サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

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プレスリリース:三菱UFJ、他大手銀行・消費財企業、インドネシア「紛争パーム油」生産に加担(2020/8/28)

地域住民から略奪された土地で生産

インドネシアーー環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は、インドネシアNGO2団体、LBHバンダアチェとWalhi(ワルヒ)アチェと現地調査を行い、大手パーム油企業ゴールデン・アグリ・リソーシズ(GAR)が地域住民の土地権を侵害して生産された「紛争パーム油」を大手消費財企業に供給していることを明らかにしました(注1)。GARの供給先にはネスレ、マース、モンデリーズ、ペプシコ、ユニリーバなどが含まれます。また、GARは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の顧客企業であり、MUFGはESG(環境、社会、ガバナンス )方針で違法事業への融資禁止などを約束していることから、自社方針違反についての対処が求められます。

土地を守るために村に残った、パンテ・チェルミンの人々

今回の調査によって判明したのは、GARと別の1社(Permata Hijauグループ)を通じ、問題となっているパーム油企業 PT. Dua Perkasa Lestari (DPL、注2)の紛争パーム油が供給されたという点です。DPL社はパンテ・チェルミン村(アチェ 州西南アチェ県)のコミュニティとの間に数十年にわたる未解決の紛争があり、以下の紛争が調査で明らかになりました。

 ●DPL社は、最初の事業地で適切な事業許可を取得していなかった
 ●コミュニティが慣習的に利用してきた土地の収奪が記録されていた
 ●DPL社はコミュニティから「自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意」(FPIC)を得ず、住民たちの農作物に壊滅的な被害を与えた
 ●DPL社はコミュニティの人々を脅迫して立ち退かせるために、インドネシア総務省の方針に違反して、軍隊を組織的に使用した、など。

LBHバンダアチェ ディレクターのSyahrul氏は「DPL社の事業許可が2008年に発行されて以来、地域コミュニティは自分たちの土地から強制的に立ち退かされる脅威にさらされてきました。 住民のほとんどは経済的制約など様々な理由でそこで生活を続けることができませんでしたが、まだ多くの人が自分たちの土地のためにたたかうことを誓っています。 LBHは、この事件を西南アチェ県政府、アチェ州政府、アチェ州議会、インドネシア大統領府にも報告しましたが、紛争は解決されず、誰もコミュニティの土地権の申し立てを検証していません。新型コロナウイルス の感染が拡大する中、地域コミュニティの土地権を保護し、食料と生活を維持することはこれまで以上に喫緊の課題となっています」と訴えました。

MUFGは、2018年から2020年4月の間、DPL社から紛争パーム油を購入したGARとその子会社に対して合計3億ドルの融資を行っています(注3)。一方で融資などに関するESG方針を2018年に策定し、翌年にはパーム油部門への資金提供についての方針を追加しました。ESG方針の中で「違法または違法目的の事業」への融資の禁止、持続可能なパーム油事業の支援、そして「非自発的住民移転に繋がる土地収用を伴う事業」の場合は顧客企業の環境・社会配慮が十分であるか確認することを約束しています(注4)。

RAN 責任ある金融シニアキャンペーナー ハナ・ハイネケンは「三菱UFJフィナンシャル・グループは、GARのような、自社およびサプライチェーンで繰り返し人権侵害を起こしている企業には融資すべきではありません。 GARへの融資は三菱UFJのESG方針に違反しています」と指摘しました。

消費財企業や銀行は、サプライチェーンにおける供給業者や融資先企業に対し、パンテ・チェルミン村の住民への土地返還が合意されるまで、DPL社との取引停止を求める責任があります。 ハイネケンは「三菱UFJフィナンシャル・グループは、GARが責任あるパーム油のみの調達を確実にするために、資金提供の必要条件として監視強化や、サプライチェーンのコンプライアンス管理体制強化を徹底させるべきです」と強調しました。

GARはインドネシアの大手財閥、シナルマス・グループのパーム油子会社で、創業家のウィジャヤ・ファミリーが支配しています。 シナルマスのパーム油部門は、2016年から2020年4月まで、インドネシアの銀行のバンクネガラインドネシア(BNI)、バンク・ラクヤット・インドネシア(BRI)、オランダの銀行のABNアムロ、MUFGなどから35億米ドルを超える融資と引受を受けました。これはDPL社による人権侵害と森林破壊の証拠がGARに提起されたのと同じ時期です。

DPL社の事業管理地は世界的に重要な熱帯低地林「ルーセル・エコシステム」内に位置し、同熱帯林には高濃度の炭素を蓄えた泥炭地があります。同社はその一つのトリパ泥炭地に事業地を保有し、パンテ・チェルミン村はトリパ泥炭地域にあります。

注1)詳細はこちら:“Major Brands and Banks Complicit in the Production of Conflict Palm Oil on Stolen Community Lands in Indonesia”(英語)

注2)アチェ州議員 Said Syamsul Bahri 氏が所有

注3)RAN「森林と金融」データベース

注4)「MUFG環境・社会ポリシーフレームワーク」

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。2005年10月より、日本代表部を設置しています。

本件に関するお問い合わせ先
広報:関本 Email: yuki.sekimoto@ran.org

プレスリリース:日清食品、パーム油調達で森林破壊・泥炭地開発・搾取ゼロを約束(2020/8/20)

