に配慮した◯◯の調達基準」となっているところ、「持続可能性に配慮したパーム油を推進するための調達基準」とされたことも、持続可能性の確認方法の不十分さを最初から認めていることを表しています。
オリンピックとパラリンピックで、どのような物品やサービスにパーム油が利用されているかは不明です。このライセンス商品以外でも同様の問題が発生している可能性があることから、会場や選手村で使用されるパーム油全体の利用状況についても情報を公開するとともに、今回の通報を受けて、組織委員会には、指摘した基準違反が疑われるような調達先からの利用がないかの実態調査を行い、基準の遵守状況を確認することが求められます」と指摘しました。

【通報の詳細】

明治のサプライヤー企業である不二製油が公開している搾油工場リスト(注6)および苦情処理リスト(注7)には、環境・社会面での諸問題が判明している搾油工場・農園企業が含まれている。東京五輪のパーム油調達コードでは、法令遵守、環境保全、先住民族等の権利尊重の基準を満たした形での生産を求めているため、調達コードに違反するパーム油が明治の東京五輪のライセンス製品に含まれていた可能性がある。

インドネシアの搾油工場・農園企業の主な事例:

スマトラ島北部にある「ルーセル・エコシステム」内のシンキル・ベンクン地帯では、以下の調査事例がRANの報告で明らかになっている。保護区の近隣にある搾油工場では、農園企業の生産状況について十分な確認が行われていなく、下記のような問題を抱えるパーム油が調達されていた。

1) 「ラワ・シンキル野生生物保護区」内での違法農園開発(注8)、2019年10月発表

2) 生態系を保全せず、また泥炭地や天然林を含む環境上重要な地域の適切な保全をせずに熱帯林破壊を行なっている農園企業からの調達(注9)、2019年10月発表。継続調査により調達の継続を確認(注10)、2021年6月

3) 農園企業による地域住民の土地権侵害(注11)、2019年11月発表など。

通報の背景・明治とのやりとり:

明治HDは、2019年9月にパーム油の調達ガイドラインを策定し、2020年2月に森林破壊ゼロを支持を加える形で改定が行われた。しかし、これは東京五輪の「持続可能性に配慮したパーム油を推進するための調達基準」の確認方法に従った、持続可能性の担保が不十分なものだった。

RANとJATANは2020年に、明治HDに対して、上記の問題事例を示した文書を送付し、同社調達方針の改善を含めて対応を求めた。明治HDは2021年1月、グループ全体のパーム油調達ガイドライン(注12)でNDPE方針(No Deforestation, No Peat and No Exploitation:森林破壊禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止)に基づく調達方針へと一定の改善が行われた。上記の事例が示すような個別事例については、引き続き、明治にサプライヤーへの対応状況を確認するよう求めている。 

*報道関係の皆様:通報文書の閲覧をご希望の場合はご連絡ください。

注1)東京2020組織委員会「『持続可能性に配慮した調達コード』に係る 通報受付窓口 業務運用基準」

※対象案件は「本通報受付窓口は、東京 2020 組織委員会の調達する物品・サービス及びライセンス商品(以下「調達物品等」といいます。)に関する案件であって、調達コードの不遵守に関する通報(調達コードの不遵守又はその疑いを生じ得る事実をその内容とするもの) について取り扱うことができるものとします」と定義されています。(太字はRANで強調)

注2)株式会社明治は「東京2020ゴールドパートナー」。

「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催まであと1年!『チョコレートスナック』<東京2020オリンピックマスコット/東京2020パラリンピックマスコット>7月23日 新発売」、2019年7月10日

注3)東京2020組織委員会「持続可能性に配慮した調達コード」

注4)東京2020組織委員会「持続可能性に配慮したパーム油を推進するための調達基準」
①生産された国または地域における農園の開発・管理に関する法令等に照らして手続きが適切になされていること。
②農園の開発・管理において、生態系が保全され、また、泥炭地や天然林を含む環境上重要な地域が適切に保全されていること。
③農園の開発・管理において、先住民族等の土地に関する権利が尊重され、事前の 情報提供に基づく、自由意思による合意形成が図られていること。
④農園の開発・管理や搾油工場の運営において、児童労働や強制労働がなく、農園 労働者の適切な労働環境が確保されていること。

