サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

‘プレスリリース’カテゴリーの記事一覧

緊急声明:第一生命の海外石炭火力発電プロジェクトファイナンス撤退決定を環境NGOが歓迎 ~日本の金融機関として初~(2018/5/9)

(English follows Japanese)

第一生命保険が、海外石炭火力発電事業へのプロジェクトファイナンスに新規融資しない方針を決定した。私どもが把握している限り、日本の金融機関として初の石炭関連事業からの融資撤退方針の策定であり、先進的な取り組みとして歓迎の意を表したい。

ただ、新たな石炭火力発電の建設支援は、気候変動の国際合意であるパリ協定の目標と整合性がないことは科学的に明らかであり、国内の石炭火力発電事業を除外することは理解しがたい。国内事業へのプロジェクトファイナンスについても、同様に撤退するべきである。

また、欧州の大手生命保険会社のアクサやアリアンツは、石炭火力発電事業の大規模な増設に関与している企業の株式投資・融資の撤退も進めていることから、今後、投融資方針の対象拡大を期待したい。

先日、日本生命も同様の検討を進めていると報道されたが、今回の第一生命の動きを受けて、さらに3大金融グループを始めとする他の日本の金融機関も、国内外の石炭火力発電事業/関連企業からの投融資撤退方針の策定に向けた取り組みを積極的に進めていくべきである。

「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
国際環境NGO FoE Japan
気候ネットワーク
350.org Japan
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

【For Immediate Release】Environmental NGOs respond to the Dai-ichi Life Insurance Company announcing coal power plant finance restriction – Japanese financial institution takes first step towards divestment from coal –

May 9, 2018 Tokyo, Japan — In response to the Dai-ichi Life Insurance Company’s announcement on coal power plant finance restriction, a group of Environmental NGOs, Japan Center for a Sustainable Environment and Society (JACSES), Friends of the Earth Japan (FoE Japan), Kiko Network, 350.org Japan, Greenpeace Japan and Rainforest Action Network, issued the following statement:

“We welcome the news of the Dai-ichi Life Insurance Company adopting a policy to end new project financing for overseas coal power plants . As far as we know this is the first time that a Japanese financial institution has announced such a policy indicating the first step towards divestment from coal development. We commend this forward-thinking action taken by the Dai-ichi Life Insurance Company.

However, science indicates that we cannot allow any new coal plants to be built if want to keep global warming well below 2 degrees Celsius as set out in the Paris Agreement and prevent catastrophic climate change. So we compel the Dai-ichi Life Insurance Company to take a step further by also restricting project finance for domestic coal power plants projects as well.

Major European insurance firms such as AXA and Allianz are leading the way by divesting from businesses that are involved in large-scale coal-fired power plant expansion projects. We foresee that this trend will expand throughout the financial sector.

It has been reported by the Nikkei Newspaper that Nippon Life Insurance Company is also considering putting in place similar restrictions around lending to new coal fired power plants.

Japanese financial institutions, starting with — Mitsubishi UFJ Financial Group, Mizuho Financial Group, and Sumitomo Mitsui Financial Group — should take heed of actions taken by the Dai-ichi Life Insurance Company and act accordingly by adopting policies that will restrict new lending and investment into both international and domestic coal-fired power plant projects and companies involved in coal development and move toward divestment from the coal sector.”

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Contact

Yuki Tanabe, Japan Center for a Sustainable Environment and Society(JACSES)
Email: tanabe@jacses.org Tel: +81-3-3556-7325

Shin Furuno, 350.org Japan
Email:shin@350.org

 

プレスリリース:新報告書「サリム・レポート」発表 日本のメガバンク3行、近年最大級の熱帯林違法皆伐とのつながりが判明(2018/4/13)

