サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

プレスリリース「森林&人権方針ランキング2025」発表 〜合格点はユニリーバのみ 森林破壊ゼロ実現からほど遠く〜(2025/12/5)

大手消費財企業10社の森林及び人権方針を評価
日清食品が最下位から脱出、花王に続きサプライチェーンにおける人権擁護者への暴力を容認しないと公約


環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本:東京都渋谷区、以下RAN)は、本日5日(米国時間3日)、「キープ・フォレスト・スタンディング:森林&人権方針ランキング2025」を発表し(注1)、グローバル消費財企業は取り組みの進捗が遅く、サプライチェーン(供給網)から森林破壊と人権侵害をなくすという約束を果たせていないと指摘しました。

本ランキングは、熱帯林地域で森林破壊と人権侵害のリスクが高い産品に関与している大手グローバル消費財企業10社を対象に(注2)、各社の方針と実施計画を森林と人権の二分野で評価・分析する年次報告です。各社のサプライチェーンにおける森林破壊と人権侵害を阻止するための取り組みを詳細な基準で比較評価したところ、合格点といえる C 評価を得たのはユニリーバのみでした。日本企業は花王が D+(同点3位)、日清食品ホールディングスは人権擁護者への暴力や強迫行為を容認しないことを花王に続いて公約し、 D−(同点7位)を得て最下位グループからランクを上げました。最下位はモンデリーズでした。

評価方法は、各社の方針と実施について、「森林減少禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止」(NDPE)方針、人権保護、サプライチェーンの透明性などの12項目を24点満点で評価しています。合計得点に合わせてA(21〜24点)、B(17〜20点)、C(12〜16点)、D(6〜11点)、不可(0〜5点)のランクを付けています。パーム油、紙パルプ、大豆、牛肉、カカオ、木材製品など、森林を破壊するリスクのある産品(森林リスク産品)セクターにおける傾向や動向を分析しています。10社のランキングの詳細は以下の通りです。


*Y=ありor 全て(2点)、P=一部(1点)、N=なし(0点)
✦ 「日清食品グループ持続可能な調達方針」で「NDPE を支持」と 述べているが、NDPE誓約の中核要素の遵守を供給業者に明示的に求める方針強化が必要である。

「森林&人権方針ランキング2025」調査概要&結果

▪️調査対象企業:日清食品、花王、コルゲート・パーモリーブ、フェレロ、マース、モンデリーズ、ネスレ、ペプシコ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、ユニリーバ
▪️調査期間:2025年10月〜11月
▪️調査方法:各社の環境及び人権に関する方針を調査・分析(ウェブサイトなどで公開されている最新版)、各社へのヒアリング
▪️主な森林・人権方針の評価項目(全12項目、各2点)
*2点:方針あり/ 全体に採用、1点:一部に採用、0点:方針・計画なし

  • 森林減少禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止(NDPE)方針・適用範囲:NDPE方針はパーム油や紙パルプなど森林リスク産品事業の生産・投融資に欠かせない国際基準である(注3)。個別産品だけではなく森林リスク産品全般への適用、供給業者の企業グループ全体への適用を重視している
  • 人権擁護者への暴力や脅迫へのゼロトレランス(不容認)方針の有無(注4)
  • 自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意(FPIC)原則の実施:先住民族および地域コミュニティの権利尊重(注5)
  • 苦情処理システム:グリーバンスメカニズムの設置、苦情処理記録の開示など
  • サプライチェーンの透明性:パーム油搾油工場リストの公開、生産地までのフルトレーサビリティ達成の取り組み(EUDR要件、注6)含む
  • 森林フットプリントの開示(注7)、など

全体の評価・傾向

「リーダー企業」(C+評価)

  • ユニリーバが再びトップを維持し、合格点といえるC+評価を獲得しました。NDPE方針の整合性、サプライチェーンの透明性、苦情処理の開示において最も明確な目標を設定し続けています。22年に公表された人権擁護者の保護方針は他社にとって先例となっています。先住民族の権利では、大手企業として初めてFPIC(自由意思による、事前の、十分な情報に基づく合意)の履行について独立検証するプロセスの試験導入を約束しました。

「中位グループ上位企業」(D+、D評価)

  • コルゲート・パーモリーブ、花王、ネスレ、ペプシコ、マースの5社はNDPE方針の適用範囲でばらつきがあり、上位2社しか2点を得ていません。人権擁護者への暴力に対するゼロトレランスは全社が約束していますが、リーダー企業になるには暴力などを防止する手順を策定し公開する必要があります。

「中位グループ企業」(D−評価)

  • P&G、フェレロ、日清食品の3社は、NDPE方針の実施や適用範囲が限定的であることから低評価となりました。日清食品は人権擁護者への暴力や威嚇へのゼロトレランスを初めて公約しました。

「不可企業」(F評価)

  • オレオクッキーで有名なモンデリーズは、ほぼ全ての項目で低い評価となりました。同社は人権擁護者保護への明確な公約を発表していなく、苦情追跡システムも公開していません。

▪️日本企業の評価

総合点は花王がD+(10点)、日清食品はD−(6点)で、両社とも昨年から点数を上げました。

  • 「NDPE方針」:両社とも同方針を既に採用し、2点の評価を得ています。
  • 「NDPE適用の範囲」:花王が森林リスク産品全般の供給業者とその企業グループ全体も適用対象としていることから2点を得ています。日清食品は今年も点数獲得に至りませんでした。今年、サプライヤー行動規範を制定してNDPE支持を供給業者に求め、そのグループ企業全体にも適用を要望しました。しかしNDPE方針の中核要素が明記されませんでした。また、グループ調達方針の環境分野にNDPE支持を記載していますが、NDPEの中核要素が明記されているのはパーム油事業のみで森林リスク産品全般ではありませんでした。また供給業者にNDPEの採用を義務化していなく、供給業者の企業グループ全体も適用範囲に含んでいません。
  • 「暴力や脅迫へのゼロトレランス」:両社ともサプライチェーンにおける人権擁護者への暴力の不容認を公約していることから1点を獲得しました。しかしユニリーバが発表しているような、人権擁護者の保護方針実施の手順を定めたガイドラインは公表していません。
  • 「森林フットプリントの開示」:花王昨年5月にインドネシア・リアウ州の分析(英語)を公表しましたが、地域が限定的であることから1点にとどまりました。日清食品は実施を表明していますが、まだ開示がないため点数の獲得はありませんでした。
  • 「苦情処理システム」:日清食品は2023年から「苦情処理リスト」を公開し、違法パーム油生産農園との取引停止や対応状況を公表しました。今年3月にも情報を更新し1点を得ていますが、方針違反への対応手順が公表されていません。花王は小規模農家生産者を対象とした苦情処理メカニズムはありますが、大規模農園・植林企業などを対象とした対応のリストや記録は依然として開示がなく得点はありませんでした。

人権尊重と新規制

人権擁護者(Human Rights Dedenders: HRDs)の保護は、今年の評価でも重要な項目の一つです。2015年から2024年、ビジネスと人権リソースセンター(注8)は147カ国で6,400件以上の攻撃(そのうち1,000件以上は殺害)を記録しました。一部の消費財企業は人権擁護者保護の実施に向けた初期段階の措置を講じていますが、危機の規模を考えると企業の対応はいまだ断片的で一貫性に欠けています。

