サンフランシスコに本部を持つ米国の環境NGO RAINFOREST ACTION NETWORKの日本代表部です

‘プレスリリース’カテゴリーの記事一覧

NGO共同声明:「わずかな進歩だが、パリ協定目標達成には不十分」三井住友銀行が新融資方針を公開、石炭火力の制限示すも”例外”に言及(2018/6/21)

(English follows Japanese)

三井住友銀行が6月18日に石炭火力発電、パーム油、森林伐採についての新たな「事業別融資方針」の制定および「クレジットポリシー」の改定を公開した(注1)。環境NGO6団体は、方針表明を受け、石炭火力発電所と森林減少に対する融資方針を厳格化する姿勢を打ち出したことを歓迎する。一方、石炭火力セクターへの与信制限を明示しながら、実質的には現状容認となりうる抜け穴があるものと考える。日本3大金融グループの中で、地球環境に著しく悪影響を与える懸念のある特定セクターへの与信の対応を明確化したのは3社目である(注2)。

同発表において、三井住友銀行はメガバンクとしては初めて、石炭火力電力セクターへの「新規融資は国や地域を問わず超々臨界およびそれ以上の高効率の案件に融資を限定」することを明確にし、同セクター与信に対する具体的な制限を明記した。しかし、方針の中には「新興国等のエネルギー不足解決に貢献しうるなどの観点から、適用日以前に支援意志表明をしたもの、もしくは日本国政府・国際開発機関などの支援が確認できる」案件において「ポリシーの例外として、慎重に対応を検討」するという言及がある。これは”大きな抜け穴”となりうる可能性を持ち、この方針自体の意義を無効化しかねず、気候変動対策として評価できない。また、仮に高効率のものであっても、750kg/kWhものCO2を排出する新たな石炭火力発電所の建設は許されず、既存の石炭火力発電所であっても廃止していく必要があるという国連環境計画の勧告が存在する中、石炭火力発電を許容する方針は状況認識が甘いと言わざるを得ない。

さらに、三井住友銀行は大型の超臨界圧技術を用いたベトナムのギソン2石炭火力発電事業への融資を今年4月に決定している。これは、超々臨界圧より劣る大型の超臨界圧技術を用いており、「赤道原則」に違反している可能性もあると地域NGOに批判されている(注3)。こうした事業への融資は、三井住友銀行の今回の方針がこのような「大きな抜け穴」を許すものになりうることの証左である。

パリ協定の1.5~2℃目標達成のために、多くの銀行は石炭火力発電や石炭採掘事業への新規融資を禁止している。今回の三井住友銀行の石炭火力発電セクターへの与信制限に関する発表は明らかにこの水準に行き届いていない。6NGOは同社に対し引き続き、国内外の石炭火力発電事業や石炭火力発電に関与する企業への新規融資・引受から迅速に撤退する意思と工程をより明確にすることを求める(注4)。

三井住友銀行は「事業別融資方針」の中で、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)と同じく、石炭火力と同様に気候変動リスクを高めるパーム油・森林伐採にも触れている。しかしパーム油事業については、RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証と同等の認証制度の有無を確認するだけでは森林減少、および気候への影響の高い泥炭地管理、人権侵害についての確認が不十分であり、広範に支持されている高炭素貯留アプローチ(HCSA)を義務付けるなど、追加的な確認項目を設定することが必要だ。また森林伐採への対応として、違法伐採や違法な焼却への融資を禁止することは前進だが、それだけでは「持続可能な開発目標(SDGs)」目標15にある2020年までに森林破壊を阻止することは満たせない。

三井住友銀行はSDGsへのコミットメントを表明しており、その中の目標13「気候変動に具体的な対策」について注力して取り組むとしている。私たちは同社が石炭からのダイベストメントを早急に進め、気候変動の緩和に重要な役割を果たす森林、特に熱帯林の保護などの取り組みも強化することを期待する。

国際環境NGO350.org日本支部 350.org Japan
「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
認定NPO法人 気候ネットワーク
国際環境NGO FoE Japan
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

注1:「事業別融資方針の制定およびクレジットポリシーの改定について」株式会社三井住友銀行(2018年6月18日)

注2:「NGO共同声明:みずほFG新投融資方針策定、気候変動リスク管理に対する小さな前進。さらなる具体化が必要」(2018年6月14日)、
「NGO共同声明:『小さな前進、しかし具体的な取り組み内容の向上が必要』三菱UFJの環境・社会ポリシーフレームワークの制定について環境NGOが評価を公表」(2018年5月25日)

注3:ギソン2石炭火力発電事業プロジェクトの環境影響評価においては代替案が検討されていない、住民協議が適切に行われていないなどの懸念があり、銀行による環境・社会リスク管理を定めた「赤道原則」に違反している可能性もある。

注4:「石炭火力発電事業及び石炭採掘事業への新規融資に関する要請」では国際環境NGO 350.orgの日本支部(350.org Japan)は賛同団体とともに、3大金融グループ゚に対して以下の対策を求めている。
1.気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言にもとづき、温室効果ガスを大量に排出する分野への投融資状況を公開すること、
2.世界の平均気温の上昇を摂氏2度未満に抑えるシナリオに整合した事業戦略や明確な指標や目標を公表すること、
3.パリ協定の目標達成のため、石炭火力発電事業及び一般炭の採掘事業に関与する企業への新規融資を中止すること。

Environmental NGOs Evaluate SMBC’s New Sector Policies on Coal-fired Power, Palm Oil and Deforestation : “A policy showing little progress with a concerning loophole that does not align with the Paris Agreement”

350.org Japan
JACSES
Rainforest Action Network
Greenpeace Japan
Kiko Network
FoE Japan

June 21, 2018 Tokyo, Japan — On June 18, Sumitomo Mitsui Banking Corporation (SMBC) announced its “policy towards financing businesses with potentially significant adverse environmental and/or social impact” including coal-fired power, palm oil plantation developments and deforestation.

