サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

‘紙パルプ’カテゴリーの記事一覧

セミナーのご案内 (10月14日):熱帯林を危険にさらす産品と責任ある投融資

熱帯林を危険にさらす産品と責任ある投融資
〜木材、パーム油、紙・パルプ事業での合法性とESGのより良いリスク評価の必要性〜

<本セミナーは、終了しました。セミナー開催報告をご覧下さい。>

世界で残存するアフリカ、中南米、東南アジアの熱帯雨林は急速に失われつつあり、生物多様性の減少、地球温暖化、先住民族や地域住民や労働者の権利侵害等を引き起こしています。

金融機関は、熱帯林を危険にさらす商品、すなわち木材、パーム油、紙・パルプ事業等に関わる顧客企業へ多額の投資・金融サービスを提供することによって、大きく、熱帯林セクターでの違法行為のリスクと環境・社会・ガバナンス(ESG)リスクにさらされています。森林減少、違法伐採、汚職、土地紛争、強制労働、児童労働などに関与している企業への投融資のリスクが含まれます。世界最大級の政府系ファンド、ノルウェー政府年金基金、などの機関は対応し始めています。当該基金は、森林減少のリスクを理由に約50社への投資を引き上げ、その内、約半分はパーム油と関係している会社でした。

ESGリスクに対処することは、新たに施行されたスチュワードシップコードおよびコーポレート・ガバナンス・コードでの課題となっています。本セミナーでは、熱帯林セクターにおける違法性・ESGリスクの特定、軽減に必要な情報やツールをお伝えします。

開会挨拶: 荒井 勝/NPO 法人社会的責任投資フォーラム(JSIF)会長、責任投資原則 (PRI) ボードメンバー

スピーカー: 

ベン・リドリー(Ben Ridley) /クレディ・スイス、サステナビリティ部 アジア太平洋地域代表

  金融取引に関連する環境や社会(労働、コミュニティ)問題の技術面・評判面でのアセスメントを含めた持続可能性課題の管理責任者

トム・ピケン(Tom Picken)/レインフォレスト・アクション・ネットワーク 森林と金融シニア・キャンペーナー

ハナ・ハイネケン(Hana Heineken) /グローバル・ウィットネス シニア・アドバイザー

コメンテータ: 河口 真理子/大和総研 調査本部 主席研究員

モデレータ: 後藤 敏彦/サステナビリティ日本フォーラム 代表理事

【日時】   2015年10月14日(水)13:30~17:30/受付開始13:00

【会場】   大手町ファーストスクエア カンファレンス (東京都千代田区大手町1-5-1大手町ファーストスクエア イーストタワー2F)

【最寄り駅】東京メトロ 「大手町駅」C8/C11/C12 出口から直結、JR「東京駅」丸の内北口から徒歩4分

http://www.1ofsc.jp/common/pdf/access_map.pdf

【主催】   レインフォレスト・アクション・ネットワーク、グローバル・ウィットネス

 レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)は、森林とそこに暮らす人々の人権の保護のために1985年に設立された米国のNGO。サンフランシスコ、東京、ロンドン、ジャカルタにスタッフを置く。2000年に、米国の金融機関への働きかけを開始。RANの活動を通じて、シティバンクを皮切りに多くの金融機関が赤道原則を超えるレベルで融資方針等を採用することとなった。

 グローバル・ウィットネス(Global Witness)は、木材や鉱物等の天然資源への需要、汚職、武力紛争と環境破壊との関係性を明らかにするために1993年に設立された英国のNGO。ロンドン、ワシントンDC、北京に事務所を置く。紛争ダイヤモンドに関する活動により、2003年にノーベル平和賞にノミネートされた。

【協力】   PRI日本ネットワーク(責任投資原則(PRI))、Fair Finance Guide Japan

【問い合わせ先】レインフォレスト・アクション・ネットワーク日本代表部 川上

TEL: 03-3341-2022  FAX: 03-3341-2277

インドネシア伐採巨大企業エイプリル社、新持続可能性誓約発表の体制が整う

緊急発信 2015年6月1日
問い合わせ:エマ・リアレイ(Emma Lierley) 425-281-1989  emma@ran.org(英語原文

森林問題の活動家たちは注意深い楽観主義を表明。だが現場での結果こそが新方針を測る真のバロメーターとなる。 (さらに…)

プレスリリース:インドネシア木材合法性証明制度の抜け穴で、林産物製品の顧客は重大な危機に(2015/4/23)

国際的な購入企業と税関当局のための新たなレポートは、合法性検査システムはインドネシアの国内法および国際人権法を満たしているという十分な保証を与えていないことを指摘、追加的なデューデリジェンスが必要

カリフォルニア州サンフランシスコ – インドネシアの林産物製品の監査と認証システムは、依然として合法性を確保するには不適切であると、レポート「偽りの保証(FALSE ASSURANCES)」は指摘。レポートは、これら不十分な点に、どのように取り組んでシステムを改善し得るかを、具体的に勧告。

