サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

BNP パリバ銀行が、タールサンド、液化天然ガス及びパイプライン関連のビジネスを断つと発表

2017 年10 月 11 日

連絡先:川上豊幸 03-3341-2022、toyo@ran.org

先住民族団体と環境団体の連合組織からの圧力がかかる間での発表

パリ、フランス – 10月 11 日、BNP パリバ銀行 ―ヨーロッパで二番目に大きい銀行― は、シェ ール由来の石油・ガスや、タールサンド由来の石油に関連事業が主な事業活動としている企業と 取引を行わないことを発表しました。BNP パリバ銀行はまた、北極地域の石油やガスプロジェク トに資金を提供しないことを発表しました。

この発表は、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)など 3 つの NGO により 歓迎されました。タールサンドや北極地域の石油やガスを含むエクストリーム化石燃料(注1)プロジェ クトは、今世紀末までに地球温暖化を 2℃未満に抑えるという目標遵守を不可能にするため、こ れら団体は、このようなプロジェクトの支援を撤退するよう銀行に圧力をかけてきました。

「BNP パリバ銀行の新たなコミットメントは、あらゆる大手銀行の最も包括的な石油・ガス政策 だ。タールサンド、シェールから水圧破砕(注2)された石油とガス、シェールガスの輸出を行う液化天 然ガス(LNG)ターミナルへの融資は、先住民族の権利蹂躙と気候の影響をもたらしてきた。こ れらを認識するための重要な前進といえる。」と、RAN のシニア・キャンペーナー、ジェイソン・ ディスターホフトは述べています。「他の銀行は BNP パリバ銀行に続いて、エクストリーム化石 燃料を止めなければならない。ダーティなエネルギーへの資金提供を続けるか否かは、気候変動 と人権に関する真剣さの重要な試金石となる。」と続けました。

同銀行の発表を歓迎した 3 団体、RAN、FOE フランス、Save RGV from LNG は、今年始めに 「BNP パリバ銀行 対 コミュニティと気候(BNP Paribas vs. Communities and Climate)」と 題する報告書を発行しました。その中で、テキサス州リオ・グランデ・バレーで LNG 輸出プロ ジェクトを支援したことで BNP パリバ銀行を非難し、また直接メッセージを伝えるためにテキ サスからパリへ銀行を訪問する先住民族代表団の調整にあたりました。 「私たちは、テキサス州の LNG が私たちの神聖な先住民族の土地を破壊し、地域社会への汚 染を広げ、天然の湾岸を傷つけることを大銀行に直接伝えるために、テキサスからフランスへ出 向いた」。Save RGV from LNGのレベカ・ヒノホサは述べています。「これは、化石燃料産業に 抵抗しているテキサスの先住民族と有色人種コミュニティの人々にとって大きな勝利だ。この戦 いは終わったわけではない。フランスの大銀行、Société Générale は、BNP パリバにならって、 当地域に計画されているリオ・グランデ LNG ターミナルへの支援を終わらせる必要がある。 」

BNP パリバ銀行は、今世紀末に地球温暖化を 2℃未満に保つことを目指すパリ協定に沿って、 資金提供および投資活動を行うと誓約しています。新しい方針の下で、BNP パリバ銀行は、 タ ールサンド、シェールガス、北極圏の石油プロジェクトに関連する新たな探査、生産、輸送、輸 出プロジェクトを支援しません。重要なことに、この銀行は、その業務の 3 割以上がこれらに該 当する事業となっている企業には資金提供しないことを誓約しています。

「BNP パリバは、これらの新しい発表で真のリーダーシップを発揮している。」と FoE フラ ンスのプライベート・ファイナンス・キャンペーン担当者ルーシー・ピンソンは述べています。
「北米のタールサンド、シェールガス、LNG プロジェクトによる影響の最前線にある先住民族の 支援のために活動しているグループにとって素晴らしいニュースだ」。

新しい発表の下で、BNP パリバ銀行はトランスカナダのキーストーン XLパイプライン、エン ブリッジの ライン 3、その他の北米のタールサンド・パイプラインのプロジェクトへの資金提供 をしないこととしています。 BNPパリバはまた、LNG 生産のための大部分のガスは水圧破砕さ れたシェールガスに由来すると計画されているため、北米の、テキサス州 LNG、その他の LNG 輸出ターミナルやガスパイプラインへの資金提供もしません。

「BNP パリバ銀行の発表は、三菱 UFJ、みずほ、三井住友フィナンシャルグループのような 銀行が米国からの LNG 輸出、それに石炭火力、非常に危険な石油開発とされるエクストリーム・ オイルに数千億円の資金を提供している日本の状況(注3)は全く違っていることを示している。日本 の銀行による投融資事業については、パリ協定の目標に合致しているとは言えない。」とレイン フォレスト・アクション・ネットワーク日本代表部の代表、川上豊幸は述べています。

 

注1 )エクストリーム化石燃料は、石炭採掘、石炭発電、 タールサンド、北極および超深海の油、液化天然ガス(LNG) 輸出を指す。

注2)水圧破砕は、地下の岩体に超高圧の水を注入して亀裂を生じさせる方法で、シェールガス、シェールオイル等 の採取に用いられる。天然ガスや石油の掘削の際は、特殊な砂粒や化学物質を添加した水が使われる。これらの方法での天然ガス採掘によるガス漏洩が数%発生するだけで、天然ガスは石炭と同等の温室効果ガス排出量にな ると推定されている。詳細は報告書「A Bridge to Nowhere」を参照

注3 )詳細は報告書「気候変動を加速させる銀行業務:化石燃料ファイナンス成績表2017レポート」を参照 http://japan.ran.org/?p=1075