〜インドネシア財閥サリム・グループの関連企業、パーム油生産のための熱帯林皆伐が明らかに〜

サンフランシスコ発ーー環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都新宿区、以下RAN)は、11日、「サリム・レポート:ボルネオ島泥炭林でのサリム財閥関連企業のパーム油に関する持続可能性評価報告書」(”Palm oil sustainability assessment of Salim-related companies in Borneo peat forests” 、注1)を発表し、インドネシアの最大財閥であるサリム・グループの関連企業が、ボルネオ島の熱帯林で続いている違法皆伐において、近年では最大級の事例に関係していたことを明らかにしました。インドネシア政府は泥炭地開発と森林減少を規制し、同グループもその遵守を約束していましたが、約1万ヘクタールの泥炭林がアブラヤシ農園のために違法に開発されていました。本報告書では、同グループ企業に日本のメガバンク3行が多額の資金提供をしていることにも言及し、サリム・グループに働きかけるなど、迅速に対応することを銀行に求めています。

同報告書は、この泥炭地破壊に責任のある2つのアブラヤシ農園企業が、インドネシアの大物実業家であるアンソニー・サリム氏がコントロールしている会社または関係会社であることを明らかにしています。サリム氏はインドネシア最大財閥のサリム・グループを率い、その幅広い企業ネットワークにはインドフード・スクセス・マクムル社(インドフード)と、その親会社のファーストパシフィック社があります。インドフードは世界最大のパーム油生産会社の一つで、インドネシア最大の食品会社であり、食品大手のペプシコとネスレの合弁事業パートナーでもあります。インドフードとファーストパシフィック社は両社とも、みずほフィナンシャルグループ(みずほ)と、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)から多額の融資を受け、日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)からの投資も受けています。インドフードは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)からも融資を受けています。

進行する森林減少についてサリム・グループが初めて知らされたのは2016年2月でした。しかし、インドネシア政府から繰り返し泥炭地開発の停止を指示されていたにもかかわらず、介入をしませんでした。それどころか、同グループの子会社は、本報告書内で指摘しているように、当初、インドネシア政府の泥炭復興庁(BRG)が、ほとんどの開発対象地を「優先的に保護すべき泥炭地」と指定していたにもかかわらず、インドネシア政府の泥炭地開発の凍結対象地域を示す地図の区分を開発可能となるよう変更してもらうなどしていました。邦銀とインドネシアの銀行は、このような破壊活動を禁止する方針がないため、最もリスクにさらされている主要な貸し手として目立っています。日本のメガバンク3行はサリム・グループに最大で10億米ドル以上の融資を行っており、中でもみずほは最大の貸し手です。

RAN責任ある金融シニア・キャンペーナーのハナ・ハイネケンは「この報告書は、熱帯林が紛争パーム油のために破壊され続けているにもかかわらず、ビジネスのトップレベルでの怪しい取引や問題対処への怠慢について明確な証拠を示しています。一方、サリム・グループの顧客企業や資金提供者は、何も問題がないかのように同グループと取引を続けており、違法な森林破壊に加担しているのです。みずほ、MUFG、SMFGは、サリム・グループがインドネシアの法律や、森林破壊を伴わない持続可能な開発の規範を遵守するよう促すか、または同グループとの取引関係を解消する責任があります」と訴えました。

RANは昨年11月、インドネシアの労働権擁護団体OPPUK、国際労働権フォーラム(ILRF)とともに、インドフードのアブラヤシ農園で労働搾取が続いていることを発表したばかりです(注2)。調査で確認された労働者酷使の事例では、児童労働や強制労働の状況が起きている可能性が高いだけでなく、労働者が日常的に危険性の高い農薬の暴露を受け、給料は最低賃金以下で、違法に臨時雇用者に中心的な役割を果たす仕事をさせ、独立した労働組合の結成を阻止することが含まれます。このような違法な労働行為が起きていたことは最近、独立監査(注3)によって裏付けられました。