欧州連合の森林破壊防止法(EUDR)の施行を前に、多くの消費財企業は規制の遵守を保証する約束を投資家にしています。しかし各社は「持続可能なパーム油のための円卓会議」(RSPO)のような効果が低い認証制度や、これまで問題となってきた供給業者からの自己申告制度にいまも頼っています。こうした状況で、何社かの大手企業は森林破壊や人権侵害にさらされるリスクを依然として抱えています。

総評・コメント

RANフォレスト・キャンペーン・ディレクターのダニエル・カリーヨは「新たな規制に備え、大手消費財企業は森林破壊ゼロのサプライチェーン実現を約束しています。しかし森林が破壊される前に、森に住む人々は暴力や脅迫を受けたり、土地を奪われたりしています。世界最大の消費財企業は自社製品に森林破壊や人権侵害が一切含まれていないことを証明できなければ、その公約は意味がありません。約束が森林を守るのではなく、行動が森林を守るのです」と強調しました。

RAN日本シニア・アドバイザーで、日本企業と対話を続けてきた川上豊幸は「花王は様々な取り組みを行い、グローバルのトップ企業と肩を並べました。中でもNDPE方針の遵守徹底を供給業者とアカウンタビリティ・フレームワーク・イニシアティブ(AFi)で定義されるその企業グループ全体に求めている点は、国内他社の見本となります。パーム油サプライチェーンではNDPE実施調査を行ない、結果も公開しています。しかし、サプライチェーンで起こる森林破壊や人権侵害についての対応を説明する苦情処理リストを開示していません。消費者や地域コミュニティ、投資家に向けて、高い透明性を示していくことが求められます」と主張しました。

続けて「日清食品は得点を上げて、最下位グループからようやく脱出しました。理由の一つに人権擁護者に対する暴力へのゼロトレランスを初めて公約した点が挙げられます。5月にはサプライヤー行動規範を制定して供給業者全体とそのグループ企業に適用した点は評価できますが、NDPEへの「支持」表明に止まり、炭素貯留力の高い森林や保護価値の高い地域の保全といった中核的な要素が明記されないままとなっています。同方針の供給業者への義務化でも、供給業者の独立監査の要求においても改善が見られませんでした。そして持続可能なパーム油のみを2030年までに調達するという目標年も前倒しされませんでした」と指摘しました。

大手消費財企業は、世界で続く森林破壊や人権侵害との関与が継続しています。RANは、消費財企業が森林伐採や土地の権利侵害の阻止に実行力を発揮し、環境保護活動家や人権擁護者が直面する暴力や脅威を食い止める一助になるよう、これからも企業に働きかけていきます。

脚注

注1)「キープ・フォレスト・スタンディング:森林と森の民の人権を守ろう」は、RANが2020年4月から展開しているキャンペーンです。熱帯林破壊と人権侵害を助長している最も影響力のある消費財企業・銀行に実際の行動を起こすよう要求しています:www.ran.org/kfs-scorecard-jp/
ランキング評価方法論:
https://japan.ran.org/wp-content/uploads/2025/12/RAN_KFS_Scorecard_Methodology_2025_JP.pdf

注2)消費財企業10社:日清食品、花王、コルゲート・パーモリーブ、フェレロ、マース、モンデリーズ、ネスレ、ペプシコ、プロクター・アンド・ギャンブル、ユニリーバ
*10社全社が全容を報告している唯一の産品であるパーム油を例にとると、10社合計で約230万トンのパーム油と、約140万トンのパーム核油およびその派生物を購入している(2022年)。パーム油世界市場の約3%、パーム核油世界市場の約17%に相当する(2023年版報告書より)。

注3)「NDPE」はNo Deforestation、No Peat、No Exploitationの略。森林減少や劣化に対しての保護(炭素貯留力の高い森林の保護、保護価値の高い地域の保護)、泥炭地の保護(深さを問わず)、人権尊重、火入れの禁止などの中核要素を含む方針を公表している企業は「あり」の評価を得る。
*参考:「『森林破壊禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止』(NDPE)方針とは?」ブリーフィングペーパー

注4)「ゼロトレランス・イニシアティブ」(ZTI)ウェブサイトを参照のこと。
ZTI は先住民族組織およびコミュニティ団体が主導する連合体で、人権擁護者の保護に関する企業のベストプラクティスを定義している。

注5)「FPIC(エフピック)」とは Free, Prior and Informed Consent の略。先住民族と地域コミュニティが所有・利用してきた慣習地に影響を与える開発に対して、事前に十分な情報を得た上で、自由意志によって同意する、または拒否する権利のことをいう。

注6)EUの「森林破壊フリー製品に関する規則」(EUDR:通称「森林破壊防止法」):EU域内で販売される製品は生産地までのトレーサビリティの確認と、森林破壊等との関連有無を確認する「デューデリジェンス」の公表が義務化される。森林破壊と人権侵害の有無のリスク評価や確認も含め、グローバル企業は同法への対応が迫られる。

注7)「森林フットプリント」とは、森林を犠牲にして生産される「森林リスク産品」の消費財企業の利用や、銀行による資金提供によって影響を与えた森林と泥炭地の総面積をいう(影響を与える可能性がある面積も含む)。消費財企業と銀行の森林フットプリントには、供給業者や投融資先企業が取引期間中に関与した森林および泥炭地の破壊地域、さらに供給業者や投融資先企業全ての森林リスク産品のグローバルサプライチェーンと原料調達地でリスクが残る地域も含まれる。森林および泥炭地が先住民族や地域コミュニティに管理されてきた土地にある場合は、その先住民族と地域コミュニティの権利への影響も含む。

注8)ビジネスと人権リソースセンター、”Defending rights and realising just economies: Human rights defenders and business (2015-2024)
標的とされた人権擁護者の大半は、土地や水、環境を守るために活動し、生態系や生計、文化遺産を脅かす活動に反対していた。特に鉱業やアグリビジネス、化石燃料採掘などの環境や社会に大きな影響を及ぼすセクターで脅威に直面することが多い。東南アジアのパーム油および林業のサプライチェーンは最も危険な状況にあり、土地収奪や違法伐採、プランテーション拡大に異議を唱える人権擁護者が威嚇や暴力、犯罪化行為によって被害を受けてきた。

団体紹介

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。2005年10月より、日本でも活動を続けています。
http://japan.ran.org

本件に関するお問い合わせ先
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
東京都渋谷区千駄ヶ谷1-13-11-204
日本チームマネジャー:関本幸 Email: yuki.sekimoto@ran.org
日本シニア・アドバイザー川上豊幸 Email: toyo@ran.org

プレスリリース:RAN新調査報告書『包囲下のオランウータンの首都』発表〜違法パーム油、日清食品などのサプライチェーンに混入の可能性が継続〜(2024/11/22)

