みずほ銀行へ「無責任銀行ジャパン大賞2017」を株主総会前で贈呈
2017年6月23日
東京 —本日開催されたみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)の株主総会で、NGO団体が抗議活動の一環として、みずほFGに「無責任銀行ジャパン大賞2017」を授与しました。 参加者たちは、株主に対し、みずほに危険な化石燃料、森林破壊、原子力への投融資の中止を求めるように呼びかけ、これらのリスクを管理するための包括的なESG(環境・社会・ガバナンス)方針の策定を求めました。 また、みずほFGが投融資ポートフォリオ全体におけるESGリスクを完全に開示するよう要請しました。 みずほFGの社員に扮したNGOメンバーが、「無責任銀行ジャパン大賞2017」という大きな受賞プレートを受け取り、他のメンバーは「みずほ:気候変動を加速させる銀行業務をやめよう」というバナーを持って行動に加わりました
この模擬授賞式は、NGO4団体レインフォレスト・アクション・ネットワーク、350.org Japan、FoE Japan、「環境・持続社会」研究センター(JACSES)が昨日発表した「みずほフィナンシャルグループに関する2016年 ESG評価レポート」調査結果を強調するために行われました。 レポートは、みずほの無責任な銀行業務が、深刻な気候変動を増幅させ、熱帯林を脅かし、人々の健康を危険にさらし、人権侵害を促進していることを示しています。 みずほFGは、これらの問題に対処するための強力な環境、社会、ガバナンス(ESG)方針を策定・採用する点において、世界の銀行に後れを取っており、投資の重大なリスクを株主に適切に開示することができませんでした。
「みずほは、化石燃料や熱帯林破壊に関与している炭素集約度の高い企業に数十億ドルの資金を投入しています。 株主は、これをみずほが適切に開示していない重大なリスクであることを知る必要があります。」と、レインフォレスト・アクション・ネットワークの日本代表、川上豊幸は述べています。
「今日の行動の目的は、気候変動を加速させ、社会や環境問題を引き起こしているみずほFGの無責任な投融資行動に焦点を当てるためです。 みずほFGは責任ある投融資を行い、パリ協定で定められたように気温上昇を2℃以下に抑えるために、化石燃料への資金を削減すべきであります。」と、350.org Japan代表の古野真は述べています。
「みずほFGが資金を提供している幾つかの化石燃料プロジェクトにより、地元の人々の人権が侵害され、生計手段が破壊されている」とFoE Japanの深草亜悠美は語り「これらのプロジェクトがもたらしている負の影響を直視し、融資者として責任を負う必要がある。」と続けました。
NGO団体は、ESG評価レポートを株主が総会会場に入る際に配布しました。レポートでは、みずほFGは2011年と2016年の間に、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と三井住友フィナンシャル・グループ(SMFG)をはるかに上回る、日本の化石燃料関連企業に380億ドル(約4兆円)以上の融資と引受けを行ったことが報告されています。 同じ時期に、東南ア
ジアの熱帯林を脅かす企業に40億ドル(約4456億円)以上の融資と引受けを行い、日本の原子力関連会社には約80億ドル(約8912億円)を拠出しました。 この報告書は、みずほのポー
トフォリオにおけるいくつかの問題点を浮き彫りにしています。そして、財務ポートフォリオ全体における重要なESGリスクに関する情報開示、気温上昇を2度未満に抑えるという目標達成に向けたポートフォリオの投資先・融資先企業における炭素排出量削減ロードマップの策定、包括的なESG方針の発表をみずほFGに要請することなど、みずほFGの株主に対する具体的な提案を記載しています。
ダウンロードは:
・みずほフィナンシャルグループに関する2016年ESG評価レポート(英文・和文):www.ran.org/mizuho_riskyinvestment
・みずほフィナンシアルグループへのメッセージ送信サイト(英語):