注5)「持続可能性に配慮したパーム油を推進するための調達基準」では、法令等の遵守、泥炭地や天然林を含む生態系の保全、先住民族等の権利尊重、適切な労働環境を確認することが規定されている。また、調達全般を規定している「持続可能性に配慮した調達コード」においても、(1)全般の1で「法令遵守」、(2)環境の7で「資源保全」、(3)人権の1で「国際的人権基準の遵守・尊重」が規定されている。

注6)不二製油の搾油工場リスト(2020年7月15日、英語)

注7)不二製油の苦情処理リスト(2020年3月25日更新、英語)

参考:不二製油「責任あるパーム油調達に関する取組み状況について」2020年6月30日

注8)RANプレスリリース「三菱UFJ、高リスクのパーム油企業へ資金提供 〜違法パーム油およびインドネシア泥炭林破壊とのつながりが明らかに〜炭素を豊富に含む『ルーセル・エコシステム』のシンキル保護区で違法栽培」 (2019年10月18日)

注9)RAN, “Major Brands Again Caught Sourcing Deforestation-Linked Palm Oil” (2019年10月29日、英語)

注10)RAN, “Indonesian Forestry Titan Royal Golden Eagle Remains a Major Roadblock to Progress in Saving Leuser Ecosystem“(2021年6月23日、英語)。
注9の森林破壊を継続して問題となっている農園企業からのパーム油が、注8で指摘された違法なパーム油購入で問題となった搾油工場のPT.Global Sawit Semestaを通じて、ロイヤル・ゴールデン・イーグルグループ(RGE)に調達されていることが確認された。RGEグループはインドネシアの財閥企業グループで、日本にも大量のパーム油を供給している。

注11)RAN, “Community Struggles for Land Rights and Livelihoods in Singkil-Bengkung region” (2019年11月25日)

他の事例とRAN報告(英語)へのリンクは以下の通り

●調達している搾油工場は不明だが、残された天然林の皆伐を継続している企業がパーム油原料のアブラヤシの実の出荷を開始した。日本にも供給される可能性がある。
https://www.ran.org/leuser-watch/chainsaws-enter-indonesias-orangutan-capital/

2020年12月に、ようやく森林破壊を停止することを発表し、NDPE方針の採用に至った。
https://www.ran.org/leuser-watch/conservation-breakthrough-for-the-leuser-ecosystem/

●絶滅危惧種(スマトラゾウ)の生息地の皆伐と違法な火入れや森林破壊を続けている農園企業の事例。
https://www.ran.org/leuser-watch/elephant-habitat-under-fresh-attack/

2021年3月にも、スマトラゾウの移動経路の森林破壊を継続していることが確認された。
https://www.ran.org/leuser-watch/procter-gamble-other-brands-implicated-as-critical-rainforests-continue-to-fall-in-leuser-ecosystem/

●泥炭地での絶滅危惧種(オランウータン)の生息地への違法な火入れを行ったことで罰金支払い判決がでている農園企業の事例。
https://www.ran.org/leuser-watch/will-nestle-and-mars-intervene-to-protect-indonesias-peatlands/

注12)明治ホールディングス「明治グループ調達ポリシー:パーム油調達ガイドライン」
https://www.meiji.com/sustainability/policy/pdf/palm_oil_procurement_guideline.pdf
https://www.meiji.com/sustainability/policy/

団体紹介

レインフォレスト・アクションネットワーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境・森林保護で最前線に立つ人々とのパートナーシップと戦略的キャンペーンを通じて、環境保護と先住民族や地域住民の権利擁護活動をさまざまな角度から行っています。

熱帯林行動ネットワーク(JATAN)は、マレーシア・サラワクでの熱帯林破壊の問題に取り組むため1987年に設立された団体。近年はインドネシアにおける紙・パルプやパーム油、サラワク産の合板製品を中心にキャンペーンを展開しており、サプライチェーンに連なる日本企業などへの働きかけを行っている。http://www.jatan.org

本件に関するお問い合わせ先
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
広報:関本 Email: yuki.sekimoto@ran.org

NGO共同プレスリリース:MUFG株主提案、23%の支持を獲得(速報値)(2021/6/29)

~株主のプレッシャーがMUFGの気候対策を動かす~

MUFG株主総会に気候変動株主提案を提出した気候ネットワークと個人株主 ©︎RAN

気候ネットワークおよび3人の個人株主が三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)に対して提出した株主提案は、可決に必要な3分の2の株主の支持を得ることはできませんでしたが、株主らがMUFGに対し、気候変動に対する明確な警告を示し、投資家による圧力の影響を今一度指し示す結果となりました。速報値では23%の株主の賛成が得られました。