インドネシア保護区での違法森林伐採、最新鋭の衛星画像調査で明らかに

  • インドネシアの野生生物保護区で、森林破壊の新証拠が最新鋭の衛星画像で明らかに。保護区内に652ヘクタール(東京ドーム約140個分)もの違法アブラヤシ農園を確認。
  • 消費財企業は違法パーム油が供給網に混入するリスクに、銀行は違法パーム油を調達する可能性のある顧客に資金提供するリスクにさらされている。
  • 調査結果は、企業の森林破壊禁止公約の実効性、EU新規制を遵守する準備が十分かどうか疑問を投げかけている。
  • 違法パーム油の問題が続くも、11月13日に行われた「持続可能なパーム油のための円卓会議」(RSPO)年次総会では基準が弱体化された。


写真:違法アブラヤシ農園の一つ。ラワ・シンキル野生生物保護区内の泥炭林を伐採・排水して造成された。2024年9月、インドネシア・アチェ州

米環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は11月11日、タイ・バンコクで13日まで開催された「持続可能なパーム油のための円卓会議」(RSPO)に合わせ、新報告書『包囲下のオランウータンの首都』を発表しました(注1)

本報告書は、インドネシア・スマトラ島の「ラワ・シンキル野生生物保護区」で、大規模な違法伐採が今も起きていることを明らかにしました。RANは7月、最新鋭の衛星画像「プレアデス・ネオ」による調査を実施し、国の指定する保護区がパーム油生産のために破壊されている実態を確認しました。RANは同保護区で2019年22年にも調査を行い、パーム油の原料となるアブラヤシの農園造成による森林破壊を発見して公表しています。この地域は生物多様性豊かなホットスポットで、「世界のオランウータンの首都」とも呼ばれる「ルーセル・エコシステム」の南部に位置します。

調査は今年7月、同保護区の泥炭林地域におけるアブラヤシ農園拡大の範囲を把握するため、エアバス社の「プレアデス・ネオ」衛星による飛行撮影を実施しました。この衛星画像は30cmという高い解像度をもち、これほどの高解像度画像が公開されたことは同地域では初めてです。画像分析の結果、同保護区には652ヘクタール(東京ドーム約140個分)に及ぶ違法アブラヤシ農園が存在し、そのうち453ヘクタール(同97個分)がアブラヤシ果実の生産が可能な土地であることを特定しました。

現地調査、消費財企業と製油企業のサプライチェーン分析を加えた一連の調査結果は、消費財企業と銀行の森林破壊禁止方針の実効性や、消費財企業とパーム油企業が2025年末に施行となる欧州連合(EU)の新規制「森林破壊禁止法(EUDR)」を遵守する準備が十分かどうか緊急の疑問を投げかけています。

図1:2016年と2024年の衛星画像比較:黄色が野生生物保護区の境界線(報告書より)

 

【調査概要】

■調査時期:2024年7月(衛星調査)、2024年9月〜10月(現地調査、サプライチェーン分析)

■調査地域:インドネシア・スマトラ島の「ルーセル・エコシステム」内、国の保護区「ラワ・シンキル野生生物保護区」上空および周辺

■対象消費財企業8社:日清食品、花王、プロクター&ギャンブル、ネスレ、モンデリーズ、コルゲート・パーモリーブ、ペプシコ、ユニリーバ(注2)

■対象銀行11社:三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、ING、UBS、HSBC、ラボバンク、CIMB、メイバンク、BNPパリバ、UOB、DBS、OCBC(注3)

■調査方法:1)「プレアデス・ネオ」衛星画像分析(違法農園および森林・泥炭林減少の確認)、2)現地調査(アブラヤシ農園から搾油工場を追跡)、3)サプライチェーン分析(製油企業・消費財企業の調達先リストを分析)、4)資金提供調査(製油企業への銀行の資金提供額を調査、注4)、5)The TreeMap社との衛星画像分析(2016年6月に撮影された画像を用い、期間別の森林消失を分析)

【主な調査結果】

  • 広範囲に及ぶ違法アブラヤシ生産:ラワ・シンキル野生生物保護区には652ヘクタール(東京ドーム約140個分)の違法農園があり、そのうち果実の収穫可能な土地は453ヘクタール(同97個分)だった。これは違法生産されたパーム油がすでに世界の主要消費財企業や供給業者のサプライチェーンに混入している可能性を示唆している。
  • 影響を受ける消費財企業と銀行:プロクター&ギャンブル(P&G)、ネスレ、モンデリーズ、ペプシコ、日清食品などの大手消費財企業は、違法パーム油の調達が発覚したロイヤル・ゴールデン・イーグル・グループ(子会社のアピカル)、ムシムマス・グループ、Permata Hijau Groupといった製油企業からパーム油を購入することでリスクにさらされている。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、ラボバンク、HSBCなどの銀行は、上記パーム油企業に資金提供をすることでリスクにさらされている。これらのパーム油企業は、RANの過去10年にわたる調査で、上記保護区で違法に生産されたパーム油を供給している搾油工場から油を調達していることが繰り返し明らかにされている。
  • 森林減少率の増加:国の法律で保護されている地域にもかかわらず、同保護区での森林伐採は2021年から2023年にかけて4倍に増加している。2016年以降の総伐採量の74%が、欧州連合(EU)の新規制「森林破壊禁止法(EUDR)」の森林破壊禁止の基準日(注5)である2020年12月31日以降に伐採されていることから、法的保護や規制要件が組織的に無視されていることを示している。
  • 新たな抜け穴:今回の調査では、裕福な土地投機家が小規模農家を装うことで、違法森林伐採への責任を回避する「パーム油ロンダリング」という新たな抜け穴が立証されている。

図2:ルーセル・エコシステム周辺の搾油工場からパーム油を調達している製油企業5社への融資・引受銀行と資金の流れ。上記11行はNDPE方針をもっている。2020年1月から2024年6月、単位:百万米ドル 出典:「森林と金融」データベース

 

パーム油産業はすでに「森林破壊ゼロ、泥炭地ゼロ、搾取ゼロ(NDPE)」方針を誓約し、EUDRは2025年12月31日の施行が提案されています。しかし今回の調査結果からは、こういった規制が採用された後も、違法伐採が著しく増加していることが浮き彫りになりました。RANはThe TreeMap 社とも衛星画像調査を行い、同保護区内で2016年以降に2,577ヘクタール(東京ドーム約551個分)もの森林が失われたことを確認しました。残念なことに、世界のパーム油産業が森林破壊禁止の基準日として設定した2015年12月から2020年12月の間に662ヘクタール、その後、EUDRの基準日である2020年12月以後には1,915ヘクタールの森林が皆伐されました(注6)。

本報告書は、違法な大規模アブラヤシ農園の破壊的な影響を明確に示しています。RANはこの違法農園がこの地域の森林破壊の主な原因であると特定しました。特に懸念されるのは、この環境危機をもたらしているのは小規模農家ではなく、土地投機家であるという点です。