ハイネケンは、「サリム氏が継続的な違法労働搾取、そして今は違法な森林破壊に関係していたにもかかわらず、数十億米ドルもの企業融資、債券や株式からの資金が全てサリム・グループの企業に流れています。本報告書は、メガバンクを含む主要銀行が炭素集約度の高い泥炭地破壊促進の役割に加担していたという失敗を明らかにしています。その中には、サリム・グループの環境、社会およびガバナンスのリスクについて繰り返し警告を受けてきた銀行も含まれています。銀行は気候変動に対応する誓約を強化し、泥炭地破壊への資金提供を止める必要があります」と強調しました。

メガバンクと比較して、パーム油に関する融資方針をもつシティグループの対応は素早く、サリム・グループの子会社であるアブラヤシ農園企業のインドフード・アグリ・リソーシズ社とその子会社への全融資をキャンセルし、関係を解消するとともに、本報告書で問題視されているパーム油企業へのエクスポージャーの有無を確認していることを先日通知してきました。

泥炭地は、火災のリスク(農園開発のために排水された後、乾燥して火がつきやすくなる)と気候調節の重要性から、インドネシアの法規制では特別に保護されています。一度火がつくと消化はほぼ不可能です。また、泥炭地は重要な炭素吸収源であり、炭素を地中に蓄えています。アブラヤシ農園開発のために排水された泥炭地では、1ヘクタール当たりで平均55トンの二酸化炭素が毎年排出され(注4)、6,000ガロン以上のガソリンを燃やすのとほぼ同じ量です。よって、今回開発された1万ヘクタールの泥炭地で排出される二酸化炭素の量は、毎年55万トンになります。ちなみに平均的な乗用車は毎年約5トンの二酸化炭素を排出しています(注5)。

また、本報告書ではサリム氏の企業統治に対して深刻な懸念を提起しています。サリム・グループのビジネス帝国は、グループが管理する上場企業と、隠れた関連企業(インドネシアでは「ビジネス・オン・ザ・サイド」と呼ばれる非上場企業)とに分けられます。上場企業は透明性と持続可能性への誓約をしていますが守ることはできず、隠れた関連企業は熱帯林と保護すべき泥炭地を破壊しています。サリム・グループは「インドフード帝国」という表向きの顔とは懸け離れ、破壊的な事業を続けています。パーム油購入企業は、熱帯林を保護して人権を尊重する責任ある生産者からのみ購入する責任があります。同時に、サリム・グループ企業に資金提供している銀行は気候変動に対応するための方針の採択を含め、デューデリジェンスを強化する責任が問われます。

注1)「サリム・レポート」(報告書全文、英語)

本報告書は、持続可能な生産と取引を調査するコンサルタント「AidEnvironment」がまとめた調査に基づき、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)、レインフォレスト・ファンデーション・ノルウェー(RFN)、サムオブアス(SumOfUs)が作成しました。

注2)RANプレスリリース「労働搾取、貧困水準の賃金、有毒な健康被害を起こし続けるインドネシアのアブラヤシ農園への邦銀からの融資について、最新レポート発表」、2017年11月28日

注3)“ASI Final Assessment Report”

注4)World Resources Institute, “Destruction of Tropical Peatland Is an Overlooked Source of Emissions”, April 21, 2016

注5)U.S. Environmental Protection Agency (EPA), “Greenhouse Gas Emissions from a Typical Passenger Vehicle”, March 2018

 

 

「サリム・レポート」詳細

報告書全文はこちらから

本報告書は、インドネシアのボルネオ島シンタン地区で操業している2つのアブラヤシ農園企業の森林破壊行為を調査しています。

2つの農園企業とは、アンソニー・サリム氏が株式の過半数を保有しているドゥタ・レンドラ・ムルヤ社(PT Duta Rendra Mulya : DRM社)と、共同出資者を通じてサリム氏と関連のあるサウィット・カトゥリスティワ・レスタリ社(PT Sawit Khatulistiwa Lestari: SKL社)です。

ボルネオ島シンタン地区の最も重要な泥炭地の1万ヘクタールは「ケタンガウ(Ketungau)泥炭湿地」と呼ばれ、アブラヤシ農園開発のためにラグビー場約1万個分の泥炭湿地が開発されました。