本日のMUFGの株主総会の議案の一つとして採決された株主提案は、気候ネットワークおよびマーケット・フォース、レインフォレスト・アクション・ネットワーク、350.org Japanの3人の個人株主による共同提案であり、パリ協定の目標に整合させるために必要な指標と目標を備えた計画を決定し、開示することを求めたものです。

本株主提案は、Federated Hermes EOSを含む、資産運用総額で数兆ドルに及ぶ機関投資家からの支持を得たことに留まらず、MUFGが2050年までの投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量のネットゼロを約束する「MUFGカーボンニュートラル宣言」の発表につながる動きを後押ししました。

国際的な大手議決権行使助言会社であるインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、株主総会に向けた助言の中で、「銀行の動きは外部からのプレッシャーと無関係ではないように見えることは指摘しておきたい。MUFGは、気候ネットワークが今年3月に株主提案を提出した後に、カーボンニュートラル宣言を発表しており、グループからのプレッシャーがこの動きを後押ししたと考えられる。このことは、気候ネットワークのMUFGに対する働きかけ(エンゲージメント)が既に実を結んでいることを示していると言えるだろう」と述べています。

 気候ネットワークの国際ディレクター平田仁子は、「大手議決権行使助言会社が会社提案を支持したにもかかわらず、4分の1に迫る23%の株主が私たちの提案を支持したことは大変心強い結果です。投資家が、今のMUFGの方針ではまだ不十分であることを突きつける結果になったたと考えます。今日の議決権行使は、経営者をさらに追及するものであり、MUFGに対するプレッシャーは今後一層高まると考えています。」

 「また、気候危機の物理的・経済的影響は明らかであり、投資家は、MUFGに対し、さらに迅速に大胆に行動することの必要性を求めていくことになるでしょう」と述べています。

MUFG株主総会会場前で株主提案について説明する気候ネットワーク国際ディレクター 平田仁子氏 ©︎Taishi Takahashi

アジアの主要銀行で化石燃料に最多の額を提供しているMUFGの現状を踏まえると、提案者は5月17日に発表されたネットゼロ宣言を歓迎しながらも、MUFGが以下のような欠陥を残していると考えます。

  • ●パリ協定と整合するために必要な短期・中期の目標が定められておらず、「2030年の中間目標は2022年度に設定・公表する」と表明するに留まっている。すべての投融資に伴う排出量の測定および開示を行うとの明確なコミットがなされていない(スコープ3)。
  • ●第26回 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)議長の最近の要求に反して、石炭に対するファイナンスのフェーズアウト(段階的廃止)目標を定めていない。
  • ●石油・ガスの事業の拡大、または森林と泥炭地の破壊といった非常に炭素集約度の高い事業に対するファイナンスを止めるという包括的なコミットメントは出されていない。

350.org Japan 代表の横山隆美は、「MUFGが新しい方針を公表したことにより、一部の株主にとっては、銀行が正しい方向に進んでいることが一時的には保障されたわけですが、本日の投票は大きな不満と懸念を残すものとなりました。私たちの議案が否決されたとはいえ、相当数の賛成票があった訳であり、コーポレート・ガバナンス・コードが示す通り、MUFGは株主の賛成の理由や多くの票が集まったことの分析を行い、株主との対話をさらに深めることが必要です」と述べています。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)日本代表の川上豊幸は「MUFGは化石燃料への資金提供で世界6位の銀行であり、森林破壊をもたらす産品への資金提供でもトップ銀行の一つです。そのことを考えれば、現在の約束では自社の投融資による膨大な炭素排出への影響力に対して適切に対処ができていません。この株主の賛同への動きをMUFGは真摯に受け止めて、迅速に対処することが必要です」 と指摘しています。

マーケット・フォースのエネルギーキャンペーン担当である福澤恵は、「世界は急速にクリーンエネルギーへと移行していますが、MUFGは過去にこだわり続けています」「投資家にはプレッシャーをかけ続ける責任があり、MUFGが言葉だけでなく真の行動へと確実に移行するために、今後も引き続き厳しい目を向けていくことが重要です」と述べました 。

MUFG株主総会後の記者会見 ©︎350 Japan
MUFG株主総会会場前でのアピール行動 ©︎ Taishi Takahashi
MUFG株主総会会場前でのアピール行動に参加した若者たち ©︎ Taishi Takahashi
MUFG株主総会会場前でのアピール行動に参加した若者たち ©︎ Taishi Takahashi

