サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

森林火災企業への金融サービスでの緊急制裁措置を求めるレター送付

       2016年4月27日

連絡先:Emma Rae Lierley, Emma@ran.org

Tom Picken,  thicken@ran.org

インドネシアの森林火災の容疑者に対して国際的な連合体が緊急制裁を要求

森林火災が再び勢いづく時期を迎え、さらなる環境及び公衆衛生の災害防止のために

金融規制当局にできることを全て実行するように要求

インドネシア、ジャカルタ – Transformasi untuk Keadilanインドネシア(TUKインドネシア)、Walhi(FoEインドネシア)、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)、及びシエラクラブ等の70以上の市民社会組織による幅広い国際的な連合体は、インドネシア、マレーシア、シンガポール、日本、中国、欧州、米国の金融規制当局に対して、毎年東南アジアの多くの人を苦しめる森林火災危機を引き起こしているとされた企業から資金を断ち切ろうとする取組として主要な商業銀行への緊急制裁措置を適用することを求めます。共同レターは、世界でトップ銀行の最高経営責任者(CEOs)や金融サービス規制当局を含めて、50以上の国際組織に送付します。

紙パルプとパーム油生産のために土地を安く一掃して焼き払う目的で意図的に放たれて急速に広がった炎は制御不能となり、有害な煙がインドネシア、シンガポール、マレーシアを覆うこととなった2015年の煙霧危機の再来に対して、これらの地域では身構え始めています。煙霧危機は地域全体の避難、学校や空港の閉鎖、数十万人の呼吸器疾患や少なくとも19人の死亡を引き起こしました。2015年の火災シーズンの災害ピーク時には米国の一日平均よりも多くの温室効果ガスが毎日排出され、史上最悪となりました。そして、誰に聞いても、環境と人間への災害であった2015年の火災シーズンはインドネシアの雨期到来によって終わりました。

「これは、時計仕掛けのように毎年やってくる恐ろしい人災だ」。レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)のスポークスパーソンのトム・ピケン氏は述べています。「大手銀行は、この回避可能な火災危機を引き起こしている産業の発展に火に油を注ぐように多くの資金を提供している。銀行は防火法に違反する企業を支援すべきではないのに、支援を行っている。金融規制当局は一歩踏み込んで、顧客企業の有害な違法行為を可能にし、その行為から利益をあげている、これらの金融機関に適切な管理や予防措置を適用する必要がある。」とピケン氏は述べました。

共同書簡で述べたように、2015年の森林火災に関連した熱帯林リスク商品(例えばパーム油、パルプ・紙、木材、ゴムなど)の生産企業は413社でした。これらの企業は、20以上の商業銀行から金融サービスや投資を受けており、その額は2009年以降17億米ドルを超えると推定されます。

2016年の火災シーズンが始まり、現在、インドネシアとマレーシアで新たな火災が起きていることが報告されています。

以上

金融庁へのレター(日本語) 英文レター