フォーブス誌によると、アンソニー・サリム氏はインドネシア4番目の富豪で、氏の共同経営者は過去に厳しい調査を求められてきました。サリム氏は様々な上場企業(ファースト・パシフィック、インドフード・スクセス・マクムル、インドフード・アグリ・リソーシズ[インドアグリ]、サリム・イボマス・プラタマ、ロンドン・スマトラ)を所有していることで知られていますが、同時に、政府の規制や、開発を禁止している自社方針に反して熱帯林と泥炭地の破壊を続けている多くの非上場グループ企業を(何層にも株主が重なっている場合が多いが)コントロールしていることでも知られています。

サリム・グループのパーム油事業への重要な資金源は銀行融資です。2017年9月30日時点でインドフードとその子会社の帳簿上に20億米ドル以上の融資記録があり、ファースト・パシフィック社には6億8千万米ドルの融資残高があリます。こうした様々な融資は直接SKL社やDRM社が受けている訳ではありません。しかし、サリム・グループの企業構造や所有構造により企業間でのお金の流れが容易になっており、貸し手はDRM社やSKL社に未だつながっていることが示されています。2017年9月30日時点で、みずほは、ファースト・パシフィック社、インドフード、その子会社に約5億米ドル、SMFGは約4億米ドルの融資をしており、三菱UFJは3億米ドル以上の融資をインドフードとその子会社に約束しています。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

プレスリリース:新報告書 「化石燃料ファイナンス成績表2018」日本語要約版発表(2018/4/9)

〜銀行は化石燃料産業への資金提供を停止し、パリ協定に合致した方針を〜
日本のメガバンク3行、石炭火力発電への融資で格付低く

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都新宿区、以下RAN)は、本日9日、東京での「RI(責任投資)アジア2018」開催を前に、「化石燃料ファイナンス成績表2018」日本語要約版を発表し(注1)、日本のメガバンク3行は石炭火力発電その他化石燃料への資金提供を停止するよう呼びかけました。同時に、3行の筆頭株主にも脱炭素社会の実現を果たすよう責任を求めました。

報告書全文(注2、英語)は3月28日、RAN、バンクトラック、先住民族環境ネットワーク、オイル・チェンジ・インターナショナル、シエラクラブ、オナー・ジ・アースが世界50団体以上(注3)の支持を受けて発表し、気候変動は喫緊の課題であるにもかかわらず、2017年は「銀行業務が後退した年」だったと批判しました。また、化石燃料産業への融資拡大および環境負荷が極めて高い化石燃料への資金提供の停止を銀行に提言し、パリ協定の目標に合致した投融資方針を採用するよう求めました。

本報告書は、米国、日本、オーストラリア、カナダ、中国、ヨーロッパの36の民間銀行について、環境負荷が極めて高い「エクストリーム化石燃料」への2015年から2017年までの融資・引受額を算出し、各銀行の化石燃料への融資等方針を格付けしています。エクストリーム化石燃料とは、最も炭素集約度が高く財務上リスクのある燃料で、石炭採掘、石炭火力発電、エクストリーム・オイル(タールサンド、北極・超深海の石油)、液化天然ガス(LNG)輸出が含まれます。エクストリーム化石燃料への融資等は、2015年に36社合計で1,260億ドルだったのが、パリ協定締結翌年の2016年には1,040億ドルとなり、2017年には1,150億ドルに増えました。気温上昇を2度未満に抑えるという「パリ協定」の目標達成のためには、銀行が化石燃料産業の拡大に融資等をするのをやめ、既存の埋蔵量を採掘し尽くさないことが求められるところ、実際に事業計画をパリ協定に合致させている銀行はないと評価しました。