RAN森林政策ディレクター、ジェマ・ティラックは「世界で最も重要な生態系のひとつが破壊され続けていることは、消費財企業や銀行、消費者への警鐘です。今回の調査で得られた証拠は、違法に皆伐された土地で生産されたパーム油がグローバルサプライチェーンに混入し、スマトラオランウータンのような象徴種が深刻な危機にさらされていることを明確に示しています。私たちが日常的に購入する製品、例えば化粧品のOLAY、ミロ、オレオ、ポテトチップスのLay’s、即席麺のカップヌードルなどのサプライチェーンには違法パーム油が混入するリスクがあり、その証拠も揃っています」と強調しました。

The TreeMap社のデビッド・ガヴォー(David Gaveau)博士は「今回初めて、時を得た衛星画像によってラワ・シンキル野生生物保護区におけるパーム油危機の全容が明らかになりました。最新鋭の衛星画像は、アブラヤシの木々や苗木の一本一本まで細かく捉えることができます。この高度なツールが公開されたことで、以前は無料の衛星データで見逃されていた違反行為も記録できるようになりました」と語りました。

 

13日、RSPOはバンコクで開催された年次総会において、認証基準改訂版(「RSPO原則と基準2024」)の承認を決議しました。RSPOは森林破壊禁止の基準日(2018年11月)を削除し、森林破壊禁止を実施するために使われる信頼できる従来の定義を、独自に作成した欠陥のある定義に置き換えて、基準を弱体化させました。ティラックは「違法に生産されたパーム油は、RSPOの『マスバランス』方式を通して世界の市場に流通しています。この方式では、認証農園で生産されたパーム油に非認証油が混合される問題があります。RSPOは、消費者や市場からの信頼を維持したいのであれば、その基準を強化する必要があります。今回の基準改訂は、執行力の欠如、腐敗した監査プロセス、欠陥のある苦情処理メカニズムによってもたらされた欠陥だらけの認証制度をさらに弱体化するものです」と批判しました(注7)。

 

RANは、消費財企業、パーム油企業、金融機関が直ちに協力し、保護区のあるシンキル・ベンクン・トゥルモン地域の保護に向けて持続可能な解決策に投資するよう強く求めています。熱帯低地林と泥炭地の保護を優先しつつ、同時に地域住民の権利と生業を尊重するコミュニティ主導の農業を育成するという、将来の見通しを共有することが必要です。

RANは、本報告書で言及された全ての消費財企業と銀行に連絡を取り、その回答は報告書に含まれています。さらに詳細な情報や分析、衛星画像については、RANの監視専用プラットフォーム「Forest Frontlines」および「Nusantara Atlas」をご覧ください。

 

注1)RAN報告書(英語)『包囲下のオランウータンの首都』(‘Orangutan Capital’ Under Siege)

注2)対象とした消費財企業8社の調達先搾油工場一覧には、違法パーム油購入が明らかになった搾油工場企業 (PT. Global Sawit Semesta:PT. GSS)が記載されていた。各社リストのリンクは報告書を参照のこと。

注3)

a) ラワ・シンキル野生生物保護区とルーセル・エコシステム周辺の搾油工場からパーム油を調達している5社、
b) 違法パーム油を調達している搾油工場企業からパーム油を調達している製油企業を特定し、該当企業に資金提供をしている、または過去にしていた銀行を対象とした。

上記製油企業5社はロイヤル・ゴールデン・イーグル(RGE)グループ(アピカル・グループ)、ムシムマス・グループ、Permata Hijau Group、ウィルマー・インターナショナル、シナルマス・グループ(ゴールデン・アグリ・リソーシズ:GAR)である。そのうち、RGE、ムシムマス、Permata Hijau Groupは上記  b)に該当する。

注4)製油企業と銀行

RGE、ムシムマス、Permata Hijau Group:MUFG、欧州の銀行ING、UBS、HSBC、ラボバンクなどから資金提供を受けている。

ウィルマー、GAR(最新搾油工場一覧にPT. GSSは含まれていないが、過去に調達していたことがある):MUFG、マレーシアの銀行CIMBとメイバンク、フランスの銀行BNPパリバ、シンガポールの銀行UOB、DBS、OCBCから資金提供を受けている。出典:「森林と金融」データベース

注5)「基準日」:カット・オフ日ともいう。基準日以降に森林伐採・転換が行われた場合、その地域や生産単位が、森林伐採や転換を行わないという約束、方針、目標、その他の義務に違反していると見なされる。アカウンタビリティ・フレームワーク・イニシアティブ(AFi)の定義を参照のこと。

注6)EUDR施行後は、2020年12月31日以降に森林伐採・劣化の起きた場所で生産された商品が、EUへの輸出不可となる。

注7)RAN声明:RSPO認証基準改訂について(英語)

 

団体紹介

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。


本件に関するお問い合わせ

レインフォレスト・アクション・ネットワーク
日本チームマネジャー 関本
Email: yuki.sekimoto@ran.org

プレスリリース:新報告書「RGEグループの実態:無秩序に広がる破壊の帝国を暴く」発表〜止まらない環境破壊と違反行為、消費財企業と銀行に同グループとの取引停止を求め〜(2024/3/18)

インドネシアの大物実業家(タイクーン)で億万長者のスカント・タノト氏、RGEグループ支配下のシャドーカンパニーのネットワークを使って、森林破壊と先住民族の土地権をめぐるコミュニティとの紛争に対する責任を回避

TPL社ユーカリ植林地(右)の航空写真。先住民族コミュニティ慣習林に隣接してユーカリが植林されている。北スマトラ州フンバン・ハスンドゥタン県セクトール・テレ、2021年6月

米環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部サンフランシスコ、以下、RAN)は18日、調査報告書「RGEグループの実態:無秩序に広がる破壊の帝国を暴く(注)を発表し、ロイヤル・ゴールデン・イーグル・グループ(RGE)グループが自社のサステナビリティ方針に違反して、現在も環境破壊を続けていることを明らかにしました。RGEグループは、インドネシアで巨額の脱税、森林破壊と人権侵害を起こしてきた数十億ドル規模の複合企業(コングロマリット)です。本報告書は、RGEグループが破壊的な行為を行っているにもかかわらず、大手消費財企業や銀行がRGEグループとの取引関係を停止していないことを浮き彫りにしています。

RGEグループは、インドネシアのタイクーン(大物実業家)であるスカント・タノト氏が所有・支配するインドネシア最大の紙パルプメーカーの一つで、パーム油産業でも大きな影響力を持つ企業の一社です。本報告書は、RGEグループの汚職、環境破壊、人権侵害、ペーパーカンパニーやオフショア会社所有構造の利用といった広範な悪事の記録に基づき、同グループを無責任な企業行動の典型例としています。

RAN森林シニアキャンペーナーで、本報告書の主執筆者であるフィトリ・アリアンティは「森林破壊を止めると約束したにもかかわらず、大手消費財企業や銀行は、RGEグループの破壊的行為に目をつぶり、取引を続けています。RGEグループの行動は、先住民族コミュニティ、熱帯林、生物多様性、気候に壊滅的な影響を及ぼしています」と批判しました。