地域の法的権利を侵すことを避けたいと願う購入企業、輸入製品の合法性法制の実施を担当する関係当局は、製品がインドネシアの法律に適合していることの保証として、この検証システムにのみ頼ることを控えるべきである。 (さらに…)

APP社の誓約進捗状況への第三者監査レポート(RA社2月5日発表)の内容

APP社のFCP誓約から2周年にあたる2015年2月5日にレインフォレスト・アライアンスによるFCP誓約の進捗状況についてのレポートが発表されました。

レポートによれば、「APP 社がマップ化した他の数百の紛争の内、少数の割合(約 10%)は、覚書(MOU)や行動計画が作られたが、これらの紛争の大部分は残されたままである。多数の地元コミュニティや個人とのインタビューを含め、現場で集めた証拠によれば、先住民族や地域コミュニティとの合意の実施や行動計画、FPIC 原則の実施については、その進展は限定されたものでしかないことが示されている。」や「RA 社に対して、いくつかの紛争が確認されたコミュニティは、紛争マッピングの最終結果の情報が共有されていないと報告していた。管理地のスタッフによれば、土地紛争を優先事項として、解決に向けた活動を行うことについて、APP 社からの指示や指令がなされていないようだった。紛争当事者は、紛争解決への進展が遅いということを認めた。たった 1 カ所の先行プロジェクトが完了し、他の紛争の少数の事例で覚書(MOU)や行 動計画が立てられた。ただ、RA によりインタビューをした影響を受けている多数のコミ ュニティによれば、紛争は解決していないことを示しており、これら事例のほとんどで、 (例えば、もし実際に解決されたとしても)解決の正確な状態を最終的に明確にする証拠というものは、はっきりしていない。APP 社は全ての紛争のインベントリーの作成を完 了し、その対処を開始するプロセスとなっているが、多くの紛争が存在しており、これらの紛争を解決するためには、相当の作業が求められる。」と報告されています。

 社会紛争の進捗プロセスは、数百件の社会紛争の中で、1件のみが解決され、約1割で紛争解決プロセスへの合意が進められているものの、9割の紛争については、そうした段階にも達していないことが明らかとなった。さらに、その解決されたとする1件であるジャンビ州セニャランの事例では、本当に解決と言えるのかどうかも議論の余地がある状態であることが報告されている。

レインフォレスト・アライアンス社のレポート原文(英文)はこちら

社会紛争に関連する部分の抜粋部分の翻訳はこちら

スマトラでの住民の死で、APP社の社会的責任についての誓約は疑問に

ラフカディオ・コルテシ(Lafcadio Cortesi)により投稿 2015年3月2日 (英語原文)

2015年2月27日金曜日に、ジャンビ州テボ県ルブク・マンダルサ村の住民で、サカト・ジャヤ農民協会の会員であるインドラ・プラニ氏が死体で 発見されたという痛ましいニュースを先日、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)は知りました。現地の市民社会や新聞記事によれば、APP社の警護隊が、地元の農民組合のリーダーであるインドラ・ペラニ氏を殴打し、拉致し、法的に認められない殺害を行ったと報告されています。

RANは、農民や住民の土地権のために効果的な提言活動を行っていたインドラ氏を追悼するとともに、この悲痛な喪失を被った家族や住民との 連帯のために立ち上がります。RANは、この暴力という非難されるべき行為に加わっていた者を糾弾し、APP社の警護隊が利用してきた不相応で、 正当化できない武力についての長年にわたる歴史を非難します。私たちは、APPに対して、地方政府、現地住民、NGOや、国家森林評議会 (DKN)や国家人権委員会(Komnas HAM)を含めた緊急に中立の包括的な捜査に全面的に協力することを求めます。さらに、APP社は、これらの犯罪の全被告人の刑事事件としての起訴が実施 できるよう現地の担当部局にあらゆる支援を与えるべきです。加えて、APP社は、この事件に関与している警護隊の部隊の全スタッフをも一時停職処分とすべきで、彼らが結託して証拠隠滅や偽装工作を行わないことを確保するための対策を講じるべきです。

APP社が、この件に関与した警護隊員を停職処分としたことは心強く思う一方で、インドラ氏の悲痛な殺害事件は、人権を尊重し、社会紛争を 解決するというAPP社の誓約の真剣さへの疑念を抱かせるものであり、APP社の管理地の至るところで確認された蔓延する社会紛争 や土地紛争への対処法を改善し、拡大するために、APP社は、住民や市民社会、政府と協働することが緊急に求められていることを浮き彫りにしています。

この事件のより詳細な報告は、こちらをご利用ください。

ルブク・マンダルサでの紛争の情報やAPP社の社会的責任に関する誓約の遵守状況についての情報は、以下場所にあるレポートにあります。

新レポート発表:APP社の社会的責任に関する誓約の実施状況(2015年1月16日)

この新しいレポートでは、アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)社による社会的責任に関する誓約の実施の遅れを明らかとし、改善のための提言を行っている。

多くの未解決の土地紛争が残る一方で、 APP社の影響を受けるインドネシアの17のコミュニティでの現場でのインタビューにより、方針実施上の問題もあることが明らかとなった。