日本語要約版は、日本の投資家、銀行、規制機関に向けてコンパクトにまとめたもので、報告書の調査結果に加え、36銀行のエクストリーム化石燃料への融資等額と方針への格付をまとめた「主要銀行成績一覧表」、「先進的な銀行の取り組み」、「ケーススタディ:日本の銀行による石炭火力発電所開発企業への融資」などで構成されています。エクストリーム化石燃料への過去3年間の融資・引受額は、日本のメガバンクでは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が最も多く世界11位で、次にみずほフィナンシャルグループ(みずほ)が17位、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)が23位と続きました。格付ではMUFGが最も低い「F: 不可」グレード(方針を公表していない銀行)で、みずほとSMFGは下から2番目の「D-」グレード(デューデリジェンス(相当の注意による適正評価)を実施している)に評価されました(注4)。

RAN 「責任ある金融」シニアキャンペーナー ハナ・ハイネケンは「気候リスクへの対応が世界中で加速する中、日本のメガバンク3行は気候変動を最も悪化させている化石燃料や森林破壊関連部門へ多額の融資・引受を行い、逆方向に向かっています。銀行は融資等の方針をパリ協定に合致させるよう説明責任を果たし、気候リスクが最も高い化石燃料への全ての資金提供を停止する責任があリます。3行の筆頭株主である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)にも責任があります」と訴えました。

要約版の「ケーススタディ」では、世界26位の石炭火力発電所開発企業である丸紅株式会社のインドネシア・チレボン火力発電事業とベトナム・ギソン2プロジェクトを事例に、銀行や機関投資家や株主には丸紅の脱炭素化を促す責任があることを説明しています。RAN日本代表部は、10日と11日に東京証券取引所で開催される「RIアジア2018」に参加し、日本の投資家、銀行、規制機関に、パリ協定に従って脱炭素社会の実現と再生可能エネルギーへの転換を推進する役割を果たすよう働きかけます。

 

〜「化石燃料ファイナンス成績表2018」調査方法について〜

・対象銀行:オーストラリア、カナダ、中国、ヨーロッパ、日本、米国の36の民間銀行

・対象部門:エクストリーム化石燃料部門=石炭採掘、石炭火力発電、エクストリーム・オイル(タールサンド、北極・超深海の石油)、液化天然ガス(LNG)の輸出

・対象化石燃料企業:各部門における埋蔵量、採掘能力、又は生産量の上位30社及びタールサンド・パイプライン関連企業の上位6社に対する3年間の融資・引受額を算定

・融資・引受額は対象となる化石燃料関連企業の当該部門の事業活動に基づいて割引して算出

 

注1) 「化石燃料ファイナンス成績表2018」日本語要約版

注2)“Banking on Climate Change: Fossil Fuel Finance Report Card 2018”

注3)支持団体
350.org, 350 Eugene, 350 Seattle, Amazon Watch, Asia Pacific Forum on Women, Law and Development, Bank Information Center, Bold Alliance, Carrizo/Comecrudo Tribe of Texas, Catskill Mountainkeeper, CEE Bankwatch Network, Center for Sustainable Economy, CHANGE, Christian Aid, Citizens Against LNG, Clean Water Action, Divest, Invest, Protect, DivestInvest, Earthworks, FairFin, Foundation for GAIA, Friends of the Earth Scotland, Friends of the Earth U.S., Fundacja “Rozwój TAK Odkrywki NIE” (Foundation Development YES – Open-Pit Mines NO), Greenpeace Japan, Greenpeace USA, Hair on Fire Oregon, Indigenous Climate Action, Indigenous Peoples Law and Policy Program, Les Amis de la Terre France, Market Forces, Mazaska Talks, MN350, People & Planet, Philippine Movement for Climate Justice, Pipeline Awareness Southern Oregon, RAVEN (Respecting Aboriginal Values & Environmental Needs), Re:Common, Rogue Climate, Rogue Riverkeeper, Save RGV from LNG, Stand.earth, SumOfUs, Treaty Alliance Against Tar Sands Expansion, UK Tar Sands Network, Union of British Columbia Indian Chiefs, urgewald, Waterkeeper Alliance, We Are Cove Point, WECAN (Women’s Earth and Climate Action Network), West Coast Environmental Law, Western Environmental Law Center

