サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

日清食品への取組

2013年9月 日清食品へのキャンペーン開始

日清食品を含めたグローバル企業をターゲットにしたキャンペーンThe Snack Food 20を開始。紛争パーム油(Conflict Palm Oil)を根絶するためのこのキャンペーンでは国際的なスナック・フード企業20社を同時に対象とした。

2015年6月 日清食品米国本社での抗議活動

RANは、日清食品HDの米国本社があるロサンゼルスでアピール行動を行いました。日清食品は、サプライヤーが熱帯林や泥炭地の破壊、人権や労働者の権利の侵害をやめるよう厳格な要件を設定しておらず、他のグローバルな食品業界の企業にかなりの後れを取っていたため、紛争パーム油を止める時期を定めたグローバルな責任あるパーム油調達方針を採用することを求めました。

2017年9月 日清食品HDは「持続可能な調達方針」を発表「RSPO (持続可能なパーム油のための円卓会議)」に加盟を申請。https://www.alterna.co.jp/22589/

2018年1月 日清食品へのオンライン署名開始

RANは、日清食品に対して初めてオンラインの署名を開始。米国を中心に16,800の署名が集まりました。

2019年3月 日清食品がRSPO認証パーム油の使用開始

日清食品は、RSPO認証のパーム油を使い始めました。しかし、このRSPOの「マスバランス」方式のパーム油は、認証農園で生産されたパーム油と、生産地の追跡ができない問題あるパーム油が混合されたものです。パーム油の生産プロセスでの森林破壊や人権侵害への関与に対処できておらず、RSPO認証による保証の仕組はまだ信頼できません。

2019年6月 日清食品の株主総会でバナーアクションを行い、株主として総会で発言

2019年7月 RANは、東京オリンピックが熱帯林を破壊するのを止めるよう訴えました。日清食品は、「持続可能性」を追求する東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の「オフィシャルパートナー」(スポンサー)でした。

2019年8月 RAN 日本代表部は、オンライン署名「森林破壊フリーの東京五輪に!」を開始

日清食品は「持続可能性」を追求する東京2020大会のスポンサーであるため、環境・社会面からパーム油調達方針の強化を実施するよう求めました。

2020年3月 キープ・フォレスト・スタンディング:森林と森の民の人権を守ろう」を開始。このキャンペーンは、熱帯林破壊と人権侵害を助長している企業で影響力のある代表的な多国籍ブランド企業10社、大手銀行7社に対応を求めるもので、消費財企業に日清食品HDが含まれています。同時に、新報告書キープ・フォレスト・スタンディング〜森林と森の民の人権を守ろう〜も発表しました。キープ・フォレスト・スタンディングの概要は、日本語のプレスリリースでも発表されました。

2020年6月 日清食品が署名の受け取り拒否 2019年8月に開始した署名の提出を試みましたが、受け取りを拒否されてしまいました。

2020年6月 日清食品がグループの環境戦略EARTH FOOD CHALLENGE 2030を発表

持続可能なパーム油調達比率を2030年までに100%にすると宣言。同月に「森林減少禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止」(NDPE)方針への支持をウェブサイトで表明。

2020年6月 日清食品の株主総会でバナーアクションを行い、株主として総会で発言。署名の受け取りも求めたが、拒否の姿勢は変わらず

「2030年度までに持続可能なパーム油のみを調達するという目標では、他のグローバル企業が2020年を森林減少阻止の目標年にしている点から大きく見劣りする」と指摘。またNDPE方針を持続可能なパーム油の調達における独自アセスメントの内容として組み込むとともに、調達方針として採用すべき」と提言しました。2019年8月から集めた3万人の署名を日清食品ホールディングスの代表取締役社長・兼 CEOである安藤宏基氏宛てに提出しました。

2020年7月 日清食品HDが署名の受け取りへ

2020年11月 プレスリリースを発行し、オンライン署名「日清さん、2030年まで、問題あるパーム油を使い続けないで!」を開始。

2021年4月 新報告書「キープ・フォレスト・スタンディング:森林&人権方針ランキング2021」を発表。日清食品の点数は(2点)で評価はグループ全体の調達方針に「NDPEを支持する」と記載していますが、消費財企業10社で最も低評価でした。

2021年6月 第73回定時株主総会日清食品ホールディングスの株主総会でアクション行動国産即席めんは「2025年までに100%達成する」との回答を得た。

 2030年の期限は遅すぎるというメッセージを株主総会で経営陣に目標を大幅に進めてほしいと発言したところ、国産即席めんは「2025年までに100%達成する」との回答を得ました。一方、グループ全体のグローバル目標は2030年のままとなりました。

2021年8月 日清食品の日本、米国、および世界中で製造した製品が、ルーセル生態系の低地の熱帯林と保護された野生生物保護区を犠牲にして生産された可能性があることを示す調査報告を発表。RANは、日清食品のパーム油サプライ チェーンが貴重な生態系に与える影響について日本の消費者に知らせるビデオを公開し、方針を改善し、オランウータンの主要な生息地の破壊に加担するのを止めるた行動を起こすよう求めました。

2021年10月 新報告書「キープ・フォレスト・スタンディング:森林フットプリント評価2021」を発表し、日清食品は森林と人権に及ぼす影響を十分に開示していないと批判しました。

2022年5月 日清食品がミルリストを公開日清食品HDは「持続可能なパーム油コミットメント」としてNDPE (森林伐採ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ) 方針を「支持する」と発表し、NDPE方針の内容も明記しました。供給業者の開示は NDPE 方針の実施を示す上で重要なステップであるため、RAN は歓迎しましたが、他の課題は継続しております。 

2022年6月 RANは、新報告書「キープ・フォレスト・スタンディング:森林&人権方針ランキング2022」を発表。

ランキングでは日清食品ホールディングスは5段階評価で最低ランクの「不可」でした。RANとウータングループにより、大阪の株主総会前での日清食品のパーム油調達に関するアクションが行われました。

2022年9月 新たな調査報告書『炭素爆弾スキャンダル』を公開し、日清食品のインドネシア違法パーム油との関連性が継続していると発表

2023年2月 RANは、報告書「ボルネオ島 最後の森林を守る:地域コミュニティの闘い」を発表。

インドネシアに残る重要な熱帯林の多くは依然として危機的状況にあると警鐘を鳴らしました。ボルネオ島の熱帯林の多くは企業の事業管理地内に残っており、伐採や農園開発のリスクに、「ロング・イスン」先住民族コミュニティの慣習林は伐採業者の管理地に重なることから10年以上も対立が続いています。ロング・イスン村で操業する伐採業社は 、複合企業グループ「ハリタ・グループ」のコントロール下にあり、日清食品などの調達先の企業グループです。