本報告書は、RGEグループが、シャドーカンパニー(訳註1)のトバ・パルプ・レスタリ(TPL)社を通じて、同グループが宣言した2015年の森林破壊停止「基準日」(カットオフ日:訳註2)以降も森林伐採を続けていることを明らかにしました。RANが委託した衛星画像分析によると、TPL社の事業管理地では、カットオフ日以降も大規模な自然林の皆伐が行われていたことが判明しました。これは、TPL社とRGEグループ、また同社らの顧客であるプロクター&ギャンブル(P&G)やネスレなどが発表している誓約に違反するものです。

北スマトラを拠点とする土地権擁護団体KSPPM(Kelompok Studi Penguatan Prakarsa Masyarakat)のディレクター、デリマ・シララヒ氏(訳註3)は「地域コミュニティは、北スマトラ州でのTPL社による環境への影響と先住民族の権利侵害に対して、何十年にもわたって抗議してきました。今回の新たな自然林皆伐の証拠は、TPL社が人々の権利と環境を引き続き軽視していることを示しています」と指摘しました。

デリマ・シララヒ氏(市民団体 KSPPM プログラム・ディレクター)

報告書はまた、RGEグループが責任を逃れながら森林破壊を進めることを可能にしている、シャドーカンパニーと不透明な企業所有構造の複雑なネットワークの例を提起しています。本報告書に記載された証拠は、持続可能性と透明性に関するRGEグループの主張に疑問を投げかけ、「森林破壊に関係していない」というRGEグループの主張を信用すべきではないと消費財企業や銀行に警告するものです。

10年以上前、RGEグループの紙パルプ部門であるエイプリル(APRIL:アジア・パシフィック・リソース・インターナショナル)社は、インドネシアの熱帯林や先住民族コミュニティに及ぼしていた負の影響をRANの世界的なキャンペーンによって暴露され、その後、ディズニーなど大手出版社のサプライチェーンから除外されました。APRIL社は森林管理協議会(FSC)から関係を断絶され、APRIL社およびRGEグループのいくつかの企業は、今日に至るまで、同グループ製品の主要購買企業の「不買対象先」とされたままです。RGEグループ主要傘下企業は、2015年にサステナビリティ方針を発表し、2015年7月以降は森林破壊をもう行わないこと、また、多くの土地紛争の改善を約束しました。それ以来、APRIL社はFSCとの関係断絶を解消するための取り組みを始めました。FSCはAPRIL社に対し、同社が引き起こした被害を是正すること、および、2020年12月以降は同社の企業グループ全体(同社の支配下にある全ての企業と定義)が森林破壊を行っていないと証明することを求めています。

今回の調査で、2020年12月以降に森林破壊が行われたことが記録されたため、FSCがAPRIL社とTPL社との関係断絶を解消することはないでしょう。また、2020年12月以降に森林破壊をもたらした産品の輸入防止を目的とした欧州連合(EU)の新規制「森林破壊防止法」(EUDR)に基づき、TPL社の製品はEU市場への輸入を禁止されるでしょう。

RANは、P&G、モンデリーズ、コルゲート・パーモリーブ、ユニリーバ、花王、ペプシコ、ネスレ、日清食品、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)などの消費財企業や銀行に対し、RGEグループとの関係を直ちに停止することを公に発表するよう求めています。RANは、上記企業やFSCに対し、RANの調査結果を徹底的に調べ確認し、環境破壊や人権侵害に加担しないよう強く求めます。

RANのアリアンティは「RGEグループのような企業が、持続不可能な慣行から利益を得ながら、地球を破壊し続けることは許されません。今こそ消費財企業と銀行は、森林破壊リスクがある産品が拡大する最前線にいる、環境と森林に依存するコミュニティのために立ち上がる時です」と強く訴えました。

米シンシナティのP&G本社前で行われた抗議活動。活動家は同社にRGEとの取引停止を要求した

 

注)報告書「​​RGEグループの実態:無秩序に広がる破壊の帝国を暴く」(英語 ”Exposing Royal Golden Eagle Group’s Sprawling Empire of Destruction”)
https://www.ran.org/forest-frontlines/exposing-royal-golden-eagle-groups-sprawling-empire-of-destruction/

訳註1)シャドーカンパニー(影の会社)とは、表面上別会社にみせかけているが、実態として所有関係のある会社のこと。親会社である企業グループの慎重に管理された対外的イメージに反するような、物議を醸す活動を水面下で行う。

訳註2)カットオフ日以降に森林伐採・転換が行われた場合、その地域や生産単位が、森林伐採や転換を行わないという約束、方針、目標、その他の義務に違反していると見なされる。(アカウンタビリティ・フレームワーク・イニシアティブ(AFi)の定義参照
https://accountability-framework.org/use-the-accountability-framework/definitions/

訳註3)デリマ・シララヒ氏(KSPPM プログラム・ディレクター)は、環境分野のノーベル賞とも呼ばれる「ゴールドマン環境賞」を2023年に受賞した。https://www.goldmanprize.org/recipient/delima-silalahi/

*本プレスリリースは、英文“New Report Exposes Royal Golden Eagle Group’s Environmental Violations and Calls for Brands and Banks to Drop Ties”(2024年3月18日)の和訳版です(2024年3月22日投稿)。

ブログ:2023年日清食品株主総会アクションレポート 5万筆の署名を提出!(2023/8/24)

「責任あるパーム油調達100%」実現をDO IT NOW!

RAN森林キャンペーナー ミキ・ガルシア

8月25日は「即席ラーメン記念日」だと知っていましたか?  1958年8月25日に世界初のインスタントラーメンが発売されたそうです。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)は、ウータン・森と生活を考える会、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)とともに、日清食品ホールディングスの株主総会の会場である大阪で6月28日、バナーアクションを行いました。RANの日清食品への取り組みは今年で10年目です。


©️RAN / Yasunori Matsui

大阪ホテルニューオータニ前での株主総会アクションは今回で5回目になります。オランウータンの着ぐるみの「マニス」(中央)も参加し、今までで一番大きなアクションとなりました。ボランティアの方々も参加し、横断幕やプラカードを掲げ、チラシを配り、会場に入る株主たちに向けてスピーチをしました。RANらは、100%責任あるパーム油調達の早期実現を2030年ではなく、カップヌードルのスローガンである「DO IT NOW!」を使って、 今すぐ実行するようアピールしました。 

 

日清食品は、株主総会直前に、東南アジア等で違法伐採や生態系保全等の環境・社会面での問題が指摘されているパーム油取引を対象とした「苦情処理(グリーバンス)リスト」を初めて公表し、取引に問題があったインドネシアのパーム油会社3社との取引を停止すると発表しました。これは、RANの要請に基づくコンプライアンス対応によって、こうした問題企業との取引を排除できたことになります。

今回の苦情処理リストで示された調達状況の実態を受けて、RAN日本代表川上豊幸は、「インドネシア等の生産地では森林破壊と人権侵害が依然、続いている。『責任あるパーム油生産』には国際基準の『森林減少禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止』(NDPE)方針に基づいたものだけを調達対象にする必要がある」として、日清食品における迅速な対応を求めています。