Environmental groups ー 350.org Japan, Japan Center for a Sustainable Environment and Society (JACSES), Rainforest Action Network (RAN), Kiko Network, Friends of the Earth Japan and Greenpeace Japan ー issued the following statement on SMBC’s new policies.

“We had high hopes for SMBC being the last of the major Japanese financial groups to announce an update of their social and environmental policy (1), following Mitsubishi UFJ Financial Group and Mizuho Financial Group. However we are very disappointed to see the visible loopholes in SMBC’s coal-fired power sector policy, which may defeat the purpose of the policy itself. There is also a lack of clarity around specific actions that the company will take on deforestation. While we welcome the fact that SMBC has shown a willingness to restrict coal financing and address deforestation, this announcement does not come even close to addressing the climate action needed in order to meet the goals of the Paris Agreement.

The decision that SMBC should have made here is to announce a stop to any new financing for domestic and foreign coal-fired power projects and companies involved in such projects, with a clear strategy and timeline. (2) SMBC’s recent decision in April 2018 to finance the Nghi Son 2 coal-fired power plant in Vietnam, which will utilize sub-critical coal technology and has been challenged by local groups for apparent violations of the Equator Principles, highlights the potential loopholes of its coal policy.

On deforestation, SMBC should have laid out clear criteria for halting deforestation and protecting carbon-intensive peatlands. Its mere reliance on weak certification systems and national laws is clearly not enough.

SMBC states that they are committed to the Paris Agreement and the SDG goal of “tak[ing] urgent action to combat climate change and its impacts.” We urge SMBC to step up their game by making immediate steps towards divesting from coal and strengthening their policies on deforestation.”

The NGOs also provide the following detailed analysis of the policy which reveals glaring inconsistencies:

“In the document, SMBC states that it will limit lending to coal-fired power plants that “use ultra-supercritical or more advanced technologies which are considered highly efficient.” Firstly, the policy’s inclusion of financing for any type of coal-fired power is insufficient when research endorsed by the United Nations Environment Programme clearly indicates there is no space to build any more new coal-fired power plants – no matter how efficient – in order to keep global temperature rise well below 2 degrees. More worrisome is the fact that SMBC states it will make exemptions for projects that [they have] already committed support […] or where the Japanese government or Multilateral Development Banks support.” This is a major loophole that will likely nullify the limitation that is set in the first place.

SMBC, like Mizuho Financial Group, also references palm oil and logging, which are significant causes of deforestation, which in turn contributes to climate change. However, for palm oil, mere reliance on the Roundtable for Sustainable Palm Oil (RSPO) or equivalent certification systems is not sufficient to address deforestation, management of carbon-intensive peatlands or human rights, and additional measures are necessary, including use of the High Carbon Stock Approach. Additionally, SMBC’s policy to prohibit financing to businesses involved in illegal logging and illegal land clearance activities is a good start, but not sufficient to achieve zero deforestation by 2020 as stipulated in Sustainable Development Goal (SDG) 15. ”

Notes to the editor

1. Sumitomo Mitsui Banking Corporation: Establishment of policy for businesses associated with Environmental and Social risk
2. 350.org Japan and supporting NGOs are currently running a global petition calling upon Japan’s three biggest financial institutions — Mitsubishi UFJ Financial Group, Mizuho Financial Group, and Sumitomo Mitsui Financial Group — to: i) disclose financial exposure to carbon intensive industries in line with the Task Force on Climate Related Financial Disclosures (TCFD); ii) outline business strategies and clear targets and metrics to align their finance policies with the Paris Agreement; iii) cease all new lending to coal fired power generation and coal extraction projects and companies involved in such projects.

For more details please see: http://world.350.org/east-asia/divest-from-coal-en/

CONTACT:

Shin Furuno, 350.org Japan: shin@350.org
+81(0)3 3230 7600 / +81(0)70-2793-3648

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レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

NGO共同声明:みずほFG新投融資方針策定、気候変動リスク管理に対する小さな前進。さらなる具体化が必要(2018/6/14)

(English follows Japanese)

株式会社みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)が6月13日に責任ある投融資等に関する「特定セクターに対する取り組み方針」を制定し、石炭火力発電、パーム油、木材、兵器を環境・社会面でリスクが高い業種であると認識し、明記したこと(注1)を歓迎する。資金提供・資金調達支援業務において、リスクの低減・回避に向けて取引判断を行うよう定めたことは、小さな前進といえる。しかし、パリ協定の目標達成のためには、この方針は具体性に乏しく、さらなる進化が求められる。

同社は、石炭火力発電セクターへの投融資等に関して、気候変動や大気汚染へのリスクから、「石炭火力発電を資金使途とする与信案件については、同等のエネルギー効率を持つ実行可能な代替技術と比較し、経済合理性等を検証し与信判断を行う」と表明した。三菱UFJフィナンシャル・グループに続き、日本3大金融グループの中で、石炭火力発電セクターへの与信判断に関する方針表明が進んでいる。

一方、国連環境計画(UNEP)は、パリ協定の1.5~2℃目標達成のためには、仮に高効率のものであっても、新たな石炭火力発電所の建設は許されず、既存の石炭火力発電所も廃止していく必要があると勧告しているが、今回の方針では、全く触れられていない。6NGOは同社に対し引き続き、国内外の石炭火力発電事業や石炭火力発電に関与する企業への新規融資・引受から迅速に撤退する意思と工程をより明確にすることを求める。(注2)

また、みずほFGは同方針で「特に留意する主たる取引」に対して「国際的基準等を参考に」取引先の対応状況を確認した上で取引判断を行うと明記しているにもかかわらず、ベトナムのギソン2石炭火力発電事業への融資を今年4月に決定した。これは、超々臨界圧より劣る大型の超臨界圧技術を用いており、OECD 公的輸出信用アレンジメントに反する。このプロジェクトの環境影響評価においては代替案が検討されていない、住民協議が適切に行われていないなどの懸念があり、銀行による環境・社会リスク管理を定めた「赤道原則」に違反している可能性もある。