〜RAN「正しい方向への一歩」と歓迎、ただし達成目標2030年度では遅すぎる〜

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は、本日20日、日清食品ホールディングスが7日にパーム油調達方針(注1)で「森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ」(NDPE、注2)の支持を明確に表明したことを受けて、「正しい方向への一歩」を踏み出したと歓迎しました。一方で、2030年度までに持続可能なパーム油のみを調達するという目標設定では、熱帯林および生態系保護、人権尊重において対応が遅く、高まる消費者の期待に応えることができていないと指摘しました。

日清食品のパーム油方針強化は、8月7日、同社のウェブサイト「持続可能なパーム油調達コミットメント」で公表されました。方針には責任あるパーム油生産に欠かせない国際基準である「NDPE」に沿った項目が含まれ、森林破壊や森林火災、そして炭素を豊富に含む泥炭地開発の禁止、また先住民族および地域住民の権利尊重と土地権侵害の禁止が明記されています。

RANはこれまで、食品・菓子企業20社を対象にパーム油調達方針強化と問題あるパーム油の排除を求めて「スナック食品 20キャンペーン」を2013年に開始しました。他社がNDPE基準に沿った方針を策定するなか、日清食品は対応が遅れ、今回の方針強化でその遅れにようやく対処する形になりました。また今年4月、新たに「キープ・フォレスト・スタンティング」キャンペーン(注3)を開始し、森林を犠牲にして生産される「森林リスク産品」サプライチェーンでの森林破壊および人権侵害への対処において継続的な役割を果たす必要があり、かつ国際的に影響力のある消費財企業として10社を挙げました。日清食品はその1社ですが、キャンペーン開始時にNDPE基準を採用していなかった唯一の消費財企業でした。

RAN 日本代表部 川上豊幸は「日清食品は正しい方向に一歩進みました。アブラヤシ農園拡大の最前線にある地域コミュニティや森林保護にとって重要なのは、企業が策定した方針を即座に実行に移すことです。そうでないと、日清食品のパーム油調達が、世界的な生物多様性ホットスポットである『ルーセル・エコシステム』を含め、インドネシア各地に残る熱帯林の破壊を今後も引き起こす可能性があるからです」と警鐘を鳴らしました。また「喫緊の問題として、日清食品はパーム油を供給する全企業のリストを開示して、透明性を高めていくことが重要です。そして、絶滅危惧種のスマトラオランウータン、ゾウ、サイ、トラが生息できる最後に残された熱帯林であるルーセル・エコシステムの破壊について緊急に対処する取り組みを公表を含めて、新方針の実施状況を示さなければなりません」と指摘しました。

今回の方針改訂に先立ち、日清食品は新環境戦略 Earth Food Challenge 2030(注4)を6月に発表し、2030年度までに「持続可能なパーム油のための円卓会議」(RSPO)認証パーム油と、自社の独自アセスメントにより持続可能と判断できるパーム油のみを調達するという目標を掲げました。

川上は「インドネシア各地で新型コロナウイルスの影響が悪化している時にも、日清食品のようなグローバル企業のパーム油サプライチェーンで森林減少や森林火災、人権侵害が拡大し続けています。人々の健康、気候危機、生物多様性の危機の規模と緊急性、そして自らの土地を守ろうとする住民への暴力の増大を総合的に考えると、2030年までに調達方針を実施するという目標は遅すぎ、断じて受け入れることはできません」と強調しました。

RANは今後、日清食品に対して、拘束力ある期限付きの実施計画の作成と公表を要請していきます。実施計画には、2030年ではなく、すぐに、同社製品が問題のあるパーム油をサプライチェーンに含まないことを確実にするための対応策の詳細も含めることが必要です。また、日清食品が調達しているRSPOパーム油は、いわゆる「持続可能な」パーム油と称される「マスバランス方式」です。追跡不可能で問題あるパーム油が認証油に混合されているため、森林減少や人権侵害との関係に対処していません。まだRSPOの保証システムは信用できないため、日清食品の方針の実施体制は供給業者の方針遵守状況を監視し、独立検証を行う必要があります。

方針強化に加え、日清食品は消費者の懸念に対応しました。同社がルーセル・エコシステムの熱帯林と泥炭地破壊を引き起こしている企業からパーム油を調達している疑いがあり、RANが実施した日清食品への署名には日本で約3万人が賛同しました(注5)、英語で実施した署名でもアメリカなど世界中で賛同が集まりました(注6)。また、RANの呼びかけに応えて日清食品ウェブサイトの問い合わせフォームに懸念や意見を寄せた日本の消費者もいました。こういった消費者からの声を受けて、日清食品は8月7日、ウェブサイトに文書(注7)を発表し、ルーセル・エコシステムを犠牲にして生産されたパーム油を同社に供給しているとRANが指摘してきた搾油工場・農園企業への対応状況の一覧(社名は非公開)を公開しました。この文書によって、問題あるパーム油をルーセル・エコシステムから調達していた企業が同社の搾油工場リストにあったという事実が確認され、今後も問題あるパーム油が調達される懸念は残ることになりました。