株主総会前アクション・記者会見の写真はこちら

参考:NGO共同プレスリリース「三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)へ気候変動に関する株主提案を提出〜昨年のみずほFGに続く日本での株主アクション〜」(2021/3/29)

英語のプレスリリース:“Shareholders send MUFG a stark climate warning”

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。2005年10月より、日本代表部を設置しています。

気候ネットワーク 平田仁子 E-mail: khirata@kikonet.org
マーケット・フォース 福澤恵 E-mail: megu.fukuzawa@marketforces.org.au
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN) 関本幸 E-mail: yuki.sekimoto@ran.org
350.org Japan 渡辺瑛莉 E-mail: eri.watanabe@350.org

プレスリリース:日清食品株主総会でアピール「2030年まで問題あるパーム油を使い続けないで! 」(2021/6/25)

〜日清 持続可能なパーム油100%、国内即席めんは「2025年」と約束 
ただしグローバル目標は2030年度で据え置き〜

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は、本日25日、日清食品ホールディングスの第73期定時株主総会に参加し、株主に向けて、同社にパーム油調達目標「2030年度に持続可能パーム油100%達成」(注1)の前倒しを求めるよう、会場前でアピールしました。また、総会で経営陣に目標の大幅な前倒しを求めたところ、国内即席めんについては「2025年に100%を達成」するとの回答がありました。しかし、グループ全体のグローバル目標が据え置きになっているとして批判しました。

RANと「ウータン・森と生活を考える会」のスタッフとボランティアは、会場のホテルニューオータニ大阪前で「日清さん、2030年まで問題あるパーム油を使い続けないで! 」と書かれたバナーを掲げ、熱帯林保護、生態系保護、人権尊重における問題を先送りしないよう訴えました。RANは2019年にインドネシアで現地調査を行い、日清食品を含む大手消費財企業が、スマトラ島の貴重な熱帯低地林「ルーセル・エコシステム」で熱帯林および泥炭地破壊や土地紛争を引き起こしていた現地企業からのパーム油を利用していた複数の搾油工場が日清食品のサプライチェーンに含まれていたことが明らかになっています(注2)

レインフォレスト・アクション・ネットワーク日本代表の川上豊幸は、総会で株主として発言し、「日清食品は2030年度までに持続可能なパーム油のみを調達するという目標を掲げていますが、他のグローバル企業は2020年を森林減少阻止の目標にしていました。達成できなかったものの、目標年を2022年や2023年に変えて取り組んでいる企業もあり、日清食品の取り組み状況は大きく見劣りします」と、目標の前倒しを求めました。

それに対して日清食品は「持続可能なパーム油100%については、国内即席めんの目標を2025年度とし、 国内即席めん以外のグループ全体のグローバル調達についての目標年は2030年のままです」と回答しました。

RAN川上は「日清食品は株主総会の場で、国内即席めんのパーム油調達2025年までに100%持続可能にすると約束しました。これは改善といえます。ただ、即席めん以外の国内調達や、米州および欧州、アジアで展開するグループ全体の目標は2030年度のままで、問題が先送りになる懸念は払拭されていません。また、これらの目標をどのように達成するかといった見通しや実施計画の内容、そして目標達成の確認方法も不明確です。グローバルカンパニーの対応としては不十分です」と批判しました。

日清食品は昨年8月、同社ウェブサイト「持続可能なパーム油調達コミットメント」でパーム油方針強化を公表しました。方針には責任あるパーム油生産に欠かせない国際基準である「森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ」(NDPE:No Deforestation、No Peat、No Exploitation)に沿った項目が含まれ、森林破壊や森林火災、そして炭素を豊富に含む泥炭地開発の禁止、また先住民族および地域住民の権利尊重と土地権侵害の禁止が明記されています(注3)

一方、日清食品が調達している「持続可能なパーム油のための円卓会議」(RSPO)認証パーム油は「マスバランス方式」で、生産地の追跡ができない問題のあるパーム油も混合されています。同社は「持続可能なパーム油100%」について、「RSPO認証パーム油の調達に加え、独自アセスメントにより持続可能であると判断できるパーム油のみを調達する」と説明しています。しかし「独自アセスメント」の説明は少なく、RANとしては、同社は供給業者の方針遵守状況を監視し、独立した第三者機関による検証を行う必要があると考えます。