写真:当日、株主総会会場前で株主らに配布した資料 ©️RAN / Yasunori Matsui

RAN、ウータン・森と生活を考える会、熱帯林行動ネットワークがサポートする個人株主らは、株主総会に出席し、「100%責任あるパーム油調達」目標年度の前倒しについても質問しました。また、2024年末から適用される欧州連合(EU)の森林破壊防止法(EUDR)についても質問しましたが、明確な回答を得ることはできませんでした。

この新しい法律によって、EU域内で販売される製品は生産地までのトレーサビリティの確認と、森林を破壊して開発された農園で生産されていないことを確認する「デューデリジェンス」の実施が義務付けられます。森林破壊をしていない証明、人権侵害有無のリスク評価や確認も含め、日清食品は、EUでのビジネスを継続するのなら、後1年数カ月で様々な問題に対処しなければならず、早急な対応を迫られているということになります。


写真:株主総会に参加する株主に資料を配布 ©️RAN / Yasunori Matsui

同社が2030年度としている「持続可能なパーム油調達比率100%」実現を大幅に前倒しするよう求める署名活動の成果として、RANは日本と海外の国々から集められた合計約5万筆の署名を日清食品ホールディングス取締役社長・CEO安藤宏基氏およびアメリカ日清社長のマイケル・プライス氏宛に提出しました。

しかし、日清食品からは目標年の前倒しがなかったため、現在行われている署名活動は継続します。現在、主にX(ツイッター)で、毎週木曜日にツイデモを行っています。

#日清DOITNOW のハッシュタグで、毎週木曜日、何度でもツイートしてください。キーワードは、 #ツイデモ #森のための木曜日 #ForestThursday です。

さらなる署名と、拡散をよろしくお願いします。

日清食品に森林と人権を守る日本のロールモデル企業になってもらいましょう。

 

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日清食品 苦情処理リスト初公開、生産地での問題をRANが指摘

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
ウータン・森と生活を考える会
熱帯林行動ネットワーク・JATAN

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)など3団体の代表者は、本日28日、日清食品ホールディングスの第75期定時株主総会に参加し、同グループ経営陣に、森林破壊や人権侵害、違法農園開発のない「責任あるパーム油調達」の早期実現を求めました。一方、日清食品は総会前に「苦情処理(グリーバンス)リスト」を初めて公開し、環境・社会面で問題視されてきたパーム油企業との取引停止などの対応状況を公表しました。RANは株主総会に合わせて約5万筆の署名を提出。今回の日清食品の是正措置は、国内外の多くの消費者の声が後押しした形となりました。

 

総会開催前には、RAN、ウータン・森と生活を考える会、熱帯林行動ネットワークのスタッフとボランティアが、会場のホテルニューオータニ大阪前で「日清さん、問題あるパーム油はストップ Do It Now! 」と書かれたバナーを掲げ、日清食品が「持続可能なパーム油調達100%」の目標年度としている2030年(注1)を待つことなく、熱帯林保護と生態系保護、人権尊重における問題に早急に取り組む必要性を参加株主らに訴えました。

RANはこれまでインドネシアでの現地調査を実施し、スマトラ島の野生生物保護区で生産された違法パーム油などの事例を指摘してきました(注2)。日清食品は総会前の24日に「持続可能な調達」を一部更新し、ウェブサイトで「苦情処理リスト」を公開しました。同リストでは、RANの指摘に対処する形で該当農園との取引を停止していたことが公表されました(注3)。一方「持続可能なパーム油調達100%目標年」については「2030年度まで」に据え置かれました。RANらNGOは総会で、2024年末から適用される欧州連合(EU)「森林破壊防止法」(注4)の規制に言及し、目標年度の前倒しの必要性について質問しましたが明確な回答は得られませんでした。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク日本代表の川上豊幸は、「日清食品が苦情処理リストを公開したことは、問題あるパーム油をサプライチェーンから確実に排除する上で、一歩前進したといえます。日清食品の違法パーム油や森林破壊に関与した農園との取引停止措置は、パーム油サプライチェーン(供給網)において、問題が発覚した場合の是正措置の実行と、農園までのトレーサビリティ確保の必要性を示す格好の事例となりました」と指摘しました。

続けて「一方でNGOの調査が示すように、生産地では森林破壊と人権侵害が未だ報告されています。責任あるパーム油生産には『森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ』(NDPE)という国際基準が欠かせません。日清食品グループが、NDPE方針を企業グループ全体で遵守する供給業者からのパーム油だけを調達するには、2030年を待たずに野心的な目標年が期待されます」と強調しました。

今年3月、RANはオンライン署名「問題あるパーム油はストップ Do It Now!」を開始し、日清食品に「持続可能なパーム油調達比率100%」目標の大幅な前倒しを求めてきました(注5)英語でも同様の署名を展開し、株主総会前に48,409筆(日本語約13,432筆、英語版 約34,977筆)の署名を同社に提出しました。高まる消費者の懸念と期待の声が、苦情処理リストの公開と問題企業との取引停止といった日清食品の一定の前進を後押しした形となりました。

RANは2020年から「キープ・フォレスト・スタンディング:森と森の民の人権を守ろう」キャンペーンを展開し、日清食品は対象消費財企業10社の内の1社です。2022年に実施した「森林&人権方針ランキング」では20点満点中4点で、他2社とともに最下位グループの「不可」と評価されました(注6)。方針改善のためには、森林破壊リスクが高い「森林リスク産品」全品(パーム油だけでなく)の調達方針策定と、森林リスク産品供給業者が遵守すべきNDPE項目の明記および供給業者のNDPE採用義務化(注7)、といった強化などが早急に求められます。

写真はこちらからダウンロードいただけます(©️RAN / Yasunori Matsui)
https://www.flickr.com/photos/rainforestactionnetwork/albums/72177720309404964

注1)日清食品ホールディングス「地球のために、未来のために。環境戦略『EARTH FOOD CHALLENGE 2030』始動!」、2020年6月9日(2023年6月閲覧)
https://www.nissin.com/jp/news/8690

注2)RANプレスリリース「新調査報告書『炭素爆弾スキャンダル』発表 〜日清食品など大手消費財企業、インドネシア違法パーム油との関連性が継続〜」 2022年9月22日
https://japan.ran.org/?p=2062

RANは2019年と2022年にインドネシアで現地調査を実施。スマトラ島の野生生物保護区内、とりわけ炭素を多く含む泥炭地でパーム油が違法生産されている実態を突き止めた。さらに、違法農園の追跡調査と大手消費財企業10社のサプライチェーン調査を実施し、日清食品やプロクター&ギャンブル(P&G)などの調達先が同保護区内からの違法パーム油を購入していたことが判明していた。日清食品が発表した「苦情処理リスト」では、「事例2」(アチェ州の女性実業家 Ibu Nasti氏が管理する違法農園)との取引を2022年10月に停止していたことが記載されていた。

注3)日清食品ホールディングス「持続可能な調達:パーム油の調達状況」(2023年6月閲覧)
https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/procurement/#procurement_materials

”NISSIN FOODS Group Palm Grievance Tracker” (「苦情処理リスト」、英語)https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/procurement/pdf/NISSIN%20FOODS%20Group-Palm-Oil-Grievance-Tracker.pdf