日清はNDPE基準支持を公表したことで、「ザ・コンシューマー・グッズ・フォーラム(TCGF)」の他の多国籍消費財企業にも追いつき、ようやく方針実施のスタートラインに立ちました。しかし、2020年までにパーム油、紙パルプ、大豆、牛肉生産のための森林破壊を終わらせるという自ら課した約束の期限は、日清食品だけでなく、TCGFの他の企業も守れそうにありません。森林を保護し、森林破壊の最前線にいる地域コミュニティの権利を尊重するには、より迅速な行動が必要です。日清食品は、日本および森林リスク産品グローバルサプライチェーン全体で行動を起こすために中心的役割を担っています。

RANは国内外の消費者とともに、日清食品に森林保護と、森林リスク産品の世界的消費によって影響を受けた地域コミュニティおよび労働者の人権を尊重するために迅速に対応するよう引き続き求めていきます。

「ルーセル・エコシステム」は、インドネシア・スマトラ島北部に位置し、まとまった形で残されたアジア最大の熱帯林地帯の一つです。約260万haの広大な地域に、絶滅危惧種のスマトラゾウ、サイ、オランウータン、トラが大自然の中で共存する地球上で最後の場所です。

注1) 日清食品ホールディングス「持続可能な調達:持続可能なパーム油調達コミットメント」より抜粋:

日清食品グループは、NDPE (No Deforestation、No Peat、No Exploitation=森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ) を支持し、取引先等のステークホルダーの協力を得て、パーム原産地の環境と労働者の人権に配慮して生産されたことが確認できるパーム油を調達します。
 ・保全価値の高い (HCV: High Conservation Value) 地域および炭素貯蔵力の高い (HCS: High Carbon Stock) 森林の保護、森林破壊ゼロ
 ・深さに関わらない泥炭地の新たな開発禁止
 ・植栽や土地造成、その他開発のための火入れ禁止
 ・先住民族・地域住民の権利尊重・土地権侵害の禁止
 ・RSPO (持続可能なパーム油のための円卓会議) が定める「原則と基準」の遵守
 ・農園まで含めたトレーサビリティの確認

注2)NDPEはNo Deforestation、No Peat、No Exploitationの略

注3)RANプレスリリース「2020新キャンペーン開始!『キープ・フォレスト・スタンディング:森林と森の民の人権を守ろう』〜17社の消費財ブランド&銀行を対象〜」、2020年4月1日
消費財企業10社:日清食品、花王、ネスレ、ペプシコ、プロクター&ギャンブル、ユニリーバ、コルゲート・パーモリーブ、フェレロ、モンデリーズ、マース

注4)日清食品ホールディングス「地球のために、未来のために。環境戦略『EARTH FOOD CHALLENGE 2030』始動!」、2020年6月9日

注5)RAN署名「五輪スポンサー日清食品さん、森林破壊フリーの東京五輪に! 〜問題あるパーム油を使わないで〜」、2019年8月21日開始

注6)RAN英語版署名「Olympic Sponsor Nissin Foods At Risk of Conflict Palm Oil」

注7)日清食品ホールディングス「2020年7月 当社商品の原材料(パーム油)調達に関する指摘について」2020年8月

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。2005年10月より、日本代表部を設置しています。

本件に関するお問い合わせ先
広報:関本 Email: yuki.sekimoto@ran.org

NGO共同声明:三井住友が石炭火力への貸出残高ゼロ目標(2040年目途)を発表~依然パリ協定から乖離〜(2020/7/29)

SMBC Group announces it will reduce its credit balance of coal power project finance to zero by 2040, but it’s still not aligned with the Paris Agreement (English follows)

本日、三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMBCグループ)が統合報告書2020 (注)を公表し、2040年を目途に石炭火力発電向けの貸出金残高をゼロにするとの目標を掲げました。与信残高ゼロに向けた目標スケジュールの設定はみずほFGに続いて邦銀として2行目で、一定の前進を歓迎します。しかし、依然としてパリ協定の長期目標から乖離しており、更なる方針強化が必要です。

パリ協定の長期目標を達成するためには、先進国では2030年までに、途上国であっても2040年までに石炭火力発電所の運転を完全に停止する必要があります。しかし、2040年に与信残高をゼロにしたとしても、融資を行った石炭火力発電所はその後も運転することが想定されています。パリ協定の長期目標との整合性を確保するためには、返済完了後の運転期間も想定した上で、より早期の与信残高ゼロを達成することが求められます。

プロジェクト・ファイナンスの返済期間は通常15年程度と想定されることから、新方針は当面の間、新規の融資契約を行う余地を残しています。例えば、ブンアン2(ベトナム)やマタバリ5-6号機(バングラデシュ)がその余地に含まれていると考えられますが、これらの案件は、パリ協定の長期目標と整合しない他にも、支援対象国における電力供給過剰状態の深刻化や、再エネのコスト低下に伴う経済合理性の欠如、現地の環境汚染や住民への人権侵害など、様々な問題が指摘されています。したがって、これらの融資決定は行うべきではありません。