RANはオンライン署名「日清食品さん、2030年まで、問題あるパーム油を使い続けないで!」を昨年11月から実施し、日清食品に目標年の前倒しを求めています(注4)。これからも引き続き消費者の方々とともに声を高めていきます。

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注1)日清食品ホールディングス「地球のために、未来のために。環境戦略『EARTH FOOD CHALLENGE 2030』始動!」、2020年6月9日

注2)RANプレスリリース「日清食品を東京五輪調達コード違反で通報 〜ライセンス商品のパーム油について〜」(2020/7/1)

※「ルーセル・エコシステム」内シンキル・ベンクン地帯では、以下の環境・社会面での事例がRANの調査で明らかになっています。
1) 「ラワ・シンキル野生生物保護区」内での違法農園開発
2) 生態系を保全せず、また泥炭地や天然林を含む環境上重要な地域の適切な保全をせずに熱帯林破壊を行なっている農園企業からの調達
3) 農園企業による地域住民の土地権侵害、など

日清食品ホールディングス株式会社「2020年7月 当社商品の原材料(パーム油)調達に関する指摘について」、2020年8月

RANの通報した日清食品製品は東京五輪ライセンス商品ではありませんでしたが、日清食品のパーム油サプライチェーンに、環境・社会面での問題が指摘されている複数の搾油工場が含まれていたことが確認されました。

注3) RANプレスリリース「日清食品、パーム油調達で森林破壊・泥炭地開発・搾取ゼロを約束」(2020/8/20)

NDPEについては、以下、日清食品ホールディングス「持続可能な調達:持続可能なパーム油調達コミットメント」より抜粋

日清食品グループは、NDPE (No Deforestation、No Peat、No Exploitation=森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ) を支持し、取引先等のステークホルダーの協力を得て、パーム原産地の環境と労働者の人権に配慮して生産されたことが確認できるパーム油を調達します。

●保全価値の高い (HCV: High Conservation Value) 地域および炭素貯蔵力の高い (HCS: High Carbon Stock) 森林の保護、森林破壊ゼロ
●深さに関わらない泥炭地の新たな開発禁止
●植栽や土地造成、その他開発のための火入れ禁止
●先住民族・地域住民の権利尊重・土地権侵害の禁止
●RSPO (持続可能なパーム油のための円卓会議) が定める「原則と基準」の遵守
●農園まで含めたトレーサビリティの確認

注4)RANプレスリリース「日清食品に新署名開始『2030年まで、問題あるパーム油を使い続けないで!』」(2020/11/13)

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。2005年10月より、日本代表部を設置しています。

本件に関するお問い合わせ先
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
広報:関本 Email: yuki.sekimoto@ran.org

NGO共同プレスリリース:三菱UFJ株主総会を前に世界同時アクション実施(2021/6/23)

〜気候変動を悪化させる投融資の中止を求め〜

2021年6月23日
国際環境NGO 350.org Japan
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
Oil Change International
Asian Peoples’ Movement on Debt and Development (APMDD)
BankTrack

東京ー6月17日〜22日まで、化石燃料部門や森林破壊など気候危機への資金提供でアジア最大の銀行である三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)に対して、化石燃料、森林破壊や人権侵害への支援をやめるように求める世界一斉アクションが、東京のMUFG本店、およびマニラ、ジャカルタ、ニューヨーク、アムステルダム、バルセロナ、ブラジルなど各国のグローバル拠点で行われました。アクションはMUFG年次株主総会の1週間前に行われました。株主総会では、同行に対する史上初の気候変動株主提案に対して、投資家が投票を行います。

活動家たちは、MUFGがパリ気候協定の採択以降、アジアで最大の化石燃料への資金提供者であり、世界中で石炭、石油、ガスの拡大に資金を提供し続けていると訴えました。MUFGが関与するプロジェクトとして特に注目を集めたのは、物議を醸しているライン3タールサンドパイプライン東アフリカ原油パイプライン(EACOP)、およびアジアにおける石炭火力発電事業でした。活動家たちはまた、MUFGとインドネシアの子会社であるバンクダナモンが、同国において熱帯林の破壊、石炭採掘、人権侵害に資金提供を行なっていると非難しました。

オフラインのアクションに加え、SNS上でのアクションも行われ「#気候変動への支援をやめてください」「#EndFossilFinance」「#DefundDeforestation」などのハッシュタグとともにツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどで投稿が行われました。ニューヨーク市では、森林と人権に対するより強化された行動を要求する約20,000筆の署名が提出されました。また、MUFGに対し、30を超える国・地域の143団体は、化石燃料への投融資のフェーズアウト(段階的撤退)などを求める署名を提出しました。