注4)化石燃料に関する方針の評価・格付
「A」:当該セクターで運営する全てのプロジェクトおよび企業への融資等を禁止し、実施状況に関する報告を公開している銀行
「B」:当該セクターの複数企業に融資等を禁止している、または段階的に停止しつつある銀行
「C」:当該セクターの一部または全てのプロジェクトへの融資等を禁止している銀行
「D」:当該セクターでデューデリジェンス(相当の注意による適正評価)を実施している銀行
「F:不可」:方針を公表していない銀行

※後日、日本語要約版の英訳 “Banking on Climate Change: Summary Briefing for Investors, Banks, and Regulators in Japan” を追加しました。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

 

 

RIEFでRAN「化石燃料ファイナンス成績表」が紹介されました(2018/3/30)

RIEF(環境金融研究機構)「昨年の世界主要銀行の化石燃料関連融資、前年比11.1%増の1150億ドル。カナダのタールサンド向け融資増が影響。日本勢は融資減るも評価はほぼ最低。国際環境NGO等が分析」(2018年3月30日付)〜RAN「化石燃料ファイナンス成績表」が紹介されました〜

「環境NGOのBankTrack、シェラクラブ、RANなどは、世界の主要金融機関が化石燃料関連の投融資状況を調査した報告書をまとめた。それによると、日本の3メガバンクを含む36の主要金融機関の化石燃料関連分野への投融資額は前年より11.1%も増え、1150億ドル(約12兆2000億円)に達した。特にカナダを中心とするタールサンド開発へのファイナンスが増大した。記事を読む

プレスリリース:「熱帯林破壊ゼロの東京五輪」を求めて11万筆の署名をIOCと東京オリンピックに提出(2018/3/28)

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都新宿区、以下RAN)は、本日28日、国際オリンピック委員会(IOC)と東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)に、「熱帯林破壊ゼロの東京五輪」を求める署名11,0572筆を提出しました。署名は平昌冬季五輪が世界の注目を集める期間中に米国で実施され、東京大会の施設建設における熱帯材の使用と人権侵害への懸念の声が高まりました。東京2020組織委員会は、持続可能性に配慮した調達基準設定の最終段階に入っています。

本署名は、RANと米国の署名サイト「CREDO Action」(英語、注1)が実施したもので、東京2020組織委員会が新国立競技場など主要施設の建設用木材に環境・社会面でリスクの高いインドネシア及びマレーシア由来の熱帯材を大量に使用している状況を2月5日に公開(注2)したことを受けて緊急に行いました。

署名は、IOCと東京2020組織委員会に、東京大会での熱帯材の使用中止、先住民族と地元住民の権利を尊重すること、森林破壊と人権侵害をもたらす高リスクの木材についての調達基準を強固なものにすることを求めていますま。「CREDO Action」では2月27日から3月26日までの1カ月間に81,831筆が集まり、RAN本部のウェブサイトサイト(注3)では昨年9月21日から3月26日までの期間に28,741筆が集まりました。東京大会の調達木材については、RANなどNGO44団体が2016年12月から継続的に情報公開請求していました。2月に公開された情報によると、2017年11月末時点で、新国立競技場建設のために使用されたコンクリート型枠合板の87%以上がマレーシアおよびインドネシアの熱帯林に由来していました。2017年と2018年に行われたNGOの調査によると、新国立競技場など複数の施設で、マレーシア・サラワク州での違法伐採、熱帯林破壊、人権侵害につながりのあるサプライヤーから調達した木材が確認されました。