さらに、SMBCグループの新方針の対象は石炭火力発電のプロジェクト・ファイナンスのみに限定されており、石炭火力発電への依存度が高い企業・新規発電所および関連インフラ建設を計画中の企業向けの融資、引受、株式・債券投資については削減の対象としていません。気候危機を悪化させている石炭採掘や他の化石燃料関連事業、更に森林破壊についても、資金提供の停止や残高削減の方針は示されていません。これらの点で、海外金融機関の投融資方針の水準と比べると、依然遅れをとっています。

したがって、新規石炭火力発電事業への融資については、早急に例外なく停止する方針を掲げるとともに、石炭火力発電や石炭採掘への依存度が高い企業・新規発電所および関連インフラ建設を計画中の企業への投融資(企業融資、株式・債券の引受及び保有)から撤退する方針を掲げるべきです。また、科学的知見およびパリ協定の目標に基づき、石炭のみならず、炭素排出量の多い他の化石燃料産業や林業・農業関連企業への投融資の抑制方針を掲げることが重要です。SMBCグループには、さらなる方針の強化を求めます。

<脚注>
https://www.smfg.co.jp/investor/financial/disclosure.html

環境・持続社会」研究センター(JACSES)
気候ネットワーク
国際環境NGO FoE Japan
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
国際環境NGO 350.org Japan
メコン・ウォッチ
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

本件に関する問い合わせ先
「環境・持続社会」研究センター(JACSES) 田辺有輝 tanabe@jacses.org

July 29, 2020

SMBC Group announces it will reduce its credit balance of coal power project finance to zero by 2040, but it’s still not aligned with the Paris Agreement

On July 29, Sumitomo Mitsui Financial Group (SMBC Group) published its 2020 Annual Report (FY2019), and stated that it will reduce its credit balance of project finance related to coal-fired power generation to zero by 2040. We welcome SMBC Group’s step forward with its coal policy, which leads SMBC Group to be the second Japanese bank after Mizuho Financial Group for setting a timeline for reducing its coal-related credit balance to zero. However, the new policy still does not align with the Paris Agreement’s long-term goals, and needs to be strengthened further.

To achieve the Paris Agreement’s long-term goals, developed countries need to completely stop the operation of coal-fired power plants by 2030, and developing countries by 2040. Even if SMBC Group reduces its credit balance to coal-fired power generation to zero by 2040, the coal-fired power plants SMBC Group financed would likely continue to operate after 2040. In order to ensure consistency with the Paris Agreement’s long-term goals, SMBC Group needs to reduce the credit balance to zero earlier than 2040, taking into account the duration of operation of the coal plants after the loans are repaid.

Since the repayment period of project finance is usually expected to be about 15 years, the new policy leaves room for financing new coal-fired power projects for the time being. These would include, for example, Vung Ang 2 in Vietnam and Matarbari unit 5 and 6 in Bangladesh. However, these projects are already facing serious problems, including inconsistency with the Paris Agreement’s long-term goals, an excess supply of electricity in the host countries, the lack of economic justification due to the ever-falling costs of renewable energy, environmental pollution at the proposed sites, and human rights violations affecting local residents. Therefore, SMBC Group should not finance these projects.

Furthermore, the new policy of SMBC Group is only limited to project finance for coal-fired power plants, and does not cover corporate loans, underwriting, or investments in debt and equity of companies that are heavily dependent on coal-fired power generation or companies planning to build new coal-fired power plants or associated infrastructure. Also, there is no mention of any policy to terminate financing or reduce the credit balance of coal mining, other fossil fuel industries or deforestation, all of which accelerate climate change. In this respect, SMBC Group’s policy still lags behind the investment and loan policies of international financial institutions.

For the above reasons, we urge SMBC Group to establish a policy that immediately stops financing for all coal-fired power projects, without any exceptions. We also urge SMBC Group to declare a policy of withdrawing from loans and investments (corporate lending, underwriting and holding of debt and equity) for companies that are heavily dependent on coal (power generation, mining, etc.), and companies planning to build new coal-fired power plants or associated infrastructure. It is also important to establish policies that restrict financing of not only coal-related industries, but also other fossil-fuel-related industries as well as forestry and agribusiness companies, based on science and the Paris Agreement targets, as they are also major sources of carbon emissions. We call upon SMBC Group to further strengthen its policies and reflect the concerns indicated above.

Japan Center for a Sustainable Environment and Society (JACSES)
Kiko Network
Friends of the Earth Japan
350.org Japan
Mekong Watch
Rainforest Action Network (RAN)

Contact:
Yuki Tanabe, Japan Center for a Sustainable Environment and Society (JACSES)
Email: tanabe@jacses.org

プレスリリース:日清食品を東京五輪調達コード違反で通報〜ライセンス商品のパーム油について〜 (2020/7/1)

【7月8日追記】東京2020組織委員会より7月7日付けで、通報した日清食品製品は東京五輪ライセンス商品ではないため、通報受付の処理を開始しない旨の回答がありました。当団体の事前確認が不十分だったため、事実と異なる情報を発信したことをお詫びいたします。

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は、6月24日、日清食品の東京五輪ライセンス商品におけるパーム油調達が東京五輪「持続可能性に配慮した調達コード」に違反する疑いがあるとして、東京2020組織委員会に通報を行いました。