アクションの写真やビデオはこちらからご覧いただけます。(日付、撮影場所、撮影者の名前を記載)

各国参加者からのコメント:

<東京>

350 Japanボランティアによるローカルグループで、石炭火力発電所の問題に特化したキャンペーンを展開する、350 New Enerationの山崎鮎美は「残念ながら日本の銀行が、アジアや世界レベルで見ても、化石燃料産業への支援に大きく加担してしまっていることは、日本では積極的に情報をとりにいかない限り、その恐ろしい事実を感じることができません。MUFGさんの公式サイトやSNSはクリーンなイメージで、一見、気候危機と何も関係がないように見えます。だからこそ、私たちはずっと声を上げ続けなければいけないと思います。#気候変動への支援をやめてください」と訴えました。

<サンフランシスコ、ニューヨーク>

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)のハナ・ハイネケンは「MUFGは、熱帯林や泥炭地の破壊、ライン3パイプラインのような化石燃料の拡張プロジェクトに対して無謀な資金提供を続けながら、漠然とした2050年ネットゼロを公約することによって、気候破壊的な資金提供をグリーンウォッシュしようとしています。私たちはもうこんなことは懲り懲りだと伝えるために、ここにやってきました。真の気候変動対策は今すぐ始める必要があります」と訴えました。

<マニラ>

Asian Peoples’ Movement on Debt and Development (APMDD)のコーディネーターのリディ・ナクピルは「MUFGの環境ポリシーの例外規定、特にCCUS、混焼などの技術を用いる石炭火力へのファイナンスに対して、私たちは警鐘を鳴らします。これらの技術を装備した場合でも、石炭火力発電所からの温室効果ガス排出量は、人々や地球が許容できないレベルに達します。株主総会を控えた今、気候危機の緊急性に鑑みて、MUFGに例外なく石炭火力へのファイナンスを停止し、アジアにおけるガスおよび石油プロジェクトへの関与を段階的に廃止するよう要請します」とコメントしました。

Asian Energy Networkのコーディネーターであるスザンヌ・タグルは、「MUFGは、アジアだけでなく世界中で、化石燃料プロジェクトのトップの資金提供者であり続けています。これが、アジアの「ダーティ・カンパニー」の1つとして特定した理由です。MUFGの政策は、パリ協定の目標を達成するために必要な野心と緊急性を欠いています」とコメントしました。

<ジャカルタ> 

インドネシアの若者コミュニティであるFossil Free Universitas Indonesiaに所属する大学生のナイファ・ウズラは、「私たちはNoCoal Japanと連帯し、MUFGが地球と私たちの世代の未来を破壊している石炭とパーム油への資金提供を終了することを求めています。汚染企業への資金の流れを遮断することで、私たちの国および世界の気候災害を悪化させるプロジェクトを阻止できることを願っています」と述べました。

MUFGとインドネシア子会社のバンクダナモン、インドネシア金融庁(OJK)に対する請願を始めたTuKインドネシアの事務局長エディ・ストリスノは、「MUFGがインドネシアにダブル・スタンダードを適用し、同社の子会社が世界の他の地域よりも低い基準を用いて、気候を破壊する企業を支援することを許可していることは恥ずべきことです。投資家は株主総会で、『MUFGの長期的なコミットメントは、熱帯林の破壊、森林火災、人権侵害への資金提供を停止するための早急な対策とは代替できない』という明確なメッセージを送るべきです」とコメントしました。

<アムステルダム、バルセロナ>

アムステルダムでの行動に参加したBanktrackヘンリケ・ブティジンは次のように述べています。「MUFGのネットゼロの発表と責任銀行原則へのコミットメントは、銀行が新しい化石燃料プロジェクトや東アフリカ原油パイプライン(EACOP)のような人権に深刻な影響を与えるプロジェクトを除外しない限り、空虚な約束のままです。EACOPのパイプラインは、地域社会に広範な悪影響を及ぼし、野生生物や水源を脅かし、新たな炭素排出源となるでしょう。だからこそ、MUFGにEACOPへの融資を公に除外するよう呼びかけているのです。」

本件に関するお問い合わせ

350.org Japan  担当:渡辺瑛莉  japan[@]350.org

RAN  担当: 関本幸 yuki.sekimoto[@]ran.org