本方針では、石炭火力以外に、気候リスクの大きな要因である森林減少・劣化を引き起こすパーム油・森林伐採に対して、リスク管理を強化する判断を示した一方、取引判断をパーム油や木材の認証制度に頼る姿勢は不十分で、森林減少への対処状況や泥炭地管理状況を確認する必要があるといえる。

パリ協定の目標達成に向けて気温上昇を1.5~2℃に抑えるために、石炭やタールサンドをはじめとする化石燃料への規制はますます厳しくなると見られている。さらに、気候変動の緩和に重要な役割を果たす森林、特に熱帯林の保護などの取り組みも必須だ。気候変動に具体的な対策をとることは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも掲げられている。私たちは、みずほFGを含む3大金融グループが、環境リスクおよび経済リスクを両方抱える石炭からのダイベストメントを速やかに進めることを期待している。

(注1)みずほFGが6月13日に発表した「責任ある投融資等の管理体制強化について」には、「取引を通じて環境・社会に対する負の影響を助長する可能性が高い業種」として石炭火力発電の他に、兵器、パーム油・木材等が言及されている。

(注2)「石炭火力発電事業及び石炭採掘事業への新規融資に関する要請」では国際環境NGO 350.orgの日本支部(350.org Japan)は賛同団体とともに、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループおよび三井住友フィナンシャルグループに対して2018年9月12−14日に行われる世界気候行動サミット(Global Climate Action Summit)及び国連責任投資原則(PRI)年次総会前までに以下を求めている。1.気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言にもとづき、温室効果ガスを大量に排出する分野への投融資状況を公開すること、2.世界の平均気温の上昇を摂氏2度未満に抑えるシナリオに整合した事業戦略や明確な指標や目標を公表すること、3.パリ協定の目標達成のため、石炭火力発電事業及び一般炭の採掘事業に関与する企業への新規融資を中止すること。

※参考:三菱UFGフィナンシャル・グループの発表についてのNGO共同声明

 

国際環境NGO350.org日本支部 350.org Japan
「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
認定NPO法人 気候ネットワーク
国際環境NGO FoE Japan
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

 

For Immediate Release: “A small step forward on climate change risk management, but bolder action required”: Environmental NGOs Respond to Release of New Mizuho Financial Group Financing Policy

350.org Japan
JACSES
Rainforest Action Network(RAN)
Greenpeace Japan
Kiko Network
FoE Japan

June 15 2018 Tokyo, Japan — On June 13, Mizuho Financial Group (Mizuho) announced its adoption of a new “sector specific policy” on responsible financing. Japanese environmental groups ー 350.org Japan, Japan Center for a Sustainable Environment and Society (JACSES), Rainforest Action Network, Greenpeace Japan, Kiko Network and Friends of the Earth Japan ー issued the following statement on Mizuho’s new policies.

“First, we welcome the fact that in the document released, Mizuho recognizes the high social and environmental risk accompanying coal-fired power, palm oil, deforestation, and the weapons industry.(1) Mizuho’s decision to make efforts to mitigate and avoid these risks in its financing and financial advisory services is a small step in the right direction. However, the policy is lacking details on the concrete actions needed to achieve the goals of the Paris Agreement, and further progress is required.

With regards to financing the coal-fired power generation sector, the policy states, “For projects financing coal-fired power, financing decisions will be made by comparing feasible alternative technologies which possess equivalent energy efficiency and by verifying their economic rationale.” Mizuho is the second financial group after Mitsubishi UFJ Financial Group (MUFG) to announce such a policy on financing to the coal-fired power sector, and it represents progress compared to past policies.

However, the United Nations Environment Programme (UNEP) has made clear that meeting the Paris Agreement goal of keeping global warming well below 2 degrees requires no new coal-fired power plants to be built – no matter how efficient – and the early phase out of existing coal power. The need for the exclusion of new coal power is not reflected in Mizuho’s newly published policy. We continue to urge Japan’s megabanks including Mizuho to swiftly announce a stop to any new financing for domestic and foreign coal-fired power projects and companies involved in such projects, with a clear strategy and timeline. (2)

Additionally, under “transactions deserving special attention”, Mizuho’s new policy states that when making financing decisions it will “refer to international guidelines” while confirming the social and environmental considerations of prospective clients. Nevertheless, in April this year, the three major Japanese financial groups including Mizuho agreed to participate in financing the new polluting Nghi Son 2 coal power station in Vietnam. Nghi Son 2 uses large-scale Supercritical (SC) technology which is inferior to the current standard Ultra-supercritical (USC) technology, in violation of international standards set out under the OECD Sector Understanding on Export Credits for Coal-Fired Electricity Generation Projects. There have also been concerns raised regarding the Environmental Impact Assessment associated with the project, such as the failure to consider alternative energy sources or conduct proper consultation with local communities, breaching international standards for the management of social and environmental risks under the Equator Principles.

In addition to coal-fired power, Mizuho’s policy strengthens its risk management towards the palm oil and timber sectors, which cause deforestation and forest degradation and are a major source of carbon emissions. However, Mizuho’s position of relying solely on certification systems for palm oil and timber is inadequate. Mizuho must also confirm how their clients are actually addressing deforestation and managing peatlands.

To achieve the Paris Agreement target to keep global warming well below 2 degrees Celsius, regulations on fossil fuels such as coal and tar sands are expected to become more stringent. In addition, efforts to protect forests, especially tropical rainforests, which play an important role in mitigating climate change, are essential. The need to take concrete measures to address climate change is also included under the United Nations’ Sustainable Development Goals (SDGs).

We hope that Mizuho and the other two major financial groups in Japan, Mitsubishi UFJ Financial Group and Sumitomo Mitsui Financial Group, will promptly proceed with divesting from the coal sector, which carries high environmental and economic risks.”

Note to the Editors:

1. Mizuho’s new policy on responsible financing announced on June 13, mentions “industries highly likely to have negative impact on the environment and society” including coal-fired power, weapons industry, palm oil, and wood products.