破壊されたシンキル泥炭林、インドネシア・アチェ州

通報の対象(注1)は、日清食品ホールディングスが販売している「日清 東京2020オリンピック応援デザイン 黄金鶏油トリオ」3商品です(注2)。東京五輪「持続可能性に配慮した調達コード」(注3) と「持続可能性に配慮したパーム油を推進するための調達基準」(注4)(以下、調達コード)では、法令遵守、環境保全、先住民族等の権利尊重の基準を満たした形での生産を求めているため、RANが報告書を発表したインドネシアでの調査事例を元に、調達コードに違反するパーム油が同社の五輪ライセンス製品に含まれていた可能性を指摘しています。

【通報の概要】

通報者:レインフォレスト・アクション・ネットワーク

被通報者:日清食品ホールディングス

通報先:東京2020組織委員会

内容:日清食品が調達しているパーム油における調達コード違反の可能性について、同社のサプライヤー企業(不二製油)のパーム油調達先(搾油工場や農園)で起きている環境・社会問題を指摘。

詳細:
不二製油の公開している搾油工場リスト(注5)および苦情処理リスト(注6)には、環境・社会面での諸問題が判明している搾油工場・農園企業が含まれています。東京五輪のパーム油調達コードでは、法令遵守、環境保全、先住民族等の権利尊重の基準を満たした形での生産を求めているため、調達コードに違反するパーム油が日清食品の東京五輪のライセンス製品に含まれていた可能性があります。

インドネシアの搾油工場・農園企業の主な事例:
スマトラ島北部にある「ルーセル・エコシステム」内のシンキル・ベンクン地帯では、以下の調査事例がRANの報告書で明らかになっています。保護区の近隣にある搾油工場では、農園企業の生産状況について十分な確認が行われていなく、下記のような問題を抱えるパーム油が調達されていました。

1) 「ラワ・シンキル野生生物保護区」内での違法農園開発(注7
2) 生態系を保全せず、また泥炭地や天然林を含む環境上重要な地域の適切な保全をせずに熱帯林破壊を行なっている農園企業からの調達(注8
3) 農園企業による地域住民の土地権侵害(注9)、など。

通報の背景・日清食品とのやりとり:
RANは昨年、日清食品との会合において、上記のような問題のある調達先がサプライヤーに含まれているかどうかを問い合わせたところ、「取引業者との契約があるので、問題のある搾油工場からの調達の有無については回答できない」という返答でした。しかしサプライヤーに含まれないのであれば、そのような契約に基づく制約はないと考えられます。「日清食品の調達先に含まれていない」との明確な返答ではなかったため疑念を持ち、今回の通報に至りました。

通報の目的:
現在の日清食品の調達方針(注10)と取り組みでは(注11)、東京五輪の調達コードに合致していないパーム油が利用されるリスクを排除できず、今後も問題のあるパーム油が利用される可能性があります(注12)。今回の通報によって、日清食品の不十分な調達方針とサプライチェーン管理を改善するとともに、五輪調達の持続可能性に配慮した基準の担保方法として不適切な認証システム(RSPO「持続可能なパーム油のための円卓会議」マスバランス)に依存している状況を示すことができます。さらに長期的な視点では、東京五輪のレガシーとして、パーム油調達実態の改善を促したいと考えています。

*報道関係の皆様:通報文書の閲覧をご希望の場合はご連絡ください。

注1)東京2020組織委員会「『持続可能性に配慮した調達コード』に係る 通報受付窓口 業務運用基準」
※対象案件は「本通報受付窓口は、東京 2020 組織委員会の調達する物品・サービス及びライセンス商品(以下「調達物品等」といいます。)に関する案件であって、調達コードの不遵守に関する通報(調達コードの不遵守又はその疑いを生じ得る事実をその内容とするもの) について取り扱うことができるものとします」と定義されています。(太字はRANで強調)

注2)日清食品ホールディングス「日清 東京2020オリンピック応援デザイン 黄金鶏油トリオ」(2月3日発売)」、2020年1月17日

注3)東京2020組織委員会「持続可能性に配慮した調達コード」

注4)東京2020組織委員会「持続可能性に配慮したパーム油を推進するための調達基準」

①生産された国または地域における農園の開発・管理に関する法令等に照らして手続きが適切になされていること。

②農園の開発・管理において、生態系が保全され、また、泥炭地や天然林を含む環境上重要な地域が適切に保全されていること。

③農園の開発・管理において、先住民族等の土地に関する権利が尊重され、事前の 情報提供に基づく、自由意思による合意形成が図られていること。

④農園の開発・管理や搾油工場の運営において、児童労働や強制労働がなく、農園 労働者の適切な労働環境が確保されていること。

注5)不二製油の搾油工場リスト(2020年5月19日、英語)

注6)不二製油の苦情処理リスト(2020年5月25日更新、英語)

参考:不二製油「責任あるパーム油調達に関する取組み状況について」2019年12月25日

注7)RANプレスリリース「三菱UFJ、高リスクのパーム油企業へ資金提供 〜違法パーム油およびインドネシア泥炭林破壊とのつながりが明らかに〜炭素を豊富に含む『ルーセル・エコシステム』のシンキル保護区で違法栽培」 (2019年10月18日)