RAN 責任ある金融シニアキャンペーナー ハナ・ハイネケンは「東京五輪の木材調達は、世界で最も豊かな生態系を誇り、かつ脅威にさらされている熱帯林由来となっており、持続可能な五輪を開催するというコミットメントに明確に違反しています。私たちは、IOCと東京オリンピック大会当局に対し、調達基準の改善、人権の尊重、かけがえのない熱帯林の破壊を止めるよう求めます」と訴えました。

3月16日、東京2020組織委員会は「持続可能性に配慮したパーム油・紙の調達基準(案)」を公開し、30日まで意見公募を行っています(注4)。RANは、両方の調達基準案が強固なデューデリジェンス(相当な注意による適正評価)や調達対象外についての明確な基準設定を義務付けるよりも、「PEFC森林認証プログラム」、「マレーシア・サステイナブル・パーム・オイル」(MSPO)、「インドネシア・サステイナブル・パーム・オイル」(ISPO)など、かなり弱い認証制度も活用できる提案になっていると考えています。さらに、東京大会の調達基準が実質的に強化されなければ、熱帯林破壊と人権侵害に関連したリスクが継続して残ると指摘しました。

インドネシアとマレーシアには多くの先住民族が住み、世界でも最高水準の生物多様性を誇っています。しかし同国は、森林伐採、パーム油、紙パルプ生産に関わる開発で、かつてない速さで進む森林破壊に直面しています。日本は依然として世界最大の熱帯材合板の消費国であり、インドネシアとマレーシアから2016年だけで約200万㎥の合板を輸入しています。RANなどNGOは昨年5月にも、マレーシア・サラワク州の先住民と一緒に、東京五輪施設建設での熱帯材使用を直ちに中止するよう求める14万筆の署名をスイスとドイツの日本大使館に提出しました(注5)

注1) CREDO ACTION, “Tell the International Olympic Committee: No rainforest destruction for Tokyo 2020 Olympics”

注2)RAN「緊急プレスリリース:東京五輪競技会場の建設に高リスクの熱帯材大量使用、国内外NGOから「遺憾」の声〜新たに公開された情報により、主要な五輪施設建設での無責任な木材調達の環境・社会的影響への深刻な懸念に裏付け〜」

注3)RAN, “No more rainforest destruction for Tokyo 2020 Olympics”

注4)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)「持続可能性に配慮したパーム油・紙の調達基準(案)」に関する意見募集について

注5) RAN「プレスリリース:熱帯林破壊や人権侵害のない五輪を求め日本大使館に14万超の署名」

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。2005年10月より、日本代表部を設置しています。

CREDO Actionは社会変化のネットワークで、革新的変化のために5百万人の活動家を組織化し結集しています。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

緊急プレスリリース:東京五輪会場建設に熱帯材使用(2018/2/16)

東京五輪競技会場の建設に高リスクの熱帯材大量使用、国内外NGOから「遺憾」の声
〜新たに公開された情報により、主要な五輪施設建設での無責任な木材調達の環境・社会的影響への深刻な懸念に裏付け〜

ブルーノマンサー基金
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
マーケット・フォー・チェンジ
熱帯林行動ネットワーク
国際環境NGO FoE Japan

国内外のNGO5団体は本日16日、東京2020組織委員会が新国立競技場などの建設における熱帯材の調達状況を公開(注1)したことを受けて、環境・社会面のリスクの高い熱帯材が大量に調達されていることに遺憾の意を表しました。これはNGO44団体が2016年12月に公開を請求した調達木材に関する情報について1年以上経って、継続的な要請にようやく応える形で公表されました。平昌冬季オリンピックが世界の注目を集める中、東京大会の木材調達の持続可能性に関する以前からの懸念が、この開示によって裏付けられました。

写真:オリンピックアクアティクスセンター建設現場で使われているマレーシア・サラワク州産合板(2017年11月20日撮影)