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サンフランシスコ、カリフォルニア州 — アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)社の現場での実績調査の概観評価により、社会的責任の誓約の履行におけるAPPの進捗状況を評価し、情報提供を行うとともに、提言を行うものである。これまでの調査では、現時点までにAPP社が土地紛争問題の解決に十分な行動を行っているという、現場での具体的な証拠は見つからなかった。

紛争解決アプローチを試行している地域の2つのコミュニティでの進捗を除けば、APP社との土地紛争に巻き込まれたコミュニティにとっては、何の変化も無かった。多数の土地紛争が残存しており、APP社はこれらの土地紛争の同定、分析、解決において、影響を受けているコミュニティや、他の重要な利害関係者との関与に失敗している。

インドネシアのNGOと国際的なNGO、コミュニティを基盤に持つ団体の連合体が開始した本調査では、APP社や関連企業によって影響を受けている17のコミュニティの村のリーダーや地域住民の方とのインタビューを実施している。2014年5月と9月に、APP社が紛争解決パイロットプロジェクトを開始した3つの管理地域を含めて、インドネシアのリアウ、ジャンビ、南スマトラ、西カリマンタン、東カリマンタンの各州のコミュニティを訪問した。

インドネシア各地での広範な天然林減少やパルプ材植林拡大による社会的・環境的負の影響というAPP社の30年に渡る歴史が、詳細に記録されている。数十年に渡る国民の批判、コミュニティの反対、顧客や投資者からの圧力を受けて、APP社は、2013年2月に、大きな期待を受けつつ、新しい森林保全方針を発表した。これは、自社の林業施業を改革し、260万ヘクタールの管理地の至るところで発生している長年に渡る土地収奪の歴史、人権侵害、気候汚染、天然林減少、野生動物生息地の破壊に対処するという誓約を定めている。

本調査は、企業実績の継続的な独立したモニタリング活動に貢献する。本調査は、レインフォレスト・アライアンスが実施する森林保全方針に対するAPP社の進捗評価に対して情報提供として提出された。

この連合体による調査結果について、フォレスト・ピープルズ・プログラムのパトリック・アンダーソン氏は、以下のように述べた。

「APP社の誓約が、うまく実施されているとか、現場での紛争に満足のいく救済を提供していると言う前に、APP社には、まだ驚異的な量の行うべき作業がある。合意に至ることができた2つの土地紛争の合意のうちの少なくとも一つでは、コミュニティの権利を尊重するというAPP社の方針での要求事項全てを遵守はしているわけではなかった。そして、まだコミュニティとの多数の紛争が、未解決のままとなっている。APP社は、行動計画を開発し、紛争解決を拡大する努力をしてコミュニティや他の重要な利害関係者に効果的に関与することに、今なお失敗している。もしも、状況が変化しなければ、企業の努力では頑強で公平な合意を大規模には確保することができないのではないかと、私たちは懸念している。」

ワハナ・ブミ・ヒジャウのキャンペーン・ディレクターのアイディル・フィトリ氏は、以下のように述べている。「世界最大規模のオキの新パルプ工場に関連する十分な情報に基づく、事前の自由な同意(FPIC)の誓約についてのAPP社の実施状況については、少なくとも、一つの権利保有コミュニティからはFPICを得ておらず、FPICプロセスが完了する前にAPP社はオキ・パルプ工場の建設を開始したことを確認した。これは、明確にFPICと企業自身の方針の明確な違反となっていると見ている。」

「もしも、APP社が、顧客や投資家からの信頼と事業活動を回復したいのであれば、透明性を改善しなければならないし、利害関係者と効果的に協働し、広範な現場での良い影響が起きていることを示すところまで、誓約を十分に実施していくことを証明していかなければならない。」とレインフォレスト・アクション・ネットワークのラフカディオ・コルテシ氏は述べた。「実施状況がいまだ初期段階にあるので、実施状況を継続的に独立してモニタリングし、検証することが必要なのは明白。APP社が、その管理地での土地紛争の解決を拡大し、現存している天然林のさらなる減少を食い止めるためには、コミュニティの生活上の必要を満たし、土地権の主張に合致するように、パルプ材産業植林に現在利用している土地をもっと返還する必要がある。」

「私たちのレポートは、APP社が現在の問題にどのように対処し、また、どのようにコミュニティや森林に対する正の成果に導くことを確立し、APP社が誓約した結果をもたらす基礎を確保し得るのか、について詳細な提言を行っている。本調査は、顧客やその他の人々に対し、APP社の約束が現実になるかどうかを判断するには、まだ早すぎるということを示している。」とコルテシ氏は述べた。

レポート全体は、以下からダウンロードして下さい。

http://www.ran.org/app_social_commitment_performance_2015_full_report
これは、各コミュニティからの調査結果を概説している表、要約文書、提言が含まれます。
要約文書と提言は、以下からダウンロードして下さい。こちらは日本語仮訳です。
http://www.ran.org/app_social_commitment_performance_2015_summary (こちらは英語版)
これは、レポート調査結果全体の概要とAPP社が実施することのできる詳細な改善への提言を示している。