注8)RAN, “Major Brands Again Caught Sourcing Deforestation-Linked Palm Oil” (2019年10月29日、英語)

注9)RAN, “Community Struggles for Land Rights and Livelihoods in Singkil-Bengkung region” (2019年11月25日)

他の事例とRAN報告(英語)へのリンクは以下の通り
●調達している搾油工場は不明だが、残された天然林の皆伐を継続している企業がパーム油原料のアブラヤシの実の出荷を開始した。日本にも供給される可能性がある。
https://www.ran.org/leuser-watch/chainsaws-enter-indonesias-orangutan-capital/

●絶滅危惧種(スマトラゾウ)の生息地の皆伐と違法な火入れや森林破壊を続けている農園企業の事例。
https://www.ran.org/leuser-watch/elephant-habitat-under-fresh-attack/ 

●泥炭地での絶滅危惧種(オランウータン)の生息地への違法な火入れを行ったことで罰金支払い判決がでている農園企業の事例。https://www.ran.org/leuser-watch/will-nestle-and-mars-intervene-to-protect-indonesias-peatlands/

注10)日清食品「持続可能な調達」

注11)日清食品「地球のために、未来のために。環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」始動!」

注12)RANプレスリリース「日清食品株主総会で森林・人権保護方針強化を求めてアピール『問題あるパーム油を使わないで』〜持続可能パーム油100%、2030年では遅すぎる〜」 (2020/6/25)

団体紹介
レインフォレスト・アクションネットワーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境・森林保護で最前線に立つ人々とのパートナーシップと戦略的キャンペーンを通じて、環境保護と先住民族や地域住民の権利擁護活動をさまざまな角度から行っています。

本件に関するお問い合わせ先
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
広報:関本 Email: yuki.sekimoto@ran.org

プレスリリース:MUFG、株主総会でパリ協定に整合する投融資を約束せず (2020/6/29)

〜メガバンクで最も弱いESG方針〜

米環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は、本日29日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が15期定時株主総会に株主として参加しました。同社はRANの質問に対して、化石燃料および森林破壊への投融資について、パリ協定との整合に必要な段階的廃止を表明せず、国連責任銀行原則(PRB)が求める行動を満たしていない状況が判明しました(注1)

RANら環境NGOは、会場のグランドプリンスホテル新高輪前で化石燃料への投融資に反対するバナーを掲げ、株主にアピールしました。環境NGOはメガバンク全ての株主総会で気候危機を加速させる投融資に反対するアピール行動を行いました。 特に、25日のみずほフィナンシャルグループの株主総会では、環境NGO「気候ネットワーク」が日本初の気候危機に関する議案を提出し、株主の三分の一以上が議案に賛成しました(注2)。

MUFG の株主総会に参加したRAN日本代表の川上豊幸は「三菱UFJフィナンシャル・グループは、石炭だけでなく、石油・ガスなどの化石燃料や熱帯林破壊による気候危機を加速させている企業へ多額の投融資をしています。株主総会では、パリ協定の目標達成に必要なタイムラインに沿って、あらゆる化石燃料と森林破壊への資金提供を段階的に廃止することを約束すべきではないかと質問しましたが、質問に答えることはなく、方針を復唱しただけでした。このような不誠実な姿勢では、今年のみずほと同様に、来年はMUFGが厳しい株主提案を受ける可能性もあります」と批判しました。MUFGは国連が支援する責任銀行原則(PRB)に昨年9月に署名し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定に沿った資金提供の実施を約束しています(注3)。

RANの「化石燃料ファイナンス成績表2020」によると、2015年12月のパリ協定採択以降のMUFGによる化石燃料部門への融資・引受額は世界6位で、みずほと三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)を上回っています (注4)。炭素予算(排出可能と考えられる炭素量)には化石燃料採掘やインフラ拡大の余地がないことを考えると、化石燃料拡大への資金提供は特に問題です。

 MUFGはまた、熱帯林の破壊を引き起こしているパーム油産業の日本最大の資金提供者であり、世界中の森林破壊を推進する最も影響力のある銀行の一つであると指摘されています(注5)。今年はオイルサンドと北極圏の石油・ガスについての方針を採用し、ここ数年は石炭とパーム油に関する方針を採用しました (注6)。しかしながら、問題のある企業やプロジェクトへの資金提供を継続し、MUFGの方針や投融資の実施状況は気候危機やその他のESGリスクを適切に対応するには不十分であることを示しています。

川上は「MUFGは、熱帯林や泥炭地を破壊し、人権を侵害している主要なパーム油および紙パルプ企業に融資し続けています。 MUFGはまた、主要な新しい石炭インフラだけでなく、北米のキーストーンXLを含むオイルサンド・パイプラインにも融資等をしています。大統領候補のジョー・バイデン氏は、自身が当選した場合、気候危機への対応のためにこの事業の建設中止を公約しています。 MUFGが持続可能性リーダーシップを示すことができなければ、さらに国内外の投資家から大きな圧力を受けることになるでしょう」と続けました。