マーケット・フォー・チェンジ(豪)のペグ・パットは「新たに公開された情報を見て、これまで使われてきた熱帯材の膨大な量に驚き、調達木材の持続可能性と合法性を確保する手続きが明らかに欠けていることを遺憾に思います。東京2020組織委員会が、オリンピック競技会場施建設に使用される熱帯材合板について情報を公開したことは歓迎しますが、同時に、東京大会の無責任な木材調達が環境・社会的影響をもたらす恐れがあるという深刻な懸念が裏付けられました」と訴えました。公開された情報によると、2017年11月末時点で、新国立競技場建設のために使用されたコンクリート型枠合板の87%以上がマレーシアおよびインドネシアの熱帯林に由来しています。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(米国)のハナ・ハイネケンは「使用されている木材の大半はインドネシアの熱帯林から切り出された非認証の合板です。インドネシアの熱帯林は森林伐採が急激に進む地域の一つで、生物多様性が脅かされている中心地です」と批判しました。

新国立競技場で使われる木材の約3%がマレーシアからの認証合板ですが、その持続可能性については非常に疑問視されています。NGOの調査(注2)では、マレーシアの伐採企業シンヤン社が供給したマレーシア産合板が、新国立競技場の建設現場で使われていることがわかっています。シンヤン社はボルネオの生物多様性のホットスポット破壊や先住民族の権利の侵害に関与し、以前には違法伐採にも関与したことで評判が悪い企業です。また東京2020組織委員会の発表は、オリンピックアクアティクスセンター、有明アリーナ、海の森水上競技場など他の施設でも同様に、マレーシアやインドネシアの熱帯材が調達されていると記載しています。

熱帯林の保護は、気候変動の抑制、生物多様性の保全、数百万人にも及ぶ先住民族や地元コミュニティの生活環境をささえるために非常に重要であるにもかかわらず、日本は依然として世界最大の熱帯材合板の消費国であり、インドネシアとマレーシアから2016年だけで約200万㎥の合板を輸入しています。ハイネケンは「2020年東京大会の施設建設のために、持続可能ではない熱帯材合板が使われることは、オリンピックの持続可能性への誓約を弱体化させます。オリンピック大会当局は、建設業界とその評判の悪い「従来通りのやり方(ビジネス・アズ・ユージュアル)」を優先し、持続可能性を犠牲にしようとしています」と懸念を述べました。

世界の森林減少は2016年に過去最高水準を記録しました。森林火災、農地開発、木材の伐採、鉱山開発を大きな原因として、2,970万ヘクタールの森林面積(ニュージーランドの総面積に相当)が失われました。インドネシアとマレーシアは2016年の森林減少面積の上位10カ国に入っており、その多くはパーム油やパルプ材の商業プランテーション開発が関係しています。急激な森林伐採は2017年も続いています。パットは「インドネシアとマレーシアからの木材製品の調達が高リスクであると考えると、東京大会当局が公表した情報では、大会関連工事で使用される木材が合法的かつ持続可能な方法で伐採されていることの有意な保証にはなりません。むしろ無責任な調達が大量に行われていることを露呈しています」と述べています。

FoE Japanの三柴淳一は「東京2020組織委員会の『持続可能性に配慮した木材の調達基準』の『持続可能性』は名ばかりで、その調達基準には反映されていません。熱帯林を破壊している企業からの合板の調達を禁止し、それらの企業が法制度や認証制度の不備につけ込むのをやめさせるために調達基準を強化しなければなりません。東京2020組織委員会は、透明性と説明責任を改善して強固なデュー・デリジェンスを確立し、持続可能な日本産の木材を積極的に使用するまで、信頼を得られないでしょう」と訴えました。

※詳細はブリーフィングペーパー「2020年東京五輪の熱帯材使用に関する公式な情報開示に対するNGOの解説」(2018年2月16日発行)をご参照ください。

注1)「『持続可能性に配慮した木材の調達基準』の実施状況に関するフォローアップについて:コンクリート型枠合板の調達状況について」(公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、2018年2月5日)

注2)ブリーフィングペーパー「2020年東京五輪の熱帯材使用に関する公式な情報開示に対するNGOの解説」より

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)