2. 350.org Japan and supporting NGOs are currently running a global petition calling upon Japan’s three biggest financial institutions — Mitsubishi UFJ Financial Group, Mizuho Financial Group, and Sumitomo Mitsui Financial Group — to: i) disclose financial exposure to carbon intensive industries in line with the Task Force on Climate Related Financial Disclosures (TCFD); ii) outline business strategies and clear targets and metrics to align their finance policies with the Paris Agreement; iii) cease all new lending to coal fired power generation and coal extraction projects and companies involved in such projects. For more details please see here.

(Reference)

“A small step forward, but not nearly enough”- Environmental NGOs Respond to Release of New MUFG Environmental, Social and Human Rights Policy

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Shin Furuno, 350.org Japan: +81(3)070-2793-3648
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レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

プレスリリース:紙パルプ調達方針実施に積極的な企業ランキング発表『紙の約束を超えて』(2018/6/14)

〜オフィス用品・出版社・ファッション企業13社を評価 アスクルは最下位グループに~

サンフランシスコ発ーー環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都新宿区、以下RAN)は、本日14日(現地13日)、オフィス用品企業、出版社、ファッション企業13社を対象に、紙パルプ調達方針の実施状況を評価した新報告書『紙の約束を超えて』(”Beyond Paper Promises” 、注1、2)を発表しました。調査の結果、13社全てが調達方針を定めているにも関わらず、ほとんどの企業で具体的な取り組みが進んでいない現状が明らかになりました。日本企業ではアスクルとリコーが対象で、アスクルは各項目で評価は低く、高リスクなサプライヤーから紙の調達も続けており、最下位グループ「要緊急改善」となりました。

紙パルプ調達方針実施に積極的な企業ランキング

  • 「トップリーダー」(1社):スカラスティック
  • 「リーダー」(3社):エル・ブランズ、マクミラン、アシェット
  • 「要改善」(6社):ディズニー、ハーパーコリンズ、ラルフローレン、ステープルズ、リコー、アバクロンビー&フィッチ
  • 「要緊急改善」(3社):アスクル、オフィスデポ、ペンギン・ランダムハウス (注2)

本調査は、2018年2月から3月にかけて、調査票を送付し、返送を依頼する形で実施しました。採点方法は100点満点とし、特別加点として「アドボカシー」を加えた、以下の6項目で評価しました。
※各社の実際の点数は公表していません。

A)調達方針(20点)
B)実施計画(15点)
C)効果的な実施体制(20点)
D)サプライチェーンの追跡可能性、評価、行動(30点)
E)検証、モニタリング および報告(15点)
F)アドボカシー(責任ある調達の推進活動、特別加点10点)

各グループの特徴は以下の通りです。

  • トップリーダー、リーダー:自社の調達方針が、現地で実際に変化をもたらすよう、以下の積極的な措置を講じている。
    • 天然林由来の原料の使用を中止している
    • 報告システムや苦情処理手続きを開発している(有効性は未確認)
    • 持続可能性に関わる人員と体制への投資を増やしている、など
  •  要改善:取り組みの改善は必要だが、明らかに前進を示している。
  • 要緊急改善:調達方針で約束していることを現地での改善につなげていく努力が遅く、緊急に措置を講じる必要がある。

RAN森林シニアキャンペーナー ブリアナラ・モーガンは「企業が調達方針での約束を守らない結果として、森林や森林から生活の糧を得ている人々が被害を直接受けています。先住民族や地域住民は、既存の産業植林事業や植林地拡大のために土地や森林を失い続け、 基本的人権が尊重されていません。手付かずだった森林は伐採され、炭素を多く含む泥炭地が燃やされ、環境面での被害も深刻です」と批判しました。

また、RAN日本代表の川上豊幸は「アスクルは、高リスクのサプライヤーであるAPP社(Asian Pulp & Paper)から今も大量の用紙を調達しています。国際的な森林認証制度である『PEFC認証』を得ていたとしても、問題は山積みしているのが現状で、これらの問題を知りながら長年にわたって購入を継続しているアスクルの責任は重いものです。APP社が現地コミュニティの人権を尊重して社会的紛争を解決し、救済措置を講じるよう、購入停止も含めた影響力の行使がアスクルには求められています」と訴えました。

インドネシアの森林は、世界でも重要な生物多様性を誇り、気候変動の緩和においても重要です。同国における高い森林減少率、森林セクターでの大きな温室効果ガス排出、及び人権侵害は、主に産業植林などの大規模なプランテーション開発で引き起こされています。RANは対象企業に、期限付きの測定可能な改善目標を定め、進捗状況を監視して適切な処置を講じ、企業間でベストプラクティスを共有することなどを提言しています。

注1)『紙の約束を超えて』(”Beyond Paper Promises” レポート全文、英語)

注2)『「紙の約束を超えて」ブリーフィングペーパー』(日本語)

注3)業種別対象企業:オフィス用品企業(アスクル、リコー、ステープルズ、オフィスデポ)、出版社(スカラスティック、エル・ブランズ、マクミラン、アシェット、ディズニー、ハーパーコリンズ、ペンギン・ランダムハウス)、ファッション企業(ラルフローレン、アバクロンビー&フィッチ)

参考資料:RANブログ『APP 社は約束を果たすべき時だ』(2017年5月13日)

レインフォレスト・アクション・ネットーク(RAN)

お知らせ:6/29「ESGセミナー:森林リスクと金融セクターの役割〜東京五輪とインドネシアの違法伐採〜」開催

2018年6月29日(金)13時15分より、環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、以下RAN)は、東京・丸の内で、報道関係、商社および金融関係、CSR関係の皆さま向けに「ESGセミナー:森林リスクと金融セクターの役割〜東京五輪とインドネシアの違法伐採〜」を開催いたしますので、ご案内申し上げます。

本セミナーは、森林破壊に脅かされるインドネシアのNGOを迎え現地の声を届けるとともに、木材、紙パルプ、パーム油セクターにおける森林破壊、違法伐採、人権侵害という「環境・社会・ガバナンス(ESG)リスク」と、そのような「森林リスク」に対処するための金融セクターの役割について、社会的責任投資フォーラム(JSIF)会長の荒井勝氏と高崎経済大学教授の水口剛氏をコメンテーターに迎えて議論します。RANのハナ・ハイネケンからはインドネシアにおける違法伐採と先住民族の権利侵害との日本市場及び東京五輪とのつながり、そして金融機関や投資家の取り組みを紹介します。