注1)RANの質問概要とMUFGの回答は以下の通り。
RANの質問:「今年3月の朝日新聞記事(※)では、MUFGがインドネシアでの違法な熱帯林破壊に加担していることが報道されました。MUFGによるパーム油産業への多額の融資のためです。MUFGはまた、化石燃料に資金提供する日本最大の銀行であり、アメリカで大勢の先住民族による反対運動に直面しているオイルサンドのパイプライン建設にも多額の融資をしています。残念ながら、MUFGのESGに関する与信方針は、他の2メガバンクの方針よりも弱くなっています。 そこで質問ですが、MUFGは持続可能性リーダーシップを取り戻し、パリ協定の目標を達成するために必要なタイムラインに沿って、全ての化石燃料と森林破壊への資金提供を段階的に廃止することを約束すべきではないでしょうか?」

MUFGの回答:「留意する事業として位置付けている森林セクター、パームオイルセクターにおいては、お客様の環境社会の配慮の実施状況を確認する意味で、その認証の取得を目指したり、認証取得の計画の提出への取り組みをしている。オイルサンドについては、今年発表した環境社会ポリシーフレームワークで新たに留意する事業に追加しました。地域の生態系への影響、先住民族の地域社会への影響をお客様の環境社会への配慮の状況をしっかり確認するなど、MUFGとしては、これらの様々なポリシーに基づいて持続可能な環境社会の実現、パリ協定の合意事項の実現に向け貢献していきたい」

※朝日新聞記事「環境 転換点2030:農園開発、地球脅かす パーム油、持続可能な生産模索 奪われた原生林、取り戻せるか」(2020年3月22日朝刊)

注2)気候ネットワーク「プレスリリース:多数の海外投資家がみずほFGに対する気候ネットワーク株主提案を支持」、2020年6月25日

注3)NGO共同声明「グリーンウォッシュはもういらない、好結果がともなう原則を〜国連『責任銀行原則』発足をうけて〜」 (2019/9/23)
※責任銀行原則には、日本では3メガバンクと三井住友信託銀行が署名している。

注4)NGO共同プレスリリース「RAN他『化石燃料ファイナンス成績表2020』発表〜3メガバンク、パリ協定後も化石燃料に約2,814億ドルを資金提供〜みずほ、三菱UFJが世界トップ10入り」2020年3月18日

2016年から2019年の間に、MUFGは化石燃料の全セクターに119億ドル、みずほは103億ドルを提供した。 セクター別に見ると、MUFGはオイルサンド、北極圏の石油・ガス、フラッキング、石炭採掘、石炭火力それぞれのトップ30〜40企業の中で日本最大の資金提供者です。

注5)RANプレスリリース「2020新キャンペーン開始!『キープ・フォレスト・スタンディング:森林と森の民の人権を守ろう』〜17社の消費財ブランド&銀行を対象〜」2020年4月1日

注6)三菱UFJフィナンシャル・グループ、「『MUFG 環境・社会ポリシーフレームワーク』の改定について」、2020年5月13日

※参考:RAN声明「三菱UFJ、新ESG方針を発表するも『期待外れ』〜気候変動対策・森林保護、3メガで最も進展のない方針改訂〜」2020年5月14日

RANはMUFGの資金提供について以下の点を指摘してきました。
●環境・人権面で諸問題を抱える「紛争パーム油」への世界最大の資金提供者の一つで、気候危機を加速させた昨年のインドネシア森林火災にも加担した。
●今年3月にRANらが発表した報告書「化石燃料ファイナンス成績表 2020」では、パリ協定締結以降の化石燃料事業への融資・引受額が世界で6番目に大きく、2016年から2019年に1,188億米ドルの資金提供が行われたことが明らかになった。
●MUFGは北米のオイルサンド・パイプライン企業への主要な資金提供者であり、資金提供先にはエンブリッジ社が建設するライン3石油パイプライン、TCエナジー社が建設するキーストーンXLパイプラインが挙げられる。さらに、気候災害と先住民族の権利侵害と明確なつながりが指摘されているにも関わらず、新型コロナウイルス感染拡大の最中に両社へ新規の資金提供を約束した。
●北極圏での石油・ガス開発への資金提供額における世界4位の金融機関で、新規の石炭火力発電所へのファイナンスの原則的な停止を約束したにもかかわらず、議論を呼んでいるベトナムのブンアン 2のような新規石炭火力発電事業への資金供給を続けている。

団体紹介
レインフォレスト・アクションネットワーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境・森林保護で最前線に立つ人々とのパートナーシップと戦略的キャンペーンを通じて、環境保護と先住民族や地域住民の権利擁護活動をさまざまな角度から行っています。

本件に関するお問い合わせ先
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
広報:関本 Email: yuki.sekimoto@ran.org

プレスリリース:NGO、日本製紙グループに通知:豪森林火災で全て変わる〜壊滅的被害受けた天然林使用中止を求め〜 (2020/6/25)