注4)EU「森林破壊防止法」:EU域内で販売される製品は生産地までのトレーサビリティの確認と、森林破壊等との関連有無を確認する「デューデリジェンス」の公表が義務化される。森林破壊と人権侵害の有無のリスク評価や確認も含め、グローバル企業は同法への対応が迫られる。

注5)RANプレスリリース:日清食品に新署名開始「問題あるパーム油はストップ Do It Now!」2023年3月29日
https://japan.ran.org/?p=2118

英語版オンライン署名「NISSIN’S TOP RAMEN COMES DEAD LAST」(34,977筆)
https://act.ran.org/page/42473/petition/1?locale=en-US

注6)RANプレスリリース「新報告書『森林&人権方針ランキング2022』発表〜日清食品、三菱UFJは低評価 〜」2022年6月15日
https://japan.ran.org/?p=2011

注7) 日清食品ホールディングスの「日清食品グループ持続可能な調達方針」におけるNDPE(No Deforestation, No Peat, No Exploitation)に関する記述では、調達先に対してのNDPE遵守は求めていない。(2023年6月閲覧)
https://www.nissin.com/jp/sustainability/management/policy/basic-policy/

 

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)
米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGO。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。2005年10月より日本代表部を設置しています。
japan.ran.org

ウータン・森と生活を考える会
「森を守りたい」と願う熱い心をもった人々が集まった市民団体。オランウータンなど数多くの 生きものが棲み、先住民にとっても生きる糧を与えてくれるインドネシア・ボルネオ島の自然豊かな熱帯林を、国内外のNGOや現地の村人と共に減少を食い止め回復し保全する活動や、森林減少の要因となっている商品の消費者としての私たちの日本での生活を考える活動を35年以上、市民の力ですすめてきました。hutangroup.org

熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
1986年にマレーシアで開催された国際会議において、熱帯林保護のために活動する世界各国のNGOの要請を受け、日本の市民と団体によって1987年に設立。熱帯林をはじめとした世界の森林を保全し、環境面、社会面において健全な状態にすることを目指しています。
jatan.org

本件に関するお問い合わせ先
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
東京都渋谷区千駄ヶ谷1-13-11-4F
川上豊幸 Email: toyo@ran.org
広報:関本幸 Email: yuki.sekimoto@ran.org

—————–

*追記:日清食品のURL変更に伴い、以下を変更しました(11月16日)。

注3)日清食品ホールディングス「持続可能な調達:パーム油の調達状況」(2023年6月閲覧)

旧)https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/business/procurement/#procurement_materials
新)https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/procurement/#procurement_materials

”NISSIN FOODS Group Palm Grievance Tracker” (「苦情処理リスト」、英語)

旧)https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/business/procurement/pdf/PalmGrievanceTracker.pdf
新)https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/procurement/pdf/NISSIN%20FOODS%20Group-Palm-Oil-Grievance-Tracker.pdf

プレスリリース:新調査報告書『炭素爆弾スキャンダル』発表 〜日清食品など大手消費財企業、インドネシア違法パーム油との関連性が継続〜 (2022/9/22)

スマトラ島「ルーセル・エコシステム」の野生生物保護区で追加調査

環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都渋谷区、以下RAN)は19日(現地時間)、ニューヨーク市で開催中の「気候週間」に合わせ、新報告書『炭素爆弾スキャンダル:パーム油で気候危機を起こす消費財企業』(注1)を発表しました。インドネシアでの現地調査などの結果をまとめ、大手消費財企業は森林保護方針があるにもかかわらず、保護区内の泥炭林を破壊して違法栽培されたパーム油との関連性が依然として続いていることを明らかにしました。

写真:違法アブラヤシ農園のために破壊された泥炭林、インドネシア アチェ州、2018年撮影

RANは今年5月、2019年に続いて(注2)インドネシアのスマトラ島で現地調査を行い、国の保護区である「ラワ・シンキル野生生物保護区」の泥炭地でパーム油が新たに違法生産されている実態を突き止めました。本報告書では2件の違法農園に焦点を当てて追跡調査を行い、大手消費財企業10社のサプライチェーン調査も実施しました。

その結果、日清食品、プロクター&ギャンブル(P&G)、ネスレ、ユニリーバなどの調達先が、同保護区内からの違法パーム油を購入していたことが判明しました。また、花王は違法パーム油の調達を継続している企業と取引を続けていることも分かりました。以上の結果から、問題のあるパーム油がグローバルサプライチェーンに依然として流入している現状が明らかになりました。同保護区は世界的に貴重な熱帯低地林「ルーセル ・エコシステム」の南部に位置します。

【調査概要】

■調査時期:2022年5月

■調査地域:インドネシア・スマトラ島の「ルーセル・エコシステム」内、国の保護区「ラワ・シンキル野生生物保護区」および周辺

■調査方法:現地調査、衛星画像分析(違法農園および森林・泥炭林減少の確認)、サプライチェーン追跡調査(アブラヤシ農園から搾油工場を追跡。製油企業・消費財企業の調達先リストを分析)

■調査対象消費財企業10社:日清食品、花王、ネスレ、ペプシコ、プロクター&ギャンブル、ユニリーバ、コルゲート・パーモリーブ、フェレロ、モンデリーズ、マース(注3)

■事例概要

事例1)南アチェ州の実業家 Mr. Mahmudin氏が管理する違法農園(写真)

●違法農園で収穫されたアブラヤシ果房が仲介業者を通して、同保護区近くにあるパーム油搾油工場2社、PT. Runding Putra Persada (PT. RPP)とPT. Global Sawit Semesta(PT. GSS)に購入された領収書を記録。

●消費財企業7社(コルゲート・パーモリーブ、フェレロ、モンデリーズ、ネスレ、ペプシコ、P&G、ユニリーバ)の調達先搾油工場一覧に、上記2工場の記載が確認された。

●PT. GSSは、2019年の調査でも違法パーム油の購入が確認されている。しかし花王の合弁会社かつ調達先であるパーム油企業であるアピカル(ロイヤル・ゴールデン・イーグル・グループ)は、同工場との取引を継続している(注4)

事例2)アチェ州の女性実業家 Ibu Nasti氏が管理する違法農園(11ヘクタール、東京ドーム2.3個分。以下の地図を参照)

●収穫されたアブラヤシ果房が仲介業者を通して、同保護区近くにあるパーム油搾油工場のPT. Bangun Sempurna Lestari(PT. BSL)に購入された領収書を記録。

●消費財企業6社(日清食品、P&G、モンデリーズ、ネスレ、ペプシコ、ユニリーバの調達先搾油工場一覧(注5)に、PT. BSLの記載が確認された。

●PT. BSLで搾油されたパーム原油は、北スマトラ州ベラワン港に製油所を持つパーム油大手ムシムマス社に直接供給された。同社は米国、ヨーロッパ、日本、中国など世界中にパーム油を輸出している。

不二製油の搾油工場一覧には事例1と2で問題となっている搾油工場3社が記載されていることから、違法パーム油を調達しているといえる。

図:Ibu Nasti氏の農園地図。違法に森林が伐採・排水された農園(●)が保護区内(紫網掛け)に位置していることがわかる。収穫されたアブラヤシ果房は集積場所(水色●)に運ばれ、その後、搾油工場へ供給される

 

RAN日本代表の川上豊幸は「ルーセル・エコシステムは泥炭地を含む熱帯低地林で、いわば大きな炭素の貯蔵庫です。また、絶滅危惧種のスマトラオランウータンとスマトラゾウを絶滅から救う最後の砦でもあります。ラワ・シンキル野生生物保護区をパーム油のために破壊し、違法なアブラヤシ生産を見過ごすことは『炭素爆弾』に火をつけるようなものです」と警鐘を鳴らしました。事例2で、違法パーム油との関連が指摘された日清食品のウェブサイトには以下の点が明記されています(注6)

・「国内の油脂メーカーの調達先である一次精製工場やその先の搾油工場で、現地の法律に違反した行為が行われていないことを油脂メーカーとともに確認しています」

・「持続可能であると判断できるパーム油調達の比率を2030年度までにグループ全体で100%」にする

川上は「今回の調査で、日清食品が調達する搾油工場の一つに違法なパーム油が調達されていたことが判明しました。日清食品はこれを機に、農園までのトレーサビリティ確認、サプライヤーの厳格なリスク評価やモニタリング、『森林減少禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止(NDPE)方針』の遵守について、直ちに尽力する必要があります」と強調しました。RANは、気候変動と生物多様性保護は喫緊の課題であることから、同社に持続可能なパーム油調達100%の目標の前倒しを求め、オンライン署名「日清さん、2030年まで、問題あるパーム油を使い続けないで!」を2020年から実施しています(注7)

本報告書は、ニューヨーク市で開催中の「気候週間」と、22日開催のコンシューマーグッズフォーラム(CGF)会合に合わせて発表されました。『炭素爆弾スキャンダル』という題名は、炭素を多く含む泥炭林が伐採および排水されると長期にわたって膨大な量の二酸化炭素を排出することから「炭素爆弾」という呼び名があることに因んでいます。上記消費財企業はCGF会員企業であり、森林破壊禁止や、森林を回復軌道に乗せるための「フォレストポジティブ」を公約していますが、問題のあるパーム油との関係を断ち切れていません。RANは消費財企業に対して、問題企業との取引停止を強く求めています(注8)

 

「ルーセル・エコシステム」、「シンキル・ベンクン地帯」について

シンキル・ベンクン地帯は、ルーセル・エコシステムの南部に位置する、生物多様性の世界的なホットスポットです。地中深くに炭素を豊富に含む泥炭地であることから、貴重で効果的かつ自然の炭素吸収源として世界でも重要な場所です。一帯にはラワ・シンキル野生生物保護区、シンキル泥炭地、クルット泥炭地、そして近接する熱帯低地林が含まれます。この地帯は絶滅危惧種のスマトラゾウ、サイ、トラの重要な生息地であり、世界で最も優先して保全されるべき場所の一つです。一帯はオランウータンの生息密度が世界で最も高く「オランウータンの首都」とも呼ばれてきました。泥炭林は一度伐採され、排水されると、泥炭土壌は「炭素爆弾」となり、何年にもわたって膨大な量の二酸化炭素を排出します(注9)。そのため、本報告書で示されている泥炭地の破壊は、生態系、そして気候変動においても重大なリスクです。

参考「ルーセル・エコシステムをまもる

*詳細は報告書(英語)をご参照ください。また、高解像度写真、ドローン映像、現地調査およびサプライチェーン調査による証拠をご要望の際はご連絡ください。

 

注1)RAN報告書(英語)『炭素爆弾スキャンダル:パーム油で気候危機を引き起こす消費財企業』(Carbon Bomb Scandals: Big Brands Driving Clomate Disaster for Palm Oil)
https://www.ran.org/wp-content/uploads/2022/09/Rainforest-Action-Network-Leuser-Report-FINAL-WEB.pdf

注2)RANプレスリリース「三菱UFJ、高リスクのパーム油企業へ資金提供 〜違法パーム油およびインドネシア泥炭林破壊とのつながりが明らかに〜」、 2019年10月18日
https://japan.ran.org/?p=1522

注3)消費財企業10社は、RANが2020年4月から展開する「キープ・フォレスト・スタンディング:森林と森の民の人権を守ろう」キャンペーンの対象企業である。熱帯林破壊と人権侵害を助長している最も影響力のある消費財企業・銀行17社に行動を起こすよう要求している。
https://japan.ran.org/?p=2011

注4)花王の搾油工場一覧(ミルリスト、2022年9月22日最終閲覧)、各社の一覧は報告書で確認のこと。

2021年版(報告書で使用)
https://www.kao.com/content/dam/sites/kao/www-kao-com/jp/ja/corporate/sustainability/pdf/progress-2020-001.pdf

2022年上半期
https://www.kao.com/content/dam/sites/kao/www-kao-com/jp/ja/corporate/sustainability/pdf/progress-2022-001.pdf

注5)日清食品の搾油工場一覧(2022年9月22日最終閲覧)、同上。
https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/business/procurement/pdf/PalmOilMills_2021.pdf

注6)日清食品「持続可能な調達」
https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/business/procurement/

注7)RANプレスリリース:日清食品に新署名開始「2030年まで、問題あるパーム油を使い続けないで!」(2020/11/13)
https://japan.ran.org/?p=1730

注8)RANは、今回の報告書で違法パーム油との関連性が確認された消費財企業10社に対し、透明性があり検証可能な森林および泥炭地のモニタリングシステム、パーム油サプライチェーンにおけるトレーサビリティ管理システム、そして「森林減少禁止、泥炭地開発禁止、搾取禁止」(NDPE:No Deforestation, No Peatland and No Exploitation)遵守システムが確立されるまでは問題ある供給業者からの調達を即時停止することを求めている。

注9)熱帯泥炭林が地面に貯蔵している炭素は 1ヘクタール当たり約2600 炭素トン(t-C)である。2015年のインドネシアでの大規模泥炭地火災は、米国経済全体の合計よりも多くの二酸化炭素を大気中に放出したが、その火災の理由は主にアブラヤシ農園の開発とパルプ材植林地である。シンキル・ベンクン地帯のシンキルとクルットの泥炭地で火災が発生した場合、同地域の二酸化炭素の排出量だけで、インドネシアの年間総排出量の最大で7%に相当すると推定されている。そうした場合、パリ協定の約束を果たす同国の実行力を損なう可能性がある。

※出典:RAN「The Last of the Leuser Lowlands」(2019年)、「森林と金融調査レポート:投資家には責任がある」(2017年)
http://www.ran.org/wp-content/uploads/2019/09/Leuser_Watch_Singkil-Bengkung_2019.pdf

http://japan.ran.org/wp-content/uploads/2017/06/RAN_Every_Investor_Has_A_Responsibility_June_2017_JP.pdf

 

本件に関するお問い合わせ先
レインフォレスト・アクション・ネットワーク
関本 Email: yuki.sekimoto@ran.org