熱帯林は気候変動の緩和に重要な役割を果たし、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の「目標15: 陸の豊かさも守ろう」は、実質上 2020年までに「森林破壊ゼロ」を約束しています。しかし、今年2月、新国立競技場など東京五輪施設の建設で、環境・社会面でリスクの高い南洋材が大量に使用されていることが明らかになりました。パリ協定とSDGsの目標を達成するためには、森林リスクに対処することがますます重要です。

開催概要

【日時】  2018年6月29日(金)13:15~15:00/受付開始12:45
13:15-13:30 開会・森林セクターにおけるESGリスクと金融セクターの責任、東京五輪との関連
ハナ・ハイネケン/RAN 責任ある金融シニア・キャンペーナー

13:30-14:05 インドネシアでの違法伐採、汚職、人権侵害、および金融セクターの役割
エディ・ストリスノ/TuK インドネシア副代表(※日/インドネシア逐次通訳)

14:05-14:30 コメント
水口 剛/高崎経済大学教授
荒井 勝/NPO 法人社会的責任投資フォーラム(JSIF)会長

14:30-15:00 質疑応答

【会場】 AP東京丸の内 (東京都千代田区丸の内1-1-3 日本生命丸の内ガーデンタワー3階)
TEL.03-5224-5109  JR「東京駅」、東京メトロ「大手町駅」から徒歩約4分
【参加費】 無料 【定員】 80名
【主催】 レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
【協力】 地球・人間環境フォーラム、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
【参加申込】 お申し込みフォームにてお申し込みください。
※フォーム記入ができない場合、「6/29 ESGセミナー申し込み」と件名に明記の上
1)お名前、2)ふりがな、3)ご所属(組織名・部署名等)、4)Eメールアドレス、5)電話番号を、
メールにてevent@gef.or.jpまで送付ください。

【問い合わせ先】
レインフォレスト・アクション・ネットワーク TEL 03-3341-2022(川上、関本)
地球・人間環境フォーラムTEL03-5825-9735(坂本)

「レインフォレスト・アクションネットワーク(RAN)」は、米国のサンフランシスコに本部を持つ環境NGOです。1985年の設立以来、環境に配慮した消費行動を通じて、森林保護、先住民族や地域住民の権利擁護、環境保護活動をさまざまな角度から行っています。

レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

NGO共同声明:「小さな前進、しかし具体的な取り組み内容の向上が必要」三菱UFJの環境・社会ポリシーフレームワークの制定について環境NGOが評価を公表(2018/5/25)

(English follows Japanese)

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が5月15日に「MUFG 環境方針」「MUFG 人権方針」、そしてMUFGの取引先などに適用される「MUFG 環境・社会ポリシーフレームワーク」の制定についてプレスリリースを公開した。MUFG、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)からなる日本3大金融グループの中で 、融資・引受に関する広範な社会的並びに環境的保障措置を発表したのは、MUFGが初めてである。

私たちは、今回のMUFGの動きに大いに注目しており、環境社会配慮の方針の明確化は同グループの金融活動が引き起こしている気候変動、森林破壊、人権侵害などの問題にMUFGが向き合おうとしている姿勢として評価する。しかし、「パリ協定」及び「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」などの重要な国際的目標を実現するためには、具体的な取り組み内容を向上させることが必要だと考える。

MUFGを含め3大金融グループには、パリ協定に整合した事業戦略や明確な指標・目標を公表することが求められている。パリ協定の目標達成に向けて、まず取るべき行動は、国内外の石炭火力発電事業や石炭火力発電に関与する企業への新規融資・引受から撤退することである。MUFGの環境社会配慮の方針をより良いものとするためには、350.org Japanを始めとする7団体が「石炭火力発電事業及び石炭採掘事業への新規融資に関する要請」の中で挙げている具体的な要請に応じることが望ましいと私たちは考える(注1)。

私たちは、MUFGの環境方針において、気候変動への対応が重要な責務であると取り上げられていることを歓迎する。MUFG は「低炭素社会への移行を促進し、気候変動に対するリスクを低減するために」業務および商品・サービスの提供において、太陽光・風力等の再生可能エネルギー事業資金調達の支援や気候変動に影響を及ぼす可能性に考慮した対応や調査・研究を進めると宣言している。さらに、気候変動への取り組みにおいて、パリ協定、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言や責任投資原則(PRI)を始めとする国際的な協定やイニシアティブを支持することを明確にしている。

一方で、気候変動の主な要因となっている化石燃料に対して同グループは多額の投融資を行っており(注2)、MUFG 環境・社会ポリシーフレームワークでは化石燃料ファイナンスに関して十分な配慮が見られない。石炭火力発電セクターへのファイナンスに関して、「三菱 UFJ 銀行と三菱 UFJ 信託銀行は、石炭火力発電に係る新規与信採り上げに際しては、 経済協力開発機構(OECD) 公的輸出信用アレンジメントなどの国際的ガイドラインを参考に、石炭火力発電を巡る各国ならびに国際的状況を十分に認識した上で、ファイナンスの可否を慎重に検討します」と表明している。OECD 公的輸出信用アレンジメントは、支援対象を高効率石炭火力発電に絞る規定となっているが、国連環境計画(UNEP)は、パリ協定の1.5~2℃目標達成のためには、仮に高効率のものであっても、新たな石炭火力発電所の建設は許されず、既存の石炭火力発電所も廃止していく必要があると勧告している。また、炭素含有量が最も多い石油であるタールサンドを含め、その他の炭素集約度が高く財務上リスクのある化石燃料については一切言及がない。