オーストラリアーー環境NGO41団体は25日、日本製紙グループに、同社のオーストラリアでのサプライチェーンにおける懸念を詳述した書簡を送りました)。同社はビクトリア州メアリーベールに、オパール・オーストラリアン・ペーパー(Opal Australian Paper) 製紙工場を保有しています。本書簡は、2019〜2020年に起きたオーストラリアの森林火災による天然林と野生生物への壊滅的な影響や、同社事業による上記影響の深刻化の状況、そして違法材がサプライチェーンに混入していることについて概説しています。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)森林政策ディレクター ジェマ・ティラックは「日本製紙グループは、オーストラリア子会社のオパールを通じて、ビクトリア州の天然林からの木質繊維を毎年50万トン以上も消費しています。この天然林は製紙工場への原料供給のために粉々にされるのではなく、森林火災からの回復が行なわれるべきです」と訴えました。

ティラックは「ビクトリア州の森林は、昨年から今年にかけての森林火災で想像を絶するほど大きな被害を受けました。ビクトリア州の森林の31%が焼失し、湿地林の4分の1、および低地林の3分の1以上が影響を受けました。政府は、生息地の半分以上を火災で失った200種近い希少種または絶滅危惧種の動物を特定しました。日本製紙は、この森林からの木質繊維調達からすぐに移行し、オーストラリアの天然林伐採の推進を中止して、この危機に対応しなければなりません」と続けました。

この木質繊維は、ビクトリア州が運営する林業企業ビックフォレスツ(VicForests)によって伐採された木材が原料で、同社は、フクロモモンガダマシとグレーターグライダー(いずれも小型有袋類:訳者補足)の生息地を伐採したことで、州法および連邦法違反が最近判明しました。

ウィルダネス・ソサイエティのマーケット・キャンペーナー ピート・クーパー氏は「日本製紙グループのオーストラリアのサプライチェーンにビックフォレスツが入っていること自体、同社が自社の方針に違反していることを意味しています。日本製紙の方針は、自社サプライチェーンの木材が関連法律を遵守した伐採、および違法伐採された木材が含まれないことを確認する措置が講じられているとしています。

クーパー氏は「日本製紙グループは、違反行為を繰り返すビックフォレスツ社と関係を断つことで、ビクトリア州での違法行為への支援と、種の絶滅への加担を止める必要があります。

本書簡はまた、日本製紙グループに、森林管理協議会(FSC)のFM(森林管理)認証を取得していないを全てのオーストラリア天然林木と木質繊維をサプライチェーンから即刻除外することも求めています。

オパール社は、変革と不確実性に直面する業界に身を置く一企業です。メアリーベールの工場で起きている労働者の抗議行動から、その動きを見ることができます。より持続可能な原材料への移行は不可避であり、日本製紙グループが早期に対策を講じることは、そうした移行を進めることが労働者にとって正しいプロセスであることを確認するのに役立ちます。

RAN日本代表の川上豊幸は「オーストラリア固有の野生生物は日本社会でもよく知られています。日本製紙グループは、壊滅的な森林火災の被害を受けたオーストラリアの天然林、野生生物、地域コミュニティが直面している危機を解決するために対策を講じる必要があります。日本製紙の年次総会が行われる当日に、同社の経営陣と株主に対して、天然林からの迅速な移行を実施し、代わりに植林地からの原料調達と再生原料の調達を行うことを要請します」と訴えました。

英語のプレスリリース:
“Nippon Paper Group Put On Notice: Bushfires Change Everything”

注)日本製紙グループへの書簡(英語):

参考:日本製紙グループ「森林経営・原材料調達に関わる責任:方針とマネジメント」

本件に関する連絡先
Tim Beshara、ウィルダネス・ソサイエティ
+61 437878786、tim.beshara@wilderness.org.au
ジェマ・ティラック、レインフォレスト・アクション・ネットワーク
+61456843690、gemma@ran.org

賛同団体

Rainforest Action Network
The Wilderness Society
Cairns and Far North Environment Centre
Canberra Forest Alliance
Canopy
Catalyst Conservation Foundation
Environment East Gippsland
Environment Tasmania
Environment Victoria
Forestmedia
Friends of Jackeys Marsh
Friends of Kalang Headwaters
Friends of Leadbeater’s Possum Inc
Friends of Bats and Habitat Gippsland
Friends of the Earth (FOE) Australia
Friends of the Great Western Tiers
Gippsland Environment Group
Goongerah Environment Centre (GECO)
Healesville Environment Watch Inc
Kinglake Friends of the Forest Inc
Knitting Nannas of Toolangi
Lake Tyers Coast Action
Lakes Entrance Community Landcare
MyEnvironment
Nature Conservation Council
Newlands Friends of the Forest
North Coast Environment Council
Rainforest Foundation
Rainforest Foundation
Rubicon Forest Protection Group (RFPG)
Save Our Strathbogie Forest
The Coastwatchers Association
The Friends of Mallacoota
The Tree Projects
Total Environment Centre
Victorian National Parks Association
Warburton Environment
Wildlife of the Central Highlands (WOTCH)
Wildlife Victoria Inc
XR Forests
350.org Japan

団体紹介
レインフォレスト・アクションネットワーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境・森林保護で最前線に立つ人々とのパートナーシップと戦略的キャンペーンを通じて、環境保護と先住民族や地域住民の権利擁護活動をさまざまな角度から行っています。

※本プレスリリースの和訳は7月11日に投稿しました。