また、気候変動及び生物多様性の損失の大きな要因である森林減少に関する内容は一定の評価ができるが、国際的基準を満たしていない。ラムサール条約指定湿地やユネスコ指定世界遺産へ負の影響を与える事業及び絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)に違反する事業へのファイナンスを禁止することによって気候変動の緩和にとって極めて重要である熱帯林と泥炭地の一部が保護されていることは評価できる。また、保護価値の高い地域へ負の影響を与える事業へのファイナンスに際して特に留意し、顧客企業の環境社会配慮の実施状況を確認することが明記されていることは一歩前進である。しかし、国連合意に基づく持続可能な開発目標(SDGs)や国際業界団体コンシューマー・グッズ・フォーラム(TCGF)などの動きとは合致せず、企業が森林減少ゼロを実施するため、広範に支持されている高炭素貯留アプローチ(HCSA)も言及されていないことは残念である。

人権方針について、ビジネスと人権に関する指導原則を含む国際的な人権基準を尊重することが明記され、児童労働や強制労働を行なっている事業に対するファイナンスを禁止していることは高く評価する。特に「国際的に認められた基準等と当該国の法令等との間に矛盾がある場合、国際的な基準等を尊重するための方法を追求します」との認識は重要である。その観点で、先住民族の権利に関する国際連合宣言も国際的人権基準として含むべきである。また、先住民族の地域社会へ負の影響を与える事業や非自発的住民移転に繋がる土地収用を伴う事業へのファイナンスに際して特に留意し、顧客企業の「環境社会配慮が、予想されるリスクまたは影響に比べて十分とは言えない場合には、ファイナンスを実行しない」と書かれていることは極めて重要である。この方針を元に、児童労働が指摘されてきた顧客企業のパーム油生産者や、先住民族の権利侵害が指摘されているタールサンド・パイプライン建設会社へのファイナンスの見直しなど、運用面での適切かつ速やかな対処を期待したい(注3)。

欧米では、複数の主要銀行が気候変動の原因である二酸化炭素(CO2)を最も多く排出する化石燃料関連企業、特に石炭関連事業や企業から投資撤退するダイベストメントをすでに進めている。欧州のING銀行、BNPパリバやドイツ銀行は新規の石炭火力発電事業に対する投融資を禁止している。さらに、多くの銀行は石炭火力発電に関与する企業への投融資も制限すると発表している。また、森林と泥炭地の保護に関してはHSBCやABNアムロをはじめ、欧州の主要銀行は森林減少ゼロに整合した方針を打ち出している。

私たちはMUFGを含む3大金融グループが、パリ協定とSDGsに整合するように、石炭や他の化石燃料及び森林破壊に対処する投融資方針を迅速に向上し実施していくことを期待している。

国際環境NGO350.org日本支部 350.org Japan
「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
認定NPO法人 気候ネットワーク
国際環境NGO FoE Japan

注1)「石炭火力発電事業及び石炭採掘事業への新規融資に関する要請」では国際環境NGO 350.orgの日本支部(350.org Japan)は賛同団体とともに、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)および三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)に対して2018年9月12−14日に行われる世界気候行動サミット(Global Climate Action Summit)及び国連責任投資原則(PRI)年次総会前までに以下を求めている。1.気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言にもとづき、温室効果ガスを大量に排出する分野への投融資状況を公開すること、2.世界の平均気温の上昇を摂氏2度未満に抑えるシナリオに整合した事業戦略や明確な指標や目標を公表すること、3.パリ協定の目標達成のため、石炭火力発電事業及び一般炭の採掘事業に関与する企業への新規融資を中止すること。

注2)RAN報告書 「化石燃料ファイナンス成績表2018」で、炭素集約度が高く財務上リスクのある化石燃料関連事業にMUFGが融資・引受していることを指摘している。MUFGは近年、石炭火力発電事業への投融資が世界5位で、石炭火力発電所開発では世界で2番目の大きな貸し手であると認識されている。また、米国で建設中のタールサンド・パイプラインの巨大プロジェクトを進めている企業の主要な資金提供者でもある。

注3)パーム油生産会社はインドフード社、 タールサンド・パイプライン建設会社はエンブリッジ社、トランスカナダ社、キンダーモルガン社。参照:RANなど報告書「紛争パーム油のヒューマン・コスト(人的損失)」及びRAN報告書「化石燃料ファイナンス成績表2018」

 

For Immediate Release

“A small step forward, but not nearly enough”- Environmental NGOs Respond to Release of New MUFG Environmental, Social and Human Rights Policy

350.org Japan
JACSES
Rainforest Action Network(RAN)
Kiko Network
FoE Japan

May 25 2018 Tokyo, Japan — On May 15th, Mitsubishi UFJ Financial Group (MUFG) announced its adoption of a new “Environmental Policy Statement”, “Human Rights Policy Statement”, and “Environmental and Social Policy Framework” that will be applied to its clients. Japanese environmental groups ー 350.org Japan, Japan Center for a Sustainable Environment and Society (JACSES), Rainforest Action Network, Kiko Network and Friends of the Earth Japan ー issued the following statement on MUFG’s new policies:

“MUFG’s publication of comprehensive environmental and social safeguards for its loans and underwriting is a first among Japan’s megabanks, which consist of MUFG, Mizuho Financial Group and Sumitomo Mitsui Financial Group.

We are paying close attention to the announcement by MUFG, and believe the clarification of policies on environmental and social considerations indicates progress in addressing the serious climate, deforestation and human rights impacts of MUFG’s financing activities. The policy is an important step in the right direction, but must be further strengthened in order to align with critical international priorities including the Paris Agreement and the Sustainable Development Goals (SDGs).

We urge Japan’s megabanks including MUFG to announce business strategies and clear indicators and targets consistent with the Paris Agreement. The first course of action they must take in this regard is to stop any new financing for domestic and foreign coal-fired power projects and companies involved in those projects. In order to strengthen the MUFG Environmental and Social Policy Framework, we call upon MUFG to respond to the specific demands laid out in the “Petition to Japan’s Major Financial Groups to Stop Financing New Coal Developments” initiated by 350.org Japan and supporting groups. (1)”

The groups also issued the commentary below analyzing the newly announced policies:

“We welcome MUFG’s recognition of the importance of addressing climate change in its new environmental policy. MUFG states that it “promotes the transition to a low-carbon
society and reduces climate change risk” through its own operations as well as products and services provided to its clients. MUFG explains that they are doing so through support for businesses involved in solar and wind power and other forms of renewable energy, consideration of the potential climate impacts associated with their financing, and research into the potential future impacts of climate change on their business. In addition, MUFG clearly indicates its support for international agreements and initiatives addressing climate change including the Paris Agreement, Recommendations of the Task Force on Climate-related Financial Disclosures (TCFD) and the Principles for Responsible Investment (PRI).

However, we regret that the MUFG Environmental and Social Policy Framework does not give sufficient consideration for financing fossil fuels, which is the main contributor to climate change and a sector to which MUFG is significantly exposed.(2) Regarding financing to the coal-fired power generation sector, the policy states: “MUFG Bank and Mitsubishi UFJ Trust and Banking refer to international guidelines such as the OECD Arrangement on Officially Supported Export Credits, when considering the provision of financing for new coal fired power generation. Decisions on financing are made following recognition of both the local and the international circumstances surrounding coal fired power generation.” In the OECD public export credit arrangement there is a provision to narrow down eligible projects to high efficiency coal-fired power generation, but the United Nations Environment Program has stipulated that any support for new coal-fired power is inconsistent with the Paris Agreement goal of keeping global warming well below 2 degrees. Further, there is no mention of other carbon-intensive and financially risky fossil fuels such as tar sands, which is one of the most carbon-intensive forms of oil.

MUFG’s policy addressing deforestation, which is a major contributor to climate change and biodiversity loss, is a step in the right direction, but it does not meet international standards. By prohibiting transactions that negatively impact wetlands designated under the Ramsar Convention or UNESCO designated World Heritage Sites as well as transactions that violate the Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora (Washington Convention), the policy affords some protection for tropical forests and peatlands, which are especially critical for climate change mitigation. Also, it is noteworthy that the policy requires enhanced due diligence on transactions that impact High Conservation Value areas, and checks the client’s ability to manage such environmental and social risks. However, these policy measures are not consistent with the objective of zero deforestation set by international initiatives such as the Sustainable Development Goals (SDGs) and the Consumer Goods Forum (CGF), and it is disappointing that there is no mention of the High Carbon Stock Approach (HCSA), which is the widely endorsed methodology for companies to implement zero deforestation.

MUFG’s Human Rights Policy Statement is commendable in its clear stipulation that it respects international human rights standards including the Guiding Principles on Business and Human Rights, and prohibits transactions involving the use of child labor or forced labor. Especially, the recognition that “In countries where local legislation conflicts with internationally recognized human rights standards, MUFG seeks to respect international standards” is important. From this perspective, the UN Declaration of Indigenous Peoples should be included as part of the internationally recognized human rights standards. It is also noteworthy that MUFG requires enhanced due diligence for transactions that impact Indigenous Peoples and where land expropriation leads to involuntary resettlement. MUFG clearly states that “if the environmental and social management approach of [the client] is not considered sufficient relative to the level of the potential risks or impacts, financing will not be provided.” Based on this policy, we expect MUFG to reevaluate its present financing of a palm oil company that is involved in child labor as well as three companies constructing tar sand pipelines in violation of Indigenous Peoples’ rights. (3)

In Europe and the US, several major banks are already committing to divest from fossil fuel-related companies, especially coal-related businesses and companies, which emit the highest amounts of carbon dioxide (CO2). ING, BNP Paribas and Deutsche Bank prohibit financing for new coal-fired power generation projects, and many have also announced restrictions on financing for companies involved in coal-fired power generation. Regarding the protection of forests and peatlands, major banks in Europe, including HSBC and ABN Amro, are beginning to adopt policies consistent with zero deforestation.

We hope that MUFG and Japan’s megabanks will promptly strengthen and implement their policies on financing coal, other fossil fuels and deforestation to be consistent with the Paris Agreement and the SDGs.”

Note to Editors:
1. 350.org Japan and supportings NGOs are currently running a global petition calling upon Japan’s three biggest financial institutions — Mitsubishi UFJ Financial Group (MUFG), Mizuho Financial Group (Mizuho FG), and Sumitomo Mitsui Financial Group (SMFG) — to cease all new lending to coal fired power generation and coal extraction, and make concrete steps to align their finance policies with the Paris Agreement. For more details please see: http://world.350.org/east-asia/divest-from-coal-en/

2. MUFG was recently recognized as the world’s fifth largest financier of coal power and second largest lender to coal power development, and is a lead financier of the company behind a major tar sands pipeline being constructed in the United States. For more details please see:
RAN, “Banking on Climate Change: Summary Briefing for Investors, Banks, and Regulators in Japan”

3. The palm oil company is Indofood, the three companies constructing tar sand pipelines are Enbridge, TransCanada and Kinder Morgan. For more details please see:
RAN & OPPUK & ILRF, “The Human Cost of Conflict Palm Oil Revisited”
RAN, “Banking on Climate Change: Summary Briefing for Investors, Banks, and Regulators in Japan”

Contact:

Shin Furuno, 350.org Japan
Email:shin@350.org

Yuki Sekimoto, Rainforest Action Network (RAN)
Email: yuki.sekimoto@ran.org

Yuki Tanabe, JACSES
Email: tanabe@jacses.org

緊急声明:三井住友FG石炭火力与信方針の「さらなる厳格化を検討」発言を環境NGOが注視(2018/5/17)

(English follows Japanese)

三井住友フィナンシャルグループ(以下:三井住友FG)の國部毅社長が5月14日に行われた決算会見において、石炭火力発電事業への融資方針に関して「石炭火力発電は気候変動への影響が大きいことから、同事業への与信方針についてはさらなる厳格化を検討している」と記者団に発言したことが報じられている。同様に、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の平野信行社長も石炭火力発電事業への融資方針に関するコメントを述べている。みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)からはこれに関連する発言は出されていない。

私たちは、この動きに大いに注目しており、パリ協定の目標を実現するため、これらの発言が具体的に国内外の石炭火力発電事業および石炭採掘事業への新規融資を中止する方針へとつながることを期待している。

同会見で、國部社長は「現在、石炭火力発電事業への融資についてはOECDのガイドラインに沿って、一定基準を満たす案件であることを確認した上で個別に慎重な判断を行っている」とも言及している。しかし、3大金融グループはOECDの規定では効率が低く支援対象外とされている大型の超臨界圧技術を用いたベトナムのギソン2石炭火力発電事業への融資を行っている。また、このプロジェクトへの融資は銀行による環境・社会リスク管理を定めた重要な取り決めである「赤道原則」に違反している可能性があると指摘されている。インドネシアにおいても、深刻な人権侵害や環境破壊を起こしている問題のある石炭火力発電案件に3大金融グループが融資を行っている。また、日本各地で建設が計画されている石炭火力発電所40基以上に関与する企業にも3大金融グループが資金提供を行っていることも明らかになっている。

三井住友FGを含め3大金融グループには、国内外の石炭火力発電事業や石炭火力発電に関与する企業への新規融資を将来的にすべて引き揚げることこそが、石炭火力に対する姿勢として求められている。

欧米では、複数の主要銀行が気候変動の原因である二酸化炭素(CO2)を最も多く排出する化石燃料関連企業、特に石炭関連事業や企業から投資撤退するダイベストメントをすでに進めている。欧州のING銀行、BNPパリバやドイツ銀行は新規の石炭火力発電事業に対する投融資を禁止しているとともに、石炭火力発電に関与する企業への投融資も制限すると発表している。

現在、350.org Japanおよび賛同団体が、三井住友FGを含む3大金融グループを対象に展開している「石炭火力発電事業及び石炭採掘事業への新規融資に関する要請」をもととした国際署名では、3社に対して石炭火力発電事業及び石炭採掘事業への新規融資の停止および「パリ協定」に整合した事業戦略や明確な指標や目標を公表することを求めている。(注1)

私たちは三井住友FGを含む3大金融グループが、パリ協定と整合性のある、石炭をはじめとする化石燃料への投融資方針を迅速に策定・公開することを期待している。

国際環境NGO350.org日本支部 350.org Japan
「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)
国際環境NGO FoE Japan
気候ネットワーク
国際青年環境NGO A SEED JAPAN

注釈:
1):「石炭火力発電事業及び石炭採掘事業への新規融資に関する要請」では国際環境NGO 350.orgの日本支部(350.org Japan)は賛同団体とともに、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)および三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)に対して2018年9月12−14日に行われる世界気候行動サミット(Global Climate Action Summit)及び国連責任投資原則(PRI)年次総会前までに以下を求めている。
1.気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言にもとづき、温室効果ガスを大量に排出する分野への投融資状況を公開すること、
2.世界の平均気温の上昇を摂氏2度未満に抑えるシナリオに整合した事業戦略や明確な指標や目標を公表すること、
3.パリ協定の目標達成のため、石炭火力発電事業及び一般炭の採掘事業に関与する企業への新規融資を中止すること。

Environmental NGOs respond to statement by Sumitomo Mitsui Financial Group CEO on restricting coal-fired power financing

May 17, 2018 TOKYO, Japan —The following is a joint statement issued by a group of Environmental NGOs ー 350.org Japan, Japan Center for a Sustainable Environment and Society (JACSES), Greenpeace Japan, Rainforest Action Network, FOE Japan, Kikonetwork and ASEED Japan ー in response to a public statement made by Sumitomo Mitsui Financial Group Inc.(SMFG) President and Group CEO Takeshi Kunibe in an earnings briefing this week, stating that the company is reconsidering its policy on coal-fired power financing:

“We are following this development very closely and we hope that the statements coming from SMFG President Takeshi Kunibe translates into a meaningful policy in line with the Paris Agreement that ceases all new lending to coal fired power generation and coal extraction. Comments on coal-fired power financing have also been made by Mitsubish UFJ Financial Group. Mizuho Financial Group has yet to make statements of the sort.

At the same briefing event, the SMFG President is quoted as stating that the company already makes its lending decisions on coal-fired power in line with OECD Guidelines and does not finance projects that carry ‘the risk of a significant negative impact’ on the environment. However, the three major Japanese financial groups have agreed to participate in financing the new polluting Nghi Son 2 coal power station in Vietnam, which is said to produce emissions that exceed international standards as set out under the OECD Sector Understanding on Export Credits for Coal-Fired Electricity Generation Projects. International groups have signaled that this lending may also breach international commitments under the Equator Principles, a key agreement among banks to manage environmental and social risk. Other projects such as the Batang and Cirebon coal-fired power plants in Indonesia, recently funded by Japan’s financial institutions including SMFG have been associated with human rights violations and environmental damages reported by affected local people. Japan’s three major financial groups – SMFG, MUFG, and Mizuho – are also lending huge sums of money to power companies with plans to build 40 or so new coal-fired power stations within Japan.

In order to align its policies with the Paris Agreement, we believe that the responsible step for the three major Japanese financial groups including SMFG to take is to divest completely from financing new coal-fired power projects and companies involved in coal fired power internationally and domestically.

Led by banks in Europe, major international banks are starting to align their business strategies with the Paris Agreement and have published policies restricting finance towards the most carbon intensive industries, starting with coal. ING, BNP Paribas and Deutsche Bank have committed to stop new finance for coal-fired power projects and restrict finance to coal-related companies.

In the global petition led by 350.org Japan and supporting groups, the three financial major groups including SMFG are requested to: 1. Disclose lending and investments in the most carbon-intensive sectors in line with the Task Force on Climate Related Financial Disclosures (TCFD) recommendations ; 2. Publicize a business strategy and goals and metrics that are consistent with keeping global warming below 1.5-2℃; 3. Stop financing new coal-fired power plants and thermal coal mining projects and companies associated with new coal development to meet the goals of the Paris Agreement.

We call upon Japan’s major financial groups starting with SMFG to swiftly adopt and announce a progressive finance policy on coal that adheres to the Paris Agreement.”

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Contact:
Shin Furuno, 350.org Japan
